メルマガの作り方を徹底解説|メルマガ担当者の必携マニュアル

メルマガは、メールマーケティングの代表的な手法です。メールマーケティングとは、メールというコミュニケーション手段を用いて実施する、顧客のファン化や購入意欲の増加を目的としたマーケティング施策です。
この記事では、メルマガを実際に配信するだけでなく、【事例から学ぶ:メールマーケティングの成功法則セミナー】を毎週開催する私たちが、
- メルマガの作り方
- メルマガを作るコツ
をご紹介します。はじめてメルマガ担当者になったみなさまのお役に立てば幸いです。
この記事のもくじ
メルマガの作り方(配信フロー)概要
メルマガの作り方には、一般的なフローがあります。メルマガの担当者なら、メルマガの作り方のフローを覚えておくと便利です。
メルマガの作り方には、4つのフェーズと8つの作業があります。
まずはメルマガの作り方の全体像を確認しましょう。次の章から、メルマガの作り方の各作業について説明いたします。
メルマガの基本やメルマガ担当者にとって必要となる概要は「メルマガとは?読めば全てがわかる徹底解説」でまとめました。みなさまのご参考になれば幸いです。
メルマガの作り方1:企画
メルマガの作り方の最初のフェーズは企画です。メルマガの配信目的の設定や、届けるメルマガのデザインの決定、そしてメルマガの目的に合わせたネタ(コンテンツ)を探すというタスクに分割できます。
メルマガの作り方の企画は、メルマガ作成の骨格です。メルマガの企画がしっかりしていれば、メルマガの目的や方向性が明らかになり、上司や同僚への説明もしっかりとできるようになります。
メルマガ配信の目的の設定
メルマガの作り方の最初のタスクは、メルマガ配信の目的を明らかにすることです。「なぜメルマガを送るのか?」「自社のマーケティングや営業活動の中で、メルマガはどんな役割を担うのか?」この2つの問に答えることが、メルマガの目的設定です。
メルマガを配信する目的は、「販売促進」「教育・啓蒙」「ファン化・ロイヤル化」のいずれかです。
「販売促進」は、製品情報やセミナー情報などをお届けするメルマガが目指すべき目的です。とはいえ、読者は、ただ売りっけの強いメルマガを敬遠します。販売促進を目的としたメルマガは、読者に役立つノウハウや、継続して受信したくなるお得な情報も同時に盛り込みましょう。
「教育・啓蒙」を目的としたメルマガは、市場におけるあなたの会社の認知度を高めるために配信するメルマガです。教育・啓蒙を目的としたメルマガは、読者に、あなたの会社が提供できる価値(バリュープロポジション)をまず知っていただくことで、見込み客の育成(リードナーチャリング)に役立ちます。
「ファン化・ロイヤル化」を目的としたメルマガは、メルマガ読者との接触回数を増やし、信頼関係を築くために配信するメルマガです。接触回数の増加によって好感度が上がる心理効果は「単純接触効果」と呼ばれます。単純接触効果を活用したメルマガは、読者にあなたの製品やサービスをもっと好きになっていただくきっかけを作ります。
メルマガ配信の目的については、別記事の「メルマガとは?読めば全てがわかる徹底解説」でくわしくまとめてございます。ご興味があれば、こちらの記事も参考にしていただけますと幸いです。
デザイン(テンプレート)を決める
メルマガにはHTML形式とテキスト形式があります。HTML形式のメールは、HTMLメールとも呼ばれます。HTML形式のメールは視覚効果が高く、メッセージを読者に伝えやすいため、現在のメルマガはHTML形式が主流です。
HTMLメールとは、HTML言語を使って見た目を美しく、かつ、メッセージを強く表現できりるメール形式の1つです。くわしくは「HTMLメールとは?ビジネスで使えるHTMLメールの作り方を解説!」でまとめました。あわせてごらんくださいませ。
BtoBマーケティングの場合は、テキスト形式のメルマガがまだまだ主流です。テキスト形式のメルマガは、ツールやサイトを使ってデザインしなくとも簡単に配信できるメリットがあります。しかし、テキスト形式のメルマガには、読者がメルマガを開封したかどうか判別できないデメリットもあります。メルマガ開封を検知するために、HTML形式で、テキスト中心に見えるメルマガを届ける方法もあります。
メルマガの開封率は、メールの仕組みの中では検知できません。メルマガの開封率の仕組みや平均開封率、開封率の上げ方について詳しく知りたいメルマガ担当者は、別記事の「メルマガ開封率がグッと上がる!メルマガ開封率の平均と改善策のまとめ」をごらんください。
下図は、当社が現在発行しているメルマガです。当社はBtoBマーケティングを手がけていますので、シンプルでクリーンなデザインのHTML形式のメルマガをお届けしております。
HTML形式のメルマガを届ける場合には、メルマガのテンプレートを活用することをおすすめします。HTMLメールは、受信環境によって同じデザインでも表示が崩れることがよくあります。そのため、テンプレートの活用が無難です。
HTMLメールは、無料でテンプレートを配布しているサイトを使ってかんたんに作成できます。メルマガデザインの配布サイトや使い方、デザインのアイディア集めに役立つデザインギャラリーについては、別記事「メルマガのデザインはこれで完璧!メルマガテンプレート活用術とデザインギャラリーまとめ」をごらんください。
メルマガのネタを探す
メルマガの作り方は、ネタ探しも大切です。メルマガのネタはメルマガの目的と大いに関係します。メルマガの目的が、自社製品の「販売促進」であれば、当然、メルマガのネタは、自社製品を買っていただく理由づくりになります。メルマガの目的が「教育・啓蒙」や「ファン化・ロイヤル化」であれば、メルマガの内容は、読者が仕事で使えるテクニックやノウハウのご紹介にし、製品の売り込みは出来るだけ抑えます。
メルマガの作り方の基本に、「1メルマガ配信につき、1テーマ」があります。これは、メルマガの書き方の鉄則です。トピックを数多く盛り込んだメルマガは、テーマが複数になります。1つのメルマガの中にテーマが複数含まれていると、読者を混乱させてしまいます。
メルマガのネタが見つからないときは、営業担当者にお客さまの課題や悩みを聞いてみましょう。その課題や悩みを解決するためのお手伝いになる情報をメルマガで取り上げてみましょう。
メルマガの作り方2:制作
メルマガの作り方の2つめにあたる作業は、制作です。この作業では、メルマガのコンテンツをつくっていきます。
メルマガのコンテンツを作る
メルマガのコンテンツを作るとは、メルマガを書くことです。BtoBマーケティングの場合、メルマガの構成はおおよそ決まっています。
導入部分は、メルマガの上部(ファーストビュー)に位置する、重要な部分です。プレビュー機能があるメールソフトを使う読者は、メルマガを開封する前からタイトルとファーストビューが見えています。導入部分は、読者の心をひきつけられるような、課題の提示や興味づけを盛り込んだ内容にしましょう。
見出しは、本文で伝えたいことがすぐにわかる内容にします。長文だけのメルマガは、有益な情報があるかどうか一目で判断できず、読者に読みたいと思っていただけません。見出しは、メルマガで伝えたい結論をすっきりとまとめた一文にしましょう。
クロージングは、メルマガ本文をまとめたり、次に読者にとっていただきたい行動に誘導するリンク(CTA)を設置しましょう。
メルマガの本文部分は、おおよそ500字以上が目安です。メルマガの書き方をより詳しく知りたいメルマガ担当者は、別記事「メルマガの書き方の完全ガイド|「件名」から「エンディング」までの5パートを順番にご紹介」もあわせてごらんくださいませ。
メルマガタイトルを考える
メルマガの作り方では、メルマガのタイトルを決めることは大切です。せっかくすばらしいメルマガ本文を書き上げても、読者に読んでいただけるメルマガのタイトルでなければ、メルマガの開封率は下がってしまいます。
読んでいただけるメルマガのタイトルは、コピーライティングのノウハウが必要であると考えられています。
しかし、メルマガのタイトルは、短くシンプルなもので問題ありません。メルマガに短い件名がおすすめな理由は、2つです。
1つ目の理由は、短いタイトルはメールボックスで目立つからです。他社のメルマガを見ていると、メールボックスでは全文表示されないほど長いタイトルのメルマガが多くはないでしょうか。長いタイトルが多いメールボックスの中でもパッと読める短いタイトルは、他社と差別化できたタイトルです。

2つ目の理由は、キャッチコピー的なシンプルさを目指すのは難しいからです。
ほとんどのご担当者さまは、キャッチコピーの専門家ではないはずです。どれだけ格好良いキャッチコピーを作ろうと思っても、大体は冗長になってしまいます。いっそテーマをストレートに伝える短い件名の方が、読者に魅力が伝わりやすいものです。
私たちは、下記のように、短いメルマガのタイトルを作っています。
- ウェビナー参加率が高い開催日 (15文字)
- メルマガでリンクを貼るべき2箇所とは? (19文字)
- ウェビナートラブル&対策まとめ (15文字)
- メルマガのネタ切れを防ぐ企画会議のルール (20文字)
別記事「70サンプル付き|メルマガタイトル(件名)の作成例と、3分で完結する作り方」では、私たちが過去に作ったメルマガのタイトルを一挙公開しています。メルマガタイトルの作成パターンも4つに分けて解説しておりますので、あわせてごらんください。
メルマガの作り方3:配信
この章では、メルマガ配信に必要な2つの作業についてご紹介します。
メルマガの表示確認する
メルマガは、本番配信前に表示確認をします。
テキスト形式のメルマガなら、メルマガの装飾や改行が適切であるかどうかを確認します。
HTML形式のメルマガは、表示崩れや画像チェックをします。受信者がよく使う、OutlookやGmail、スマホのメールソフトなどの環境では、表示確認をしておきましょう。HTML形式のメルマガは、表示崩れを避けるために、メルマガのテンプレートの活用をおすすめします。
メルマガを配信する
メルマガの配信では、配信ターゲット、コンテンツ、配信条件の3つを設定します。
配信ターゲットや配信コンテンツは、間違いがないか必ず確認しましょう。たとえば、すでに自社製品を購入しているターゲットに、その製品の販売促進メルマガを送ってしまうと、受信者は混乱してしまいます。
メルマガには、開封率が高まる時間帯があります。調査によるとメルマガの開封率がもっとも高まるのは、「午前9時から午前11時までの2時間」、そして「午後3時から午後5時までの2時間」です。
「開封率が高まる2つの時間帯」の直前にメルマガを配信することで、メルマガの開封率アップが期待できます。
メルマガの作り方4:評価
メルマガの作り方の最後のステップは評価です。実際に配信したメルマガの開封率など、メルマガの効果をはかる指標を確認します。
メルマガ配信後は、配信したメルマガを評価して次回のメルマガに活かしましょう。メルマガは配信して終わりではなく、PDCAを回していくことが大切です。
メルマガの開封率やクリック率は、メルマガの反応を確かめるために確認します。メルマガの開封率が良ければ、メルマガのネタや件名や配信のタイミングが良かったことになります。メルマガのクリック率が良ければ、メルマガ本文の構成とリンクへの誘導がうまく設定できたことになります。
メルマガをしっかり評価することは、メルマガの作り方のなかでもっとも大事な作業です。しっかりメルマガを評価し続けることで、あなたのメルマガのテクニックが向上します。
※この記事は2020年2月10日に更新しました。