メールマーケティングとは?基礎知識から手順、成功事例までを徹底解説

あるデータによると、「メールマーケティングは、すでに7割の企業で実施されている」と言われています。私たちの肌感覚では、今ではさらに多くのお客さまが、何らかのメールマーケティングを実施していると感じています。

この記事では、【事例から学ぶ:メールマーケティングの成功法則セミナー】を毎週開催している私たちが、セミナー受講者の方たちとお話しする中で気づいた点を踏まえて、「メールマーケティングとはそもそも何か」という基本から、メールマーケティングの手法や手順、成功事例にいたるまで、わかりやすくご説明します。

メールマーケティングの概要

メールマーケティングの企画や運用を検討するためにも、メールマーケティングの基本や目的をしっかりとおさえておきましょう。

メールマーケティングとは?

メールマーケティングとは、メールというコミュニケーション手段を用いて、

  • 見込み客(リード)に、自社や自社製品のファンになっていただく
  • 自社製品を購入していただける仕掛けを展開する

ためのマーケティング施策です。

メールマーケティングは、他のマーケティング手法よりもコストを抑えながら、多くのリードと接触できます。そのため、メールマーケティングは、BtoBマーケティングでも、BtoCマーケティングでも、よく使われています。

メルマガとメールマーケティングの違い

メルマガは、数あるメールマーケティング手法の中で、もっとも知名度が高いメールマーケティング手法です。そのため、「メールマーケティングは、メルマガだ」と考えている方もいらっしゃいます。しかし、あくまでもメルマガは、メールマーケティング手法の1つに過ぎません。

メルマガとは、自社の顧客リストに対して、メールで定期的にコミュニケーションを取るメールマーケティング施策です。

メルマガの基本事項のまとめ
メルマガの基本や基礎知識は「メルマガとは?読めば全てがわかる徹底解説」でまとめております。あわせてごらんくださいませ。

メールマーケティングは、大きく分けて6つの手法があります。メルマガ以外のメールマーケティング手法の詳細は、後の章でご説明いたします。

メールマーケティングに向いているビジネス

メールマーケティングは、コストを抑えながら多くのリードと接触できるため、多くの企業に使われています。とはいえ、メールマーケティングが特にフィットするビジネスもあります。それが、BtoBビジネスです。

デバイス別のメルマガのクリック率を調べたSuperOffice社の調査によると、パソコンはタブレットや携帯とくらべて、圧倒的に高いクリック率を誇ります。BtoBのメルマガは、会社のパソコンで開くことが多いため、パソコンでのクリック率が高まりやすいと推測できます。

その予測を裏付けるように、emfluence社の調査によると、BtoBのメルマガは、BtoCのメルマガに対し、1.5倍高いクリック率でした。

クリック率は、コンバージョンに大きく影響します。それゆえ、メルマガはBtoCにくらべると、BtoBに特にお勧めできる施策です。

メールマーケティングが注目される3つの理由

この章では、メールマーケティングが注目される3つの理由をご紹介いたします。

1:メールマーケティングはコストパフォーマンスが高い

メールマーケティングにかかるコストは、月額数千円〜高くてせいぜい数万円です。メールマーケティングにかかるコストは、主にメール配信ツールの利用料金です。

メール配信ツールを使わずとも、メールマーケティングを行うことは可能です。しかし、個人情報保護の観点や、業務効率化の観点から、メール配信ツールの利用を強くおすすめいたします。

メールマーケティングは、コストパフォーマンスの高い施策です。200人のマーケターを対象とした、メルマガに対する意識調査の結果をご紹介します。回答者のうち、59%が、メルマガにもっとも高い投資利益率(ROI)を実感しています。

メールマーケティングのROIの高さは、多くのマーケターの実感だけでなく、実際の数字からもわかります。Campaign Monitor社の調査によると、メールマーケティングは、1ドルのコストに対し、44ドルもの利益を生むマーケティング手法です。

メールマーケティングは、コストの安さとROIの高さから、コストパフォーマンスが高い施策であることがわかります。

2:メールマーケティングは比較的かんたんに始められる

メールはビジネスにおいて、主要なコミュニケーションツールの1つです。メールの仕組みや操作方法は、すでに多くの人が知っています。

メールマーケティングは、

  1. 顧客情報の用意
  2. メール配信ツールの用意
  3. 運用の決定

の3ステップでかんたんに始められます。

メールマーケティングの始め方について
メールマーケティングを始めるための3ステップについては、別記事「3ステップで始める|メルマガの始め方ガイド【これからメルマガを始めたい担当者必見】」にまとめております。メールマーケティングの運用を始める、メルマガ担当者さまのご参考になれば幸いです。

また、あなたがオウンドメディア等を運営しているならば、あなたの運営するオウンドメディアのコンテンツをメルマガとして再利用できます。つまり、あなたはメルマガのために、新しく文章を考える手間も必要ないということです。

3:デジタルで顧客管理できるツールが増えた

メールマーケティングには、顧客情報の用意が欠かせません。名刺管理ツールやCRMの普及にともない、顧客情報のデジタル化が進んだ結果、メールマーケティング施策が打ちやすくなりました。

顧客情報を管理するツールの普及にともなって、顧客情報を活用できる、メール配信ツールやマーケティングオートメーションを導入する企業が増えています。メール配信ツールは、比較的安く、リスト管理の簡易化や、メールの配信設定ができるツールです。

マーケティングオートメーションを利用すれば、顧客の属性情報(氏名、年齢、性別など)だけでなく、行動情報(メールの開封履歴、クリック履歴、Webの行動履歴など)を取得でき、お客さまが「どのようなテーマに興味があるのか」がわかります。

One to Oneマーケティングについて
One to Oneマーケティングとは、顧客をマス(団体)として見ず、「個」としてとらえるマーケティング手法です。One to Oneマーケティングの効果や成功事例については、別記事「One to Oneマーケティングとは?一番わかりやすい入門編」が参考になります。あわせてごらんください。
マーケティングオートメーションについて
マーケティングオートメーションの注目度や売上に対する効果などが網羅的にわかる調査レポート「マーケティングオートメーションの今がわかる!調査レポートまとめ」にまとめました。ツール導入を検討しているマーケターはあわせてごらんください。

メールマーケティングを代替するマーケティング手法

この章では、メールマーケティングの代替となるマーケティング手法をご紹介します。マーケティング手法を比較検討しているマーケターのお役に立てば幸いです。

SNSマーケティング

SNSマーケティングは、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを用いた、近年注目されているマーケティング手法です。SNSマーケティングは、シェア(共有)のしやすさやターゲットとの活発な相互コミュニケーションが特徴です。

SNSマーケティングは、継続的な投稿によって、メールマーケティングと同様ターゲットのファン化を促進できます。SNSマーケティングとメールマーケティングの大きな違いは、リード獲得(リードジェネレーション)の方法と、情報拡散性の高さです。

SNSマーケティングは、「投稿を見て、フォローしていただき、ファンになっていただく」というように、リードジェネレーションから顧客のファン化までが、コンテンツ内で完結します。メールマーケティングは、リードを獲得するためには、セミナーの開催やオウンドメディアの運用、登録フォームの設置が必要になります。

SNSは、「リツイート」や「共有ボタン」でユーザーが自由にコンテンツを拡散できるため、情報が広がりやすく、上手く使えばあなたの会社の認知度を一気に高めることができます。

ただし、注意点が1つあります。それは、悪い評判もすぐに拡散されてしまう点です。悪い評判で注目を浴びてしまう状況は「炎上」と呼ばれます。SNS担当者は、炎上を避けるために、言い回しやコンテンツの内容に気をつけながらSNSを運用しなければなりません。

LINE@

LINE@は、チャットアプリ「LINE」が提供する、個人や企業が、「友だち追加」をしていただいたたユーザーに、メッセージを一斉送信できるサービスです。LINEで配信するメルマガのようなものと考えると、理解しやすいでしょう。

LINE@のメッセージは、絵文字やスタンプを使った親しみやすいメッセージを配信でき、動画や画像も簡単に送信できる特徴があります。また、LINE@には、スタンプカード発行サービスや、来店予約登録サービスなど、BtoCの企業にマッチしたサービスが充実しています。

イベントマーケティング

イベントマーケティングは、展示会出展やセミナー開催などによって、リードを獲得・育成するマーケティング手法です。イベントマーケティングは、メールマーケティングと同様に、一度に多くのリードと接触できるマーケティング手法です。

イベントマーケティングのメリットは、自然にリードクオリフィケーションができることです。リードクオリフィケーションとは、リードの中から商談化できる可能性の高いリードを選定する作業を意味します。時間的金銭的労力を惜しまずにイベントに足を運んでくださったお客さまは、あなたの会社の製品やサービスに、はじめから関心を持っている可能性が高いからです。

イベントマーケティングについて
イベントマーケティングには、大きく分けて5つの手法があります。それぞれの手法の概要や企画方法について詳しく知りたいマーケターは、別記事「イベントマーケティングとは?メリットや手法、企画方法をわかりやすく解説します」をぜひご一読ください。

イベントマーケティングは、メールマーケティングとあわせて実施すると、より高い効果を発揮します。イベントマーケティングとメールマーケティングをうまく組み合わせると、メールを用いて引き続き見込み度の高いお客さまの育成(リードナーチャリング)ができるからです。

主なメールマーケティングの6つの手法

メールマーケティングの手法は、おおよそ本章で紹介する6つに分類できます。メールマーケティングを実施するマーケターは、自社が行なっている施策と合う手法を選びましょう。この章では、6つの手法と選び方をご紹介します。

1:メルマガ

メールマーケティングの代表格はメルマガです。メルマガとは、自社サービスの販売促進や顧客のファン化の目的で、自社の顧客リストに対し、定期的にかつ、一斉にメールを配信するメールマーケティング手法のことです。メルマガは、海外ではニュースレターと呼ばれることがあります。

メルマガは、メールマーケティングの代表的な手法です。メールマーケティングをこれから始めるマーケターは、細かい設定をせずに実行できるメルマガからスタートしてみることをおすすめいたします。

2:ステップメール

ステップメールとは、ある行動(資料請求・セミナー申し込み・無料トライアル実施・商品購入)を起点として、「事前に設定したスケジュールで」「事前に作成したメールを」「自動で」配信する仕組みです。

ステップメールを送るためには、ステップメールに対応したメール配信ツールやマーケティングオートメーションが必要です。

お客さまが自分から行動したタイミングは、あなたの会社に興味を高めているタイミングです。ステップメールは、お客さまの関心をより高める(リードナーチャリング)ために役立ちます。ステップメールは、見込み客の獲得(リードジェネレーション)から製品購入や成約までなかなか繋がらない、とお悩みのマーケターにおすすめです。

3:広告・営業メール

メールマーケティングでは、売り込みを目的としたメール配信をすることがあります。新製品の紹介、特別キャンペーンの案内などが広告・営業メールにあたります。広告・営業メールの配信タイミングは、多くの場合、新製品発表やキャンペーンの開始時です。

広告・営業メールは、新製品や新サービスをお客さまに広く知ってもらいたいマーケターにおすすめの施策です。

メールのテンプレートについて
新製品や新サービスの認知を広めるためのメールは、デザインを重視したメールを送ると、よりお客さまの印象に残ります。メールのテンプレートの配布サイトや、その使い方については、「メルマガのデザインはこれで完璧!メルマガテンプレート活用術とデザインギャラリーまとめ」をごらんください。

4:イベント案内・開催通知メール

展示会や自社セミナーのご案内も、メールマーケティングではよく見かけるアプローチです。案内・開催通知メールは、展示会自社セミナーへの集客を目的とします。

イベント集客に課題感のあるマーケターや、イベント開催を検討しているマーケターには、イベント案内・開催通知メールがおすすめです。

5:イベント開催報告メール

イベント報告メールは、展示会や自社セミナーなどのイベントを開催した後に、内容や感想を報告するメールです。受信者にとって関心のあるイベントをご案内するならば、イベントの報告のメール配信をおすすめします。お客さまの中には、イベントに参加したくてもできなかったお客さまもいるからです。

イベント開催報告メールは、イベント開催後の見込み客の育成(リードナーチャリング)に課題感のあるマーケターにおすすめの施策です。イベント開催報告メールを送ると、イベント参加者には、内容を見て復習していただけます。また、イベントに参加できなかったお客さまには、知りたかった内容が届くと、あなたの会社を好感を持って記憶していただけます。

リードナーチャリングについて
リードナーチャリングとは、直訳すると「見込み客の育成」です。リードナーチャリングの目的は、メルマガやソーシャルメディア、セミナーなどの手段を用いて、見込み客の購買意欲を高めることです。リードナーチャリングの手法や、リードナーチャリングの成功事例については、「5分でわかるリードナーチャリング。どこよりも分かりやすい徹底解説」でまとめました。あわせてごらんください。

6:自動返信メール

自動返信メールは、自社ホームページからの問い合わせに対して、自動で返信するメールです。あなたの自動返信メールは「2〜3営業日以内に担当者からご連絡を差し上げます」といったかんたんな内容になってはいないでしょうか。

自動返信メールは、開封率が非常に高い特徴があります。自動返信メールの開封率は82%だとする調査もあります。その特徴をうまく活かして、宣伝や販売促進目的の情報も、同時に届けてみてはいかがでしょうか。

自動返信メールは、お問い合わせフォームを設けている企業であれば、誰にでもおすすめしたい手法です。自動返信メールが届くことで、お客さまは、きちんと自分のお問い合わせが届いたことを知り、安心していただけるからです。

メールマーケティングの成功事例:テレアポからの商談率を10倍に

この章では、メールマーケティングを活用した成功事例をご紹介いたします。医療向けシステム業を営む企業は、抱えていた3つの課題を、メールマーケティングで解決しました。

その3つの課題とは、

  • フォローできていない見込み客がいること
  • ユーザー様との接点が少ないこと
  • 新規案件獲得が非効率的なこと

です。

こちらの企業は、営業数名で、新規案件獲得からユーザー対応まで、全て行っていました。そのため、リスト全員をフォローしきれず、接点を持てていない見込み客やユーザー様が多数いらっしゃいました。これは大きな機会損失です。

また、彼らは新規営業案件獲得のために、営業リストから1件ずつお電話をしていました。彼らは、見込み客の興味関心がわからないままお電話を差し上げているため、アポの獲得にはいたりづらく、営業効率にも改善の余地がある状況でした。

上記の課題を解決したのが「メルマガ」です。メルマガは、多くのお客さまと効率良く接点を持てるメールマーケティング手法です。メルマガを始めることで、彼らは見込み客およびユーザー様と、定期的にコミュニケーションを取れるようになりました。

また、彼らはメール配信ツールではなく、マーケティングオートメーションを用いてメールマーケティングを行いました。マーケティングオートメーションとは、メール配信に加えて、メール開封後のWeb上の行動履歴を取得できるツールです。

彼らはメルマガにリンクを差し込むことで、Webページの閲覧や、資料ダウンロードなどのオンライン行動を誘引しました。マーケティングオートメーションは見込み客の行動履歴を取得できるため、「誰が」「いつ」「どんな行動をしたか」がわかります。

メルマガ開封後のWeb上の行動履歴をもとに、サービスへの興味関心が高い見込み客を抽出し、

「この見込み客はサービスを検討しているのではないか」
「このようなニーズがあるのではないか」

と推測して営業活動を行えるようになりました。その結果、テレアポからの商談化率は、なんとこれまでの10倍になったとのことです。

メールマーケティングを起点に、多くのお客さまと接点を持てるようになり、営業効率も改善できた、というメールマーケティングの成功事例です。

メールマーケティングの事例をもっと知りたい方は
メールマーケティングの成功事例は、「こちらのページ」でまとめました。あわせてごらんくださいませ。