メルマガクリック率を上げる4つの工夫と平均クリック率の取り扱い

メルマガの平均クリック率は、およそ0.8%~1.5%と言われています。
メルマガのクリック率は、0.1%上げるだけでもひと苦労です。私もメルマガの企画・執筆をしていますので、あなたの気持ちはよくわかります。
この記事では、メールマーケティングセミナー講師として、受講者のみなさまと関わる中で得た知見を参考にしつつ、メルマガのクリック率を向上するためのノウハウをご紹介いたします。
具体的には
- メルマガのクリック率によるメルマガ効果測定
- メルマガの平均クリック率の取り扱い方
- メルマガのクリック率を上げる4つの工夫
をご紹介いたします。
あなたのお役に立てれば幸いです。
この記事のもくじ
メルマガのクリック率の概要
メルマガのクリック率の概要と、メルマガのクリック率が重要な理由を、ご説明いたします。
メルマガのクリック率とは
メルマガのクリック率とは、メルマガ配信数のうち、リンクがクリックされた数の割合のことです。メルマガのクリック率を、クリックスルー率(CTR)と呼ぶこともあります。

メルマガのクリック数は、メール配信ツールやマーケティングオートメーション、WEB解析ツールなどで計測できます。
メルマガのクリック率が重要な理由
メルマガのクリック率が重要な理由は、「メルマガの目的を達成できたか?」という効果測定を、クリック率なしでは検証できないからです。
メルマガのクリック率を計測しなければ、「メルマガ開封後に読者はどのように行動したのか」がわかりません。
たとえば、メルマガの目的が「ウェブサイトへの誘導」だった場合、メルマガのクリック率を計測しなければ、読者がウェブサイトを閲覧したかはわかりませんよね。
メルマガのクリック率を計測しなければ、メルマガの効果を検証できず、「配信しておしまい」のメルマガになってしまうのです。

メルマガクリック率の効果的な活用方法
「メルマガのクリック率が大事なのはわかったけれど、具体的にどんな風に活用すればよいのか」
この章では、具体例を挙げながら、上記のような疑問を解消します。
クリック率は、メルマガの効果測定を行う際に活用します。メルマガの効果測定を行うには、クリック率だけでなく、開封率や、リンク先ページのコンバージョン率も計測する必要があります。
ここからは、
- メルマガのクリック率
- メルマガの開封率
- リンク先ページのコンバージョン率
をもとに、メルマガの効果測定と改善点を探るプロセスを紹介します。
今回、リンク先ページは「自社セミナーのランディングページ」、コンバージョンは「自社セミナーへの申し込み」とします。メルマガでセミナーの集客をするわけです。
このような場合、もしもメルマガのクリック率を計測しなかったら、メルマガからセミナー申し込みに至らなかった理由を特定できません。
なぜなら、
「メルマガ本文に原因があるのか」
「セミナーのランディングページに原因があるのか」
を判断できないためです。

それに対して、メルマガのクリック率を計測すれば、コンバージョンに至らなかった原因を特定できます。
「メルマガの開封率は高いにもかかわらず、メルマガのクリック率は低い」という場合は、メルマガの本文に改善の余地があると考えられます。
メルマガのクリック率が高いにもかかわらず、コンバージョン率(セミナー申し込み)が低いなら、リンク先の、セミナーランディングページに改善の余地があると考えられます。

メルマガのクリック率に関する調査レポート
メルマガのクリック率とは、メルマガ配信成功数に対する、リンクのクリック数の割合です。
半数以上のマーケターがクリック率を上げたいと考えている
調査によると、「メールマーケティングがうまくいかない主たる理由は何か?」という質問に対し、「クリック率の低さ」とあげているマーケターが、全体の53%を占めます。つまり、半数以上の担当者が、「クリック率が低いこと」を課題に感じているのです。

クリック率は、メルマガの重要なKPIの1つと言えます。
メルマガの平均クリック率は3%前後
メルマガにおける自社の成果を知るためには、業界で他社が発信するメルマガのクリック率を知っておくとよいでしょう。
調査によると、全業界での平均クリック率は2.69%です。複数の調査を参照すると、どの調査も平均クリック率を2.5%〜4%と発表しています。
平均クリック率が特に高い業界は、農業や漁業関係で3.66%、次いで政治関係や不動産関係が3%強です。一方で、平均開封率が低い業界は、食品関係や消耗品関係で、どちらも2%を切ります。

クリック率がもっとも高いデバイスはパソコン
デバイス別のメルマガのクリック率を調べた別の調査によると、パソコンはタブレットや携帯とくらべて、圧倒的に高いクリック率を誇ります。BtoBのメルマガは、会社のパソコンで開くことが多いため、パソコンでのクリック率が高まりやすいと推測できます。

その予測を裏付けるように、ある調査によると、BtoBのメルマガは、BtoCのメルマガに対し、1.5倍高いクリック率でした。
開封率や解約率に関しては別記事の「メルマガの徹底調査レポート!網羅的にわかるメルマガの現在」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。
メルマガのクリック率を上げる4つの工夫
実際にどのようにして、メルマガのクリック率を上げるのでしょうか。この章では、メルマガのクリック率を上げる4つの工夫をご紹介いたします。

1:セグメント配信を行う
セグメント配信とは、特定の属性や行動で条件を絞った受信者に、メールを配信するメール配信方法です。セグメント配信は、「男性と女性」などの属性や、「資料ダウンロード」などの行動によるセグメンテーション(分類)が可能です。なお、行動によるセグメント配信を実現するには、マーケティングオートメーションを利用する必要があります。
セグメント配信は、セグメンテーションごとに、受信者に必要とされるコンテンツを配信できます。その結果、セグメント配信は、開封率やクリック率の向上をもたらします。
とある調査によるとセグメント配信されたメルマガは一斉送信されたメルマガにくらべ、
開封率が約1.14倍
クリック率が約2倍
まで上がります。もしあなたが、セグメント配信を行なっていないのであれば、一考の価値があるのではないでしょうか。
2:クリックしてほしいCTAは1つに絞る
CTA(Call To Action)とは日本語で「行動喚起」という意味で、マーケティングにおいて頻繁に用いられる用語です。メルマガにおけるCTAは、メルマガの読者に、とっていただきたい行動への誘導を意味します。メルマガのCTAは、主にボタンやリンクの形をしています。
1通のメルマガで多くのCTAを設定した場合、メルマガのクリック率は分散し、読者が目的に応じた行動をとる割合は下がってしまいます。一般的に、一度メルマガ内のリンク(CTA)をクリックした読者が、再びメルマガに戻ってくることは稀だと言われています。
そのため、メルマガのクリック率を上げるためには、1通のメルマガに1つの目的(読者にとっていただきたい行動)を設定したうえで、1つのCTAに絞ることが大切です。
3:クリックしてほしいリンクを見つけやすくする
メルマガ本文内のリンクをクリックしていただくためには、リンクを見つけやすくする必要があります。リンクを見つけやすくするには、「メルマガ本文を読みやすくすること」、「メルマガに視覚的な工夫を施すこと」が必要です。
メルマガ本文を読みやすくするためには以下の手段が有効です。
メルマガ本文を読みやすくするためには
- 1文1文を短くする
- 文章量を減らす
- 適度に行間を入れる
- 1通のメルマガは1つのテーマに絞る
読みやすいメルマガの書き方は別記事の「読まれるメルマガの書き方の3つの秘密、教えます」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。
メルマガのクリック率に直結する、メルマガ本文内のリンクを見つけやすくする視覚的な工夫には、以下の手段があります。
- リンクの前後に行間を入れる
- リンクをメルマガの上部に配置する
- レスポンシブ・デザインを採用する
- HTMLのCTAボタンを活用する
リンクの前後に行間を入れることで、リンクをより目立たせることができます。また、リンクをメルマガの上部に配置することで、メルマガを開封したすべての読者にリンクを発見していただけます。その結果、メルマガのクリック率は向上します。
CTAをボタン化して視覚効果を強くすることも、HTML形式のメルマガでメルマガを配信する際には非常に有効です。
4:クリックする動機づけを行う
メルマガ内で、リンクの説明を行ったら、次は読者が思わずクリックしたくなるような動機づけをして、リンクをクリックしていただきましょう。
メルマガのクリック率を上げるためには、「クリックしないとお得な情報が手に入らない」と読者に思っていただく必要があります。
「期間限定」や「メルマガ受信者だけ」などの限定性・希少性をアピールし、リンクをクリックする動機づけを行うことが有効です。
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また、「残りわずか」「今週末まで」といった、「今」クリックしなくてはいけない緊急性をアピールすることも有効です。
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※この記事は、1月16日に更新しました。