【DECAX】Webマーケターが知っておくべき購買行動モデルDECAXをわかりやすく解説

DECAXとは、コンテンツマーケティングに対応した購買行動モデルです。この記事を読めば、DECAXと、それ以外の購買行動モデルの違いを説明できるようになります。

コンテンツマーケティングとWebマーケティングは、今や切っても切れない関係です。ぜひ、Webマーケターのみなさまは、DECAXを押さえておきましょう。

購買行動モデルDECAXの概要

まずは、DECAXの概要についてご説明します。

DECAXとは

DECAXとは、コンテンツマーケティングに対応した、購買行動モデルの一種です。DECAXを理解するためには、コンテンツマーケティングと購買行動モデルについて理解する必要があります。

コンテンツマーケティングとは、有益なコンテンツを提供することを通じて、消費者とコミュニケーションとりながら、お問合せやリード獲得につなげるマーケティング手法です。

購買行動モデルとは、消費者がサービスや商品を認知、発見してから購入にいたるまでの過程を表したものです。最近の購買行動モデルでは、「消費者が購入後にSNSでシェアする」といった行動までも、購買行動モデルに含めるようになってきています。

DECAXは、Discovery(発見)、Engage(関係構築)、Check(確認)、Action(行動)、eXperience(体験)のそれぞれの文字をとった購買行動モデルです。

DECAXの特徴は、消費者との関係をしっかりと構築しながら、購買へつなげることです。後ほど例を交えながら、詳しくご説明します。

DECAXが提唱された背景

DECAXはなぜ提唱されたのでしょうか。DECAXが提唱された背景には、消費者の購買行動の急速な変化があります。

現代は、情報があふれている時代です。Webで検索すれば、欲しい情報が無料で手に入ります。スマートフォンを使えば、いつでもどこでも情報が手に入ります。消費者からすれば、とても便利な時代になりました。しかし、企業からすると、情報があふれていることは大きな問題なのです。

なぜなら、消費者が情報に触れる時間が増え、時間的なゆとりがなくなれば、企業が消費者にアプローチする「隙間」がなくなってしまうからです。情報があふれる現代は、消費者の貴重な時間を、企業がしのぎを削って奪い合う時代なのです。

そこで近年は、企業側から消費者へ有益な情報を提供し、消費者に発見していただく、コンテンツマーケティングというマーケティング手法が流行しています。そして、コンテンツマーケティングに対応する購買行動モデルとして、DECAXが提唱されたというわけです。

DECAXの5ステップとオウンドメディアの例

DECAXには、5つのステップがあります。この章では、DECAXの5ステップを、オウンドメディアの例とともにご紹介します。

オウンドメディアの例では、あなたの会社がコーヒー豆を扱っていて、コーヒーに関するオウンドメディアを運営していると考えてください。

Discovery:発見

DECAXにおける最初のステップは、Discovery(発見)です。従来は、企業が広告を出し、読者に注意を向けさせるマーケティング手法が一般的でした。しかし、先にご説明したように、消費者に時間がない現代では、ありふれた企業の広告は、消費者に見向きもされないのです。

現代の消費者は、Webを活用して、欲しい情報を自ら取りに行きます。消費者が欲しい情報を取りに行く際、企業は自社の有益な情報に気づいていただく必要があります。企業がいくら有益なコンテンツを配信していても、消費者に気づいていただけなければ、意味がないからです。

消費者に自社の有益なコンテンツを発見していただきやすくするためには、SEO対策などを施します。最近は多くの企業がコンテンツマーケティングに取り組んでいるため、自社の有益なコンテンツを読者に見つけていただくための難易度が上がっています。

Engage:関係構築

DECAXの2つ目のステップは、Engage(関係構築)です。Engageは、消費者と良好な関係を構築するステップです。消費者と良好な関係を構築するためには、さらなる有益な情報の提供や、SNSやメールマガジンなどを通して消費者との接点を増やす、といった施策が考えられます。特にメルマガは、継続して消費者と接点を持てるので、関係構築の方法としてはオススメです。

Engageのステップをまとめると、Engageのステップでは、「このメディアは有益な情報を提供してくれている。信用できる。」「他の記事も読みたい」と消費者に思っていただくことが大切です。

Check:確認

DECAXの3つ目のステップは、Check(確認)です。オウンドメディアなどを通じて、企業と消費者の間に良好な関係が築けていれば、消費者はその企業の商品を確認します。

たとえば、あなたはオウンドメディアで、主にコーヒー豆についての情報や、コーヒーの美味しい飲み方などの有益な情報を提供します。そして、消費者としっかり関係構築できていれば、消費者はあなたの会社で販売しているコーヒー豆を確認しようとするでしょう。

Checkのステップにおいては、コンテンツの中立性や信ぴょう性を意識しましょう。日本ではステルスマーケティングなどのマーケティング手法も頻繁に用いられているため、消費者は情報の中立性や真偽に敏感です。

Checkのステップで情報が嘘だとわかったり、中立性のないコンテンツだとわかったりした場合は、今まで築いてきた消費者との信頼関係が水の泡です。

Action:行動・購入

DECAXの4つ目のステップは、Action(行動・購入)です。Actionのステップでは、消費者は申し込みや購入などの行動にいたります。

消費者が行動する際、かならずしも金銭のやりとりが発生するわけではありません。たとえば、あなたが転職関係のオウンドメディアを運営していれば、Actionは転職面談の無料申し込みかもしれません。

Experience:体験

DECAXの最後のステップは、Experience(体験)です。消費者が購買行動にいたった後は、あなたのサービスや商品を体験します。体験した後は、現代では多くの消費者が、SNSやブログ、商品レビューサイトなどで感想をシェアします。

DECAXにおける体験とは、単にそのサービスの使い心地を表しているわけではありません。購入後のサポートが充実していたり、企業のオウンドメディア等を通じて、使い方や上手に活用するためのノウハウを得られたりすることも、消費者のよりよい体験には必要な要素です。

購入後の消費者によい体験をしていただくことは、DECAXの重要なポイントです。なぜなら、消費者が心からよい体験をし、その体験をシェアすることで、そのほかの消費者との関係構築がしやすくなるからです。

ちなみに、「利害関係者以外の第三者」の言葉が、説得力や信ぴょう性を高める心理効果をウィンザー効果といいます。

その他の購買行動モデルとDECAXの違い

購買行動モデルは、DECAXだけではありません。この章では、DECAX以外の主な購買行動モデルについてご紹介します。その他の購買行動モデルを知ることで、DEACXの特徴が見えてくるでしょう。

DECAX以外の購買行動モデルを一覧で見たい、という方へ
DECAX以外の代表的な購買行動モデルについては、「AIDMAとAISASの違いとは?マーケティングに必要な購買行動モデルをわかりやすく解説」にまとめました。ぜひごらんください。

基本的な購買行動モデル:AIDMA

AIDMAは、購買行動モデルの中で、もっとも基本的な購買行動モデルです。AIDMAは、Attention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)の頭文字をとった表現です。Memoryを除いてAIDAとすることもあります。

AIDMAにおける購買行動は、3つに分類できます。消費者が商品を認知する「認知段階」、商品に興味を持ち、欲しいと思う「感情段階」、購買行動を起こす「行動段階」の3つです。

AIDMAは、時代錯誤な購買行動モデルだという批判があります。なぜなら、AIDMAが提唱されたのは1920年代であり、当時の消費者は自ら情報を得る手段に乏しく、企業の営業担当者を通じて情報を得ていたからです。

最近では、購買行動の大半がWeb上で行われることも珍しくありません。そこで生まれたのが、後述するAISASやAISCEASのような、Web時代の購買行動モデルです。

Web時代の購買行動モデル:AISAS

AISASとは、Web上で情報収集や購買行動が可能になったことを受けて登場した、購買行動モデルです。

AISASはAIDMAと比較すると、Desire(欲求)がSearch(検索)に置き換わり、Memory(記憶)がShare(共有)に置き換わっています。AISASは、Webで検索した後に購入し、購入後に共有する点が特徴的です。

AISASを細分化した購買行動モデル:AISCEAS

AISCEAS(アイシーズ)とは、AISASモデルをさらに細分化した購買行動モデルです。AISASとくらべて、AISCEASは「検索」と「行動」の間にComparison(比較)とExamination(検討)が追加されています。

コンテンツ通じた購買行動モデル:DECAX

これまで、DECAX以外の購買行動モデルを確認してきました。従来の購買行動モデルと比較すると、DECAXの特徴が明らかになってこないでしょうか。

まず、DECAXと従来の購買行動モデルでは、1つ目のステップが異なります。従来の購買行動モデルでは、1つ目のステップはAttentionになっていますが、DECAXではDiscoveryになっています。なぜ、DECAXはAttention(注目)ではなく、Discovery(発見)なのでしょうか。

DECAXがAttentionではなくDiscoveryを用いている理由は、単語のニュアンスからわかります。Attentionには、「企業の広告が、消費者の注目を集める」というニュアンスがあります。一方でDiscoveryには「消費者が、自ら発見する」というニュアンスがあります。つまり、従来の購買行動モデルは、「企業側の視点」であり、DECAXは「消費者側の視点」なのです。

また、DECAXにはEngageという他の購買行動モデルにはない概念が出てきます。検索を意識した購買行動モデルであるAISASやAISCEASもありますが、Engageという概念が出てくるのはDECAXだけです。

従来の購買行動モデルでは、消費者は「検索・比較・検討」を通して、機能やスペックを中心に購入の意思決定をしました。DECAXでは、コンテンツを通じて消費者と関係構築をし、消費者に機能やスペック以外の価値を感じていただき、購入していただきます。Engageは、ブランディングに近い概念ともいえます。