展示会の商談を最大化する営業体制とは?マネージャー向け仕組み化ガイド

展示会は、短期間で多くの名刺を獲得できるマーケティング施策です。

新規顧客との接点を一気に広げられる一方で、展示会終了後は名刺の山を前にして「営業の手が足りない」「どのリードから優先すべきかわからない」と頭を悩ませる営業マネージャーは少なくありません。

本記事では、展示会に出展する企業の営業マネージャーへ向けて、展示会後の商談数を最大化する仕組みを具体的に解説します。

展示会後の営業対応をスムーズに始めるための事前準備

展示会で獲得したリードのうち、今すぐ商談につながるリードは一握りです。確度の高いリードを逃さず、既存案件への営業活動も並行して進めるためには、事前にリードの「分類基準」を明確にしておくことが不可欠です。

さらに、リードごとに営業対応の「型」も決めておけば、営業の初動スピードが向上し、属人化を防ぐことができます。

リードの分類と判断基準を決めておく

展示会後の営業対応の優先度を明確にするために、リードをいくつかに分類しましょう。当社では以下のように分類しています。

  • 商談リード:展示会のブースで商談の約束をしたリード
  • 個別対応リード:具体的な課題があり、自社製品への興味を持っていると判断できるリード
  • 育成リード:将来的に検討の可能性はあるが、具体的な課題やニーズを持っていないリード
  • 非優先リード:現状では商談の見込みが低いと判断できるリード

分類するための判断基準も社内で決めておきましょう。事実やお客さまの言動をベースに基準を決めておくのがおすすめです。展示会で対応したメンバーが迷うのを減らし、判断のばらつきを減らすためです。

  • BANT情報
  • 展示会当日の会話内容
  • 業界・規模・地域・役職などが自社のターゲットに合致しているか
  • 過去に接点があるか

分類ごとに営業対応を決めておく

リードごとの営業対応の内容や流れを決める上では、

  • どのような内容を案内するか
  • どの手段で連絡するか:メール or 電話 など
  • いつまでに連絡するか:なるべく早く/1週間以内に/1か月以内に など
  • 何回連絡するか:最大3回まで連絡する など

などを決めておくとスムーズです。

当社では、原則として以下のように設定しています。

展示会後の営業対応を仕組み化する3ステップ

展示会で獲得したリードを確実に商談へつなげるには、「名刺 → 分類 → 営業開始」という展示会後の一連の流れをあらかじめ仕組み化することが不可欠です。

本章では、その具体的なステップを解説します。

名刺をデータ化する

展示会で獲得した名刺は、名刺管理アプリで名刺をデータ化しましょう。

名刺管理アプリに加えてSFAツールを活用すれば、営業担当者がステータスを更新するだけで営業活動の最新状況を社内に共有でき、後続の営業プロセスまでスムーズに進められます。

MA+SFA一体型ツール「Kairos3」では、名刺管理アプリを介さずとも名刺データを直接取り込むことができます。くわしくは「名刺管理だけで満足していませんか?『Kairos3』で名刺の管理と活用を一元化」をごらんください。

名刺データからリードを分類する

名刺の登録が完了したら、「展示会後の営業活動をスムーズに始めるための事前準備」で設定した分類の基準に沿ってリード情報を分類します。

営業が動けるリストを整える

分類した名刺をすぐに営業担当へ渡しても、情報が整理されていなければ対応が後手に回ったり、属人化した判断になりがちです。営業が迷わずアクションできる状態にするためには、「誰が」「いつまでに」「何をするか」を明確にしたリストとして整備することが重要です。

たとえば、以下の情報をまとめて整理しておくと、営業アプローチを始めやすくなります。

  • 担当者の割り振り
  • 分類がわかるラベル
  • 展示会当日のヒアリングメモ
  • 次回アクションの内容と期限
  • 過去の接点履歴

これらをSFAツールに記録しておけば、対応漏れや重複を防ぎながら、初動スピードと再現性を両立できます。

展示会後の営業活動にはSFAツールが活用できる
SFAツールがあれば、アプローチの結果、商談に至ったかどうかや、追加でお客さまからヒアリングできた情報など、展示会以降の営業活動での対応履歴を記録できます。仮に失注したとしても、営業データとして蓄積され、今後の営業活動に活かすことができます。
SFAツールについてくわしくは「SFAツール(営業支援システム)とは?選び方と厳選ツール5選」でご紹介しました。ぜひごらんください。

営業対応の仕組みが機能しないときのチェックポイント

展示会後の営業対応を属人化させないためにリードの分類基準や営業対応フローを定めても、「現場に浸透しない」「メンバーによって営業対応に差がある」という悩みは、多くの営業マネージャーが直面する壁です。

ここでは、仕組みが十分に機能していないと感じたときに確認すべき3つの観点を紹介します。

リードの分類を展示会後に始めてない?

名刺情報のデータ化と分類は、展示会終了後できるだけ早く完了させましょう。理想は、展示会当日中です。名刺のデータ化と分類が遅れると、その後の営業対応が後手に回り、お客さまの熱量も下がってしまいます。

展示会の会期中にデータ化と分類を完了させるために、当社は以下のような取り組みを実践しています。

周辺部門と連携は取れている?

展示会のフォローで成果を出すには、部門間の連携が欠かせません。たとえばマーケティング部門など、出展準備や当日の運営を担当する部門と営業部門とで、リード分類基準やリードごとの営業対応についてすり合わせ、共有することが大切です。

事前の情報共有に加え、展示会当日は、リードの分類基準の最終確認を行い、ブースに立つメンバー全員が同じ判断基準でリードの情報を収集できる状態を目指しましょう。

仕組みを作ったまま放置してない?

仕組みは作って終わりではありません。仕組み通りに運用されているかを定期的にチェックすることで、初めて組織に根づきます。

営業マネージャーは、展示会後のフォローが完了するまで営業担当ごとの担当件数や進捗状況を確認し、必要に応じて調整しましょう。

初めての運用では戸惑うメンバーも出てきます。実際の運用で得た気づきを次回に反映し、より実践的な仕組みへアップデートしましょう。

まとめ|展示会後の判断と対応を仕組み化し、商談化率を高めるMA+SFA一体型ツール「Kairos3」

当社ではMA+SFA一体型ツール「Kairos3」を活用して、マーケティング部門と営業部門で展示会フォローに取り組んでいます。

こうした一連の仕組み化により、判断と行動の属人化を防ぎ、再現性の高い営業活動を実現しています。「Kairos3」は展示会直後からリードの分類・管理・アプローチまでを一気通貫で運用でき、商談の最大化を支援します。

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