メールマガジン(メルマガ)はお客さまとの関係構築のために有効な施策です。
手軽に配信できる一方で、長く続けていると、送信先のアドレスや誤字脱字などのチェックがおろそかになってしまう方もいるのではないでしょうか。
この記事では、私たちがメルマガ配信前にチェックしているポイントを、メルマガ作成の流れに沿ってまとめました。記事で紹介するポイントは、ダウンロード版「メルマガ「配信前」13のチェックリスト」でもご確認いただけます。ぜひご活用ください。
この記事のもくじ
メルマガ配信前|本文のチェックポイント
この章では、メルマガ配信前にチェックしておくべき本文のポイントをご紹介します。
1:件名・本文・見出しに誤字脱字がないか
初めにチェックすべきは以下の3点です。
- テキストに誤字脱字はないか
- 日時・曜日は正しいか
- 社名・サービス名は正しいか
社名やサービス名などは、公式資料から転記すると安心です。
また、メルマガに何度も修正を加えていると、余計な語句や送り仮名、古い数字の情報などが残ってしまうことがあります。以下の2つのコツを押さえてチェックしましょう。
- 書き終えたら時間を置いてから再度本文を見直す
- 他の人にもチェックしてもらう
2:リンクは有効か
ほとんどのメルマガは、サービスや商品の詳細を記載したページのリンクを読者にクリックしてもらい、宣伝につなげることが目的です。
リンクの貼り忘れや誤ったURLを貼った場合、宣伝効果が少なくなり、意図しないページを表示された読者が企業やサービスに不信感を募らせることもあります。
リンクをチェックするときは、必ずクリックして遷移先を確認しましょう。
3:機種依存文字は使われていないか
機種依存文字は、受信者のパソコンやスマートフォンなどの環境によって表示内容が左右される文字です。機種依存文字を使うと、読者の環境によっては、文字化け等で正しく表示されないことがあります。
メールが正しく表示されないと、場合によっては迷惑メールに振り分けられる可能性があるので機種依存文字は使わないようにしましょう。
メルマガ配信前|レイアウトのチェックポイント
この章では、メルマガ配信前に確認しておくべきレイアウトのポイントをご紹介します。
メールのレイアウトは、読者の受信環境によって見え方が異なります。テストメールを送信し、複数の端末で確認しておくことが大切です。
4:改行忘れ・不要な改行がないか
相手にとって読みやすい文面を作るために、適度な改行を入れるのがメールの基本です。
改行する文字数の目安は20から30文字程度と言われています。ただし、文字数を厳密に数えて改行するよりも、全体のバランスやテンポよく読めるかどうかを意識して改行するのが重要です。
チェックすべきは、以下の3点です。
- 語句の途中に誤って改行を入れていないか
- 改行した結果、読みやすい文章になっているか
- 改行した方がすっきりするところが、そのままになっていないか
参考に、文字数を揃えて改行した文章と、全体のバランスを見て改行した文章を比較した図をごらんください。
Beforeの文章は改行箇所が3行とも揃っていますが、Afterの文章の方が文のまとまりごとに改行されているため読みやすく、すっきり見えます。
5:余分な空白行がないか
メールは論文と違い、適度に空白の行が入るとメリハリがついて読みやすくなります。
空白行を入れるべき場所は、以下の3箇所です。
- 宛名と本文の間
- 本文内で話題が変わるとき
- 本文と署名の間
本文内での空白行を使うタイミングに特に決まりはありません。ただし、使いすぎるとスクロール回数が増え、読みづらくなります。
強調効果を出すためにわざと2、3行空けるテクニックもありますが、基本的には1行空白を入れるのが適切です。
6:文字の大きさは正しいか
HTMLメールを使うと、メール本文全体だけでなく、見出しや注釈など、一部の文字の大きさを変更できます。文字の大きさをチェックする際は、レイアウトに合った適度なフォントサイズになっているかを確認しましょう。
また、本文を大きすぎる文字で書くと読みづらく、稚拙な印象になります。テストメールを複数人の目で見て、読みやすい文字サイズになっているかの確認が大切です。
7:画像の大きさ・表示は適切か
メール本文内に画像を挿入するときにチェックするポイントは2つです。
- 本文に対して画像が大きすぎないか
- 他の端末で表示したときに表示崩れが起きないか
特に、PCでは正常に表示されていても、スマートフォンなど小さな画面の端末では表示崩れが起きることもあるため、注意が必要です。
メルマガやWebで使用する画像ファイルの代表的なものに「PNG」と「JPEG」があります。どちらもデータを圧縮して軽量化した画像素材です。
大きな違いは、PNGは透過処理できるが、JPEGではできない点にあります。
メルマガで活用する場合は、背景色が表示されるJPEGを使うのがおすすめです。PINGを使うと、画像背景が透明になるため、読者がダークモードを使用していた場合、正しく画像を認識できない可能性があります。
8:オプトアウトは導入されているか
オプトアウトとは、メルマガ読者が、いつでも好きなときにメルマガを配信停止できることです。
特定電子メール法で定められている項目のため、メルマガには必ずオプトアウトの方法を明示する必要があります。
多くのメルマガでは、本文内の署名欄に「配信解除はこちら」などの文言とともにリンクが添付されています。オプトアウト用のURLリンクを設置しているのであれば、リンクが正しく働くか必ず確認しましょう。
メルマガ運用者が気をつけておきたい「特定電子メール法」「個人情報保護法」については「メルマガ運用者が知っておくべき法律|「個人情報保護法」と「特定電子メール法」にまとめました。あわせてごらんください。
9:受信環境ごとにレイアウトが適切に表示されるか
メールの表示は受信環境ごとに見え方が異なります。複数の受信環境でテストメールを必ずチェックしておきましょう。
代表的な受信環境は、パソコンであればGmailとOutlook、スマートフォンであれば iPhoneと Androidです。最低限これら4種類を確認すると安心です。
図解の挿入やメルマガレイアウト変更ができるHTMLメールは、視覚的な効果が高い一方、読者のメーラーによっては受信拒否されることもあります。どのような受信環境でも読めるように、テキストメールとHTMLメールを併用したマルチパートメールを活用するのがおすすめです。
くわしくは、「マルチパートメールとは?メルマガ担当者がわかりやすく解説します」で解説しています。
メルマガ配信前|配信設定のチェックポイント
メルマガ配信前の最後のポイントが配信設定です。この章にある4つのポイントを確認して配信設定をミスなく済ませましょう。
10:配信日時は正しいか
メルマガを予約配信している場合は、配信日と時間に誤りがないか確認しましょう。
たとえばキャンペーン告知などの配信日を間違えてしまうと、お詫びメールの対応で業務に影響があるだけでなく、集客に影響を与えキャンペーン自体に支障をきたす可能性もあります。
11:配信先は正しいか
特に確認したいのは、以下の3点です。
- 配信すべきお客さま情報がリストに入っているか
- お客さまのアドレスが変更されたとき、正しく反映されているか
- 受信拒否設定されたお客さまがリストに残ったままになっていないか
12:メールの差出人名は正しいか
見知らぬ差出人名で読者が困惑することのないように、差出人名が正しいかのチェックも大切です。
代表的な差出人名は「会社名」「個人名」「メルマガ名」です。マケフリでは、差出人名を過去に接点を持った「個人名」で送ると、開封率が高くなるという検証結果も出ています。
メルマガの開封率を改善させたい場合は、担当者名を挿入するなど差出人名も工夫してみましょう。
メルマガは、差出人名、件名、本文の導入部、内容など各パートごとにコツがあります。お客さまに読んでもらえるメルマガを書くコツは「読まれるメルマガの書き方|例文テンプレートですぐ書ける完全ガイド」にまとめていますので、ぜひごらんください。
13:差出人・返信先のメールアドレスは正しいか
最後に、差出人や返信先のメールアドレスに誤りがないかも確認しましょう。
参考:メルマガ作成時に気をつける基本のポイント
この記事ではメルマガ配信前にチェックすべきポイントをまとめましたが、そもそも読んでもらえるメルマガの構成になっているかも大切なポイントです。
本文作成時に押さえるポイントは以下の3つです。
- 伝えたい内容がファーストビューに入っているか
- 読みやすい構成・文字数になっているか
- 開かれやすい件名がつけられているか
たとえば、メルマガのファーストビューにクリックしてもらいたいリンクを入れると、クリック率は上がります。他にも、開封率を上げたい場合は、件名の工夫が必要です。
本文作成や件名作成のコツは以下の記事で紹介しています。
具体的にメルマガのKPIを改善したい担当者さまに向けた無料セミナー「商談が増える。読んでもらえる。メールマーケティングの成功法則セミナー」もございますので、ぜひご参加ください。
この記事で紹介したメルマガ配信前の13のチェックポイントを、ダウンロード用PDFにまとめました。メルマガ配信時にお手元に置いてご活用いただけますので、ぜひ下記リンクからダウンロードしてご利用ください。
▶︎「メルマガ「配信前」13のチェックリスト」ダウンロードフォーム
おわりに:MAツールの活用で、誤送信を防ごう
東京商工リサーチの調査によると、2021年の情報漏えい・紛失事故のうち「誤表示・誤送信」による事故件数は31.3%です。誤送信の多くは、BCCに設定するべき宛先をTOやCCリストに入力してしまうなどの人的ミスによります。このようなミスはツールを使って防ぎましょう。
私たちのおすすめは、マーケティングオートメーション(MA)ツールです。MAは、メール配信や顧客管理機能などを備えており、メルマガ配信のための時間を短縮し、業務効率を大幅に改善できます。
くわしくは「マーケティングオートメーション(MA)の機能まとめ|基本の「き」をまとめました」をごらんください。
当社では、MAツール「Kairos3 Marketing」を製造・販売しています。「マーケティングをもっと身近にする」ために、始めやすい価格帯かつ、シンプルで直感的に操作できるツールです。
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