BtoBマーケティングの6つの特徴・5つの手法・4つのテクニック

BtoBマーケティングは、6・5・4でまとめて覚えることができます。

BtoBマーケティングの6つの特徴、BtoBマーケティングの5つの施策・手法、BtoBマーケティングを実行するための4つのテクニックです。これらを覚えて、あなたのBtoBマーケティングのスキルをアップしましょう。

BtoBマーケティングとは?

BtoBマーケティングとは、法人顧客向けのマーケティング活動を指します。BtoBはBusiness to Businessの略です。

マーケティングについてもっと知識をつけたいなら
マーケティングについての基本事項は「マーケティングとは?業務で役立つ基礎知識」や「マーケティング1.0から4.0まで簡単にまとめてみた」でまとめてあります。あわせてごらんくださいませ。

マーケティングの教科書や書籍で取り上げられる多くが消費者向けのマーケティングに関わることで、BtoCマーケティングと呼ばれます。BtoCはBusiness to Consumersの略です。

BtoBマーケティングは、一般的なマーケティングの教科書で取り上げられない特徴があり、手法や施策、テクニックが欠かせません。

BtoBマーケティングの6つの特徴

BtoBマーケティングをよく理解していただくために、BtoBマーケティングの特徴を6つにまとめました。

BtoBマーケティングの特徴

購買に複数の人が関わる

BtoBマーケティングの顧客は法人企業になります。ほとんどの企業では、製品やサービスを購入する際に、複数の人がそれぞれの役割をもって購買に関わる傾向にあります。

BtoBマーケティングの購買関与者は複数いる

BtoBマーケティングの顧客において購入に関わる複数の人は、意思決定者、窓口責任者(購買者)、利用者などと、異なる役割をもっています。そのため、BtoBマーケティングでは、意思決定者、窓口責任者、利用者と、複数の立場の異なるお客さまをそれぞれターゲティングしなくてはなりません。

ターゲティングについて
ターゲティングとは、いくつかに市場を分類(セグメンテーション)したのち、自社が攻略すべきセグメンテーションを選ぶことです。ターゲティングとは、英語の「Targeting」であり、日本語に訳すと「標的」となります。くわしくは「ターゲティングとは?」でまとめました。

BtoBマーケテイングでは製品や技術の詳細情報が必要

BtoBマーケティングのお客さまは、特定の業界や特定の技術に特化したスキルや知識を持っています。ターゲットとなるお客さまを対象とするBtoBマーケティングでは、BtoCに比べて、企業課題や商談の内容が専門的になります。

ある部品メーカーが購入を検討している自社製造のための機械、部品を加工するための素材(原料)では、購入する製品の仕様や品質にこだわります。自社がより良い製品を作るためには、製品をつくるための機械や素材の仕様や質が高い必要があります。そのため、技術仕様や品質にこだわるのは当然のことです。

BtoBマーケティングでは、特定分野における技術仕様や自社製品の品質について、メッセージを発信することで、お客さまの興味・関心をひきつける必要があります。

購入までの比較や検討が慎重でかつ長い

BtoBマーケティングでは、お客さまが法人企業となるため、複数人が関与する上に、購入までのプロセスが煩雑で、時間がかかる傾向にあります。

購入する製品は、自社製品の製造に関わる重要な役割を担うため事業へのインパクトが大きくなります。そのため、購入する製品の仕様や品質を慎重に検討します。

BtoBマーケティングでは、マーケティング活動の中で製品の仕様や品質に関わる情報を提供するなど、お客さまの購入期間を短くするための工夫が欠かせません。

意思決定が合理的で感情で購入することはほとんどない

BtoBマーケティングでは、お客さまは感情で購入をすることは、ほとんどありません。法人企業では、立場の異なる複数の人が購入に関わり、合理的に意思決定をするからです。

法人企業では、外部の製品やサービスの購入には、社内の稟議(購入申請)を通す必要があります。購入申請をして意思決定者が判断します。購入の理由が合理的でないと、稟議により意思決定者が購入の決断(決裁)をすることは、ほとんどありません。

BtoBマーケティングでは、企業が購入する合理的な理由を提示することで、購買行動を促す必要があります。BtoCマーケティング異なり、BtoBマーケテイングでは感情を刺激するマーケテイング施策をしません。

対面コミュニケーションも重要である

対法人取引がメインとなるBtoBマーケティングでは、オンラインの接触だけでは、なかなか購入には至りません。長期にわたる良好な関係を好む対法人取引では、営業担当者と面会するだけでなく、取引相手となる会社や製造工場を訪問するなど、対面コミュニケーションを通じても購入先を評価します。

BtoBマーケティングでは、展示会での実物のデモ実演、セミナーの開催、工場の見学など、オフラインの対面コミュニケーションといったマーケティング施策にも取り組みます。

セグメンテーションの自由度が小さい

BtoBマーケティングは、BtoCのマーケティングと比べると、ニーズに基づくお客さまのセグメンテーションのパターンが数多くありません。BtoBマーケティングの対象となる製品では、5〜6種類程度のセグメンテーションとなることが一般的です。

セグメンテーションをくわしく知るなら
セグメンテーションとは、買い手の市場やタイプを、売り手にとって意味のある要素で切り分ることをさします。くわしくは「セグメンテーションとは?事例で学ぶ基礎と活用方法」でまとめました。

BtoBマーケティングはセグメンテーションが小さくなる傾向にあるため、攻略しようとするセグメンテーションに対して、自社の強みと市場の理解を深めておかなくてはなりません。そのためにも、SWOT分析3C分析で、自社の事業機会をしっかりと確かめておきましょう。

SWOT分析と3C分析について
SWOT分析も3C分析も、市場における自社の事業機会の発見のためのフレームワークです。くわしくは「SWOT分析とは?効率良いやり方と事例のご紹介」と「3C分析で勝てる戦略を導く方法・やり方のご紹介」でまとめました。あわせてごらんくださいませ。

覚えておきたい5つのBtoBマーケティングの手法と施策

BtoBマーケティングに関係するなら覚えておきたい、5つの代表的な手法や施策をまとめました。

メールマーケティング(メルマガ)

BtoBマーケティングでメルマガを手がける企業は、ここ最近で急激に増えてきたと感じています。その背景には、マーケティングオートメーションや名刺管理ツールの登場があり、企業における顧客情報に対する接触やリードナーチャリングをする機会が増えたことが主な原因であると考えられます。

マーケティングオートメーションについて
マーケティングオートメーションとは、デジタル領域において、従来の販売促進や営業に関わる業務を効率化や、従来は実現できなかったデータ連携などにより販売促進や営業活動に関わる業務を実現するためのITシステム(クラウドサービス)です。くわしくは「マーケティングオートメーションとは?一番わかりやすい入門編」でまとめました。ご参考になれば幸いです。

メルマガでお客さまの事業にとって有益な情報を提供しながら、関連する資料のダウンロード、展示会やセミナーに誘導します。メルマガは、営業商談を育てるためのコミュニケーション手段として利用されるBtoBマーケティングの手法や施策の代表格です。

関連資料の提供・ダウンロード

BtoBマーケティングでは、自社のホームページに製品に関連する資料を置き、お客さまが名刺情報を入力することで資料をダウンロードするマーケティング施策をよく使います。お客さまの名刺情報を獲得できるだけでなく、ダウンロードする資料の内容に応じて、お客さまの購買行動プロセスの段階を推測することができます。

資料をダウンロードした見込み客は、ダウンロードした資料を読むことで、購入に向けた知識向上につながります。

展示会の出展

BtoBマーケティングにおいて展示会の出展は、広く手がけられているマーケティング手法であり、施策です。展示会で名刺情報の獲得をめざす場合もあれば、新たな営業商談をみつける場合もあります。

展示会では情報収集を目的とした来場者が多く、展示会来場者は数多くのブースを訪問します。そのため、展示会後しばらくたってから連絡をすると、あなたの会社のことを覚えていないこともあります。

最近では、展示会で交換した名刺情報を名刺管理ツールで即座に読み取り、その当日にメールで連絡する企業も少なくありません。

自社セミナーの開催

BtoBマーケティングでうまく結果を出している企業のほとんどで、自社セミナーを開催しています。マーケティング施策の中にセミナーを開催することで、営業活動のプロセスがシンプルになるため、営業成約率が改善しやすくなります。

マーケティングオートメーションの標準機能であるセミナー管理機能を活用すれば、週に1回以上のセミナーを自社でお手軽に運用できるようになります。

マーケティングオートメーションで月に7〜8回の自社セミナーを運用する事例
マーケティングオートメーションの標準機能であるセミナー管理機能を使って、月に7〜8回の自社セミナーを少人数で運用する企業があります。くわしくは「マーケティングオートメーションの導入成功事例(自社セミナー編)」でご確認くださいませ。

テレマーケティング(インサイドセールス)

BtoBマーケティングでテレマーケティングというと、顧客リストに対して片っ端から電話をかける手法がありました。最近では、テレマーケティングの代わりにインサイドセールスをBtoBマーケティングで採用する企業が増えています。

インサイドセールスは、内勤の営業で、主に電話を使った営業活動をします。マーケティング活動で創出した、商談見込み客に対してインサイドセールスが電話で商談をするなど、営業活動の効率化のためにインサイドセールスを立ち上げる企業が少なくありません。

BtoBマーケティングでインサイドセールスを導入することで、営業活動の負荷を軽減できる効果があります。

BtoBマーケティングで成果をあげる4つのテクニック

さいごに、BtoBマーケティングで成果をあげるための4つのテクニックを紹介します。BtoBマーケティング担当者なら、覚えておきたい4つの施策です。

カスタマージャーニーマップを活用しよう

BtoBマーケティングでも、プロダクト視点ではなかなか売ることができません。顧客視点が必要です。カスタマージャーニーマップは、顧客の理解、顧客の行動や感情の変化を時系列で可視化したものです。自社の顧客接点における改善のポイントが明らかになります。

カスタマージャニーについて
カスタマージャーニーとは、お客さまの購買にいたるまでの一連の行動や、感情の推移を含む「体験」を、「旅」にたとえた言葉です。くわしくは「カスタマージャーニーとは?一番わかりやすい入門編」でまとめました。あわせてごらんくださいませ。

BtoBマーケティングのカスタマージャーニーは、BtoCとは異なります。お客さまは、何かに課題を抱えており、課題を解決するために情報収集をします。展示会やセミナーへの出席、資料のダウンロード、などを通じて選択肢を絞りこみ、最終的にいくつかの企業に連絡することで、購入の検討を進めます。

各顧客接点と、顧客の感情の変化をカスタマージャーニーマップで明らかにすることで、自社の顧客接点の改善点を見出します。顧客の感情の変化をお客さまの立場で考えることで、顧客視点で自社とお客さまの接点を見直せます。

BtoBマーケティングでは2つのペルソナを設定する

BtoBマーケティングでは、1つの対象に対して2つのペルソナを設定します。BtoCの場合は、個人の1つのペルソナですが、BtoBマーケティングでは、個人のペルソナに加えて、所属する企業のペルソナを用意します。

個人の特徴によって購入プロセスが変わることもありますが、その会社の規模や文化、しきたりに購買行動プロセスが左右されることも少なくありません。

企業ペルソナ、担当者ペルソナを用意することは、BtoBマーケティングの基本です。

行動でセグメンテーションする

BtoBマーケティングでも、行動によるセグメンテーションが可能になってきました。見込み客の具体的な行動を見ると、ニーズが推測できます。

例えば、あなたが不動産業で、あなたのホームページ内の検索窓で「新宿 4LDK」と検索したら、お客さまのニーズは明確です。新宿で4LDKくらいの物件のページを複数回閲覧している見込み客のニーズも同様です。

BtoBマーケティングで、見込み客の行動別にセグメンテーションすることで、高い反応のあるマーケティング施策を実施することができます。前述のマーケティングオートメーションを活用すると、行動によるセグメンテーションが簡単にできるようになります。

マーケティングオートメーションと行動セグメンテーション
マーケティングオートメーションを使って、見込み客の行動でセグメンテーションをして成果を上げる方法は「マーケティングオートメーション導入のメリット〜行動でセグメンテーションできる」にまとまっています。ご参考になれば幸いです。

顧客の「買いたい」シグナルをつかまえる

最近では、企業がBtoBマーケテイングの一環としてさまざまな情報をホームページから提供するようになりました。せっかく接触することができた見込み客も、情報収集しているだけで、購買プロセスとは関係が無いことも少なくありません。この段階で営業担当者が訪問してしまえば、営業の業務効率は悪化します。

自社の課題解決のために情報収集をし、その後、購買行動を進めている見込み客を探すことがBtoBマーケティングでは欠かせません。

BtoBマーケティングでは、顧客の予算、決裁プロセス、ニーズ、購入時期、のそれぞれが明確になっているかどうかをアンケートやインサイドセールスを活用して調査します。顧客の「買いたい」シグナルをつかまえることはBtoBマーケティングでは欠かせません。

さいごに

BtoBマーケティングも、製品志向から顧客志向に大きな変化があります。BtoBマーケティングは、業界の知識や知見、製品に関わる技術の情報を届けることも重要なゆえ、どうしても製品志向に陥りがちです。

みなさんのBtoBマーケティング業務を見直して、本記事のなかですぐに試すことができることから業務に取り入れていただけると幸いです。

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