リードタイムとは?意味や納期との違い・計算方法・ビジネスにおける重要性

リードタイムとは、主に製造業界や物流業界で使われる言葉で、受注から納品までにかかる期間を示します。営業活動におけるリードタイムとは、見込み顧客を獲得してから受注するまでの期間のことです。

今回は、リードタイムの意味や計算方法を押さえたうえで、営業部門におけるリードタイムの重要性や長期化する理由とその対策などについて紹介します。

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リードタイムとは

リードタイムとは、商品の受注から納品までにかかる期間を指すのが一般的です。プロセスごとの開始から完了までの期間を示す言葉としても用いられます。

リードタイムと納期の違い

納期は納品完了を予定している日(日時)のことです。リードタイムは商品の発注から納品までの期間を指します。リードタイムは「発注から○日間」と表し、納期は「○月○日」と表わします。

各プロセスのリードタイムの意味

リードタイムは、商品の受注から納品までの各プロセスにかかる期間を指す言葉としても用いられます。

リードタイムの計算方法

リードタイムの主な計算方法には、「フォワード法」と「バックフォワード法」の2つがあります。

フォワード法は、着手日を起点として計算する方法です。着手できる日を決定し、各工程の作業日数を見積もり、並行して作業ができる工程を考慮したうえで合算します。フォワード法は最低限必要な日数を算出できるため、急ぎの依頼があった場合に向いています。

バックフォワード法は、納品日から逆算して計算する方法です。納品日を決めて、各工程の作業日数をもとに遡ってリードタイムを算出します。バックフォワード法は納期が決まっている場合に向いており、各工程の作業日が重ならないように、余裕のあるスケジュールを組むことができます。

営業におけるリードタイムの重要性

営業におけるリードタイムとは、見込み顧客を獲得してから受注にいたるまでの期間を指します。効率よく営業活動を行い、売上の拡大を目指すためにも、リードタイムは重要な要素です。

リードタイムを短縮することで、顧客1件にかかる営業活動の時間が短縮され、営業1人当たりの保有案件数を増やせます。反対に、リードタイムが長期化すると、新たな見込み顧客に対応する時間がとれなくなり、営業機会の損失につながるリスクがあります。

また、獲得してから間もない見込み顧客は、自社の商品・サービスへの購買意欲が高く、受注にいたりやすい傾向にあります。リードタイムが長引くと興味・関心が薄れていき、失注しやすくなります。

営業のリードタイムが長期化する原因

営業のリードタイムが長期化する主な原因として、次の2点が挙げられます。

  • 意思決定者・購買プロセスが多い
  • 顧客情報やプロセスの管理が不足している

意思決定者・購買プロセスが多い

1点目は顧客側の事情です。受注にいたるまでに複数の意思決定者が絡み、稟議が下りるまでの購買プロセスが多いことが、リードタイムが長期化する原因となっています。

企業によっては、窓口となる担当者が商品・サービスに興味を持っても、上長、さらには経営層の決裁が必要な場合があります。また、購買部門と現場の双方の承認を要する企業もあります。

こうしたケースでは、アプローチを変えながら複数回のプレゼンを行ったり、稟議に必要な資料を作ったりするなど、営業の多くのリソースが必要になります。

顧客情報やプロセスの管理が不足している

1点目は、「顧客情報の管理や営業プロセスの管理が十分にできていない」という自社側の事情です。

見込み顧客には、Webサイトなどから問い合わせを受けたばかりの企業も、何度か商談を行っている企業も、稟議待ちでほぼ受注が見込まれる企業もすべて含まれます。

顧客情報を適切に管理していなければ、適切なタイミングで顧客に応じたアプローチを図ることができず、営業リードタイムが長期化する原因となります。

ExcelやGoogleスプレッドシートで顧客管理や案件管理を行っているケースでは、案件数が増加していくにつれて更新作業に時間がかかり、それが対応遅れの原因になっていることもあります。

営業のリードタイムを短縮する方法

営業のリードタイムを短縮するための方法として、次の2つが挙げられます。

  • インサイドセールスの導入
  • MA・SFAツールの活用

インサイドセールスの導入

インサイドセールスとは、電話やメール、Web会議システムなどを用いた非対面のコミュニケーションによる営業活動で、いわゆる内勤営業を指します。

インサイドセールスは商談を行う場所の確保が不要で、日時を決めてすぐに実行しやすいのが特徴です。問い合わせを受けてから間もないタイミングなど、見込み顧客が商品・サービスへの興味・関心が高いうちに商談を設定しやすいため、受注確度も高い傾向にあります。

また、インサイドセールスを導入して、顧客を訪問するフィールドセールスと分業することで、フィールドセールスが受注獲得に専念できるメリットもあります。インサイドセールスによって受注確度が高まった顧客への営業に集中すれば、営業効率が向上し、リードタイム短縮につながります。

ただし、インサイドセールスからフィールドセールスに顧客情報をスムーズに引き継げるような体制を構築しなければ、リードタイムの短縮にはつながりません。

関連記事:インサイドセールスとは?役割や目的・特徴・導入メリットをわかりやすく解説

MA・SFAツールの活用

MAツールSFAツールの活用も、営業のリードタイム短縮に効果的です。MAツールは見込み顧客の育成に関わるマーケティング活動を支援するツールで、SFAツールは商談の開始から受注まで営業活動を支援するツールです。

MAツールには、見込み顧客の情報管理やメール配信といった機能のほか、設定した特定の条件の顧客へメールを自動配信するシナリオ作成などの機能があり、見込み顧客へ効率よくアプローチできます。また、見込み顧客の興味・関心の度合いを見える化するスコアリング機能もあり、スコアの高い見込み顧客への対応を優先することもできるため、リードタイム短縮につながります。

SFAツールには、顧客管理や案件管理などの機能があります。案件の進捗状況の共有がシステム上で行えるようになり、進捗報告のためのミーティングなどの回数が削減できることから、業務効率化を実現できます。また、案件ごとの進捗状況が可視化されることで、対応漏れによるリードタイムの長期化も防げます。

ただし、MAツールやSFAツールは製品によって機能が異なる点には注意が必要です。自社の業態や課題に合ったものを選ぶことが大切です。

営業のリードタイム短縮にKairos 3を活用

営業のリードタイム短縮に役立つツールとして、MAツール「Kairos 3 Marketing」とSFAツール「Kairos 3 Sales」がおすすめです。「Kairos 3 Marketing」と「Kairos 3 Sales」を連携させることで、スムーズに顧客情報を連携できます。

MAツール「Kairos 3 Marketing」は、顧客管理や見込み顧客の育成を支援するツールです。「リード管理」により、見込み顧客の属性や購買行動を管理し、「メール配信」では、属性やWeb上の行動履歴に応じて顧客を分類してメール配信を行うことが可能です。また、特定の条件を設定してメール配信する「シナリオ」という機能もあり、多くの見込み顧客を抱えていても、顧客に応じた対応がとれるのです。

また、今すぐに接触すべき高ランク顧客を教えてくれる「リードナーチャリング」のほか、見込み顧客の購買意欲を⾒える化する「スコアリング」、スコアリングをもとに優先順位の高い顧客を抽出する「ホットリード」といった機能もあります。

これらの機能により、受注確度が高い見込み顧客を見極めてアプローチできるため、インサイドセールスの効率化を実現して、さらにリードタイムの短縮にもつながるというメリットあります。

SFAツール「Kairo 3 Sales」は、営業活動の可視化によって効率化を実現するツールです。「案件管理」により案件ごとの進捗状況を管理し、「顧客管理」では顧客ごとの対応履歴を把握できます。

なかでも営業のリードタイムに役立つのは「ToDo管理」と「受注・失注分析」の機能でしょう。「ToDo管理」では、タスクを作成して期限や優先度を設定すると、期限を過ぎたタスクは赤く表示されるため、優先順位がわかりやすく、対応漏れによるリードタイムの長期化を防げるというメリットがあります。

「受注・失注分析」は、受注した案件と失注した案件の商談の傾向を分析する機能で、受注獲得のノウハウを得るために活用できることから、営業のリードタイムの短縮に役立ちます。

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