SWOT分析とは?効率良いやり方と事例のご紹介

SWOT分析は、事業の企画に関わるみなさまが知っておくだけでなく、使いこなせる必要があります。特に新規事業やスタートアップでは、SWOT分析は重要です。

SWOT分析の使い方にとどまらず、SWOT分析をうまくやるための手順と秘訣についてまとめました。

SWOT分析の概要

SWOT分析は、事業の環境分析をするためのフレームワーク(枠組み)です。SWOT分析は、3C分析と並ぶ、事業環境分析の有名なフレームワークです。

(参考)3C分析について
3Cは、「市場・顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」のそれぞれの英単語の頭文字をとったもので、それぞれのCは市場を分析する重要な要素です。くわしくは「3C分析で勝てる戦略を導く方法・やり方のご紹介」でまとめました。

SWOT分析とは

SWOT分析の中核には、SWOTからなるフレームワークがあります。SWOTは、S:強み、W:弱み、O:機会、T:脅威の頭文字です。

SWOT分析では、自社を取り巻く環境による影響と、それに対する自社の現状を分析しながら、自社の最良のビジネス機会を発見します。

SWOT分析はなぜ必要なのか?

SWOT分析は、事業戦略における自社および競争環境の分析が目的です。SWOT分析では、「OT(事業機会と脅威)」の外部環境の変化要素を検討した上で、「SW(自社の強みと弱み)」を考えます。

SWOT分析と3C分析の違い

SWOT分析も3C分析も、事業戦略策定における現状分析で使う点では同じです。

SWOT分析と3C分析は、分析の進め方にも類似点があります。両者とも外部環境分析から始めて内部分析をする点では非常に似ています。SWOT分析のやり方は後ほどの章で説明します。

SWOT分析と3C分析の異なる点は、利用するフレームワークです。SWOT分析では、S(強み)・W(弱み)・O(機会)・T(興味)のそれぞれを分析しますが、3C分析では、顧客(Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)のそれぞれを分析します。

外部環境について、SWOT分析ではO(機会)・T(脅威)になりますが、3C分析では、顧客(Customer)・競合(Competitor)になります。SWOT分析の内部分析は、S(強み)とW(弱み)、3C分析では自社(Company)となります。

SWOT分析のやり方・手順

SWOT分析は、現状の分析しながら、自社が取りうる戦略を導き出すことが大切です。そのため、「変化」や「影響」、「成功要因(KSF)」に着目します。また、SWOT分析が「調査」とならないように注意しましょう。

SWOT分析は外部環境の分析(OとT)から始める

SWOT分析は、機会(O)と脅威(T)の外部分析から始めます。まず市場の変化を知ることが現状分析に出発点です。市場の変化を知った上で、競合各社の対応を鑑みて自社の事業チャンスをさがすことが現状分析であり、戦略立案・策定のプロセスだからです。

SWOT分析のOとTの情報収集では、PEST分析が便利です。

PEST分析について
PEST分析とは、ある事業の戦略や計画を書く上で、事業の利益に影響を与える自社で制御できない要因を知るためのフレームワークです。「外的要因の分析に利用するフレームワーク」として知られています。くわしくは「PEST分析の手順とノウハウを実例で学ぶ」でまとめました。ご参考になれば幸いです。

PEST分析を通じて、顧客のニーズの変化や規制・市場の流れを知ります。

SWOT分析の外部環境分析では、PEST分析の結果から、その変化が自社に良い結果をもたらす要因になりうるなら「機会」とし、悪い結果をもたらす要因は「脅威」として整理します。

内部環境分析(SとW)をする

SWOT分析における内部分析とは、強み(S)と弱み(W)を調べることです。

SWOT分析の内部環境分析では、外部環境分析で洗い出した「変化」に対して、競合の対応を調べます。外部環境の変化への競合の対応と自社の対応をみながら、自社にとっての「強み(S)」と「弱み(W)」に分類します。

競合分析ではファイブフォース分析バリューチェーンなどの各種フレームワークを使うと便利です。

ファイブフォース分析について
ファイブフォース分析は、マイケルポーター氏が提唱した、市場や業界の競争構造を明らかにするためのフレームワークです。くわしくは「ファイブフォース分析とは?ファイブフォース分析の概要と手順を解説」でまとめました。あわせてごらんくださいませ。

SWOT分析の例

SWOTのフレームワークを活用した例です。ある想定の美容室で、SWOTを埋めてみました。

本来のSWOT分析なら、S/W/O/Tの各項目にもっと包括的に考えるべきかもしれません。スペースの都合上、一部割愛させていただきました。SWOTのフレームワークの活用の参考にしてください。

SWOT分析の注意点

SWOT分析は、現状の分析しながら、自社が取りうる戦略を導き出すことが大切です。そのため、「変化」や「影響」、「成功要因(KSF)」に着目します。

SWOT分析では各種フレームワークを使って進める

SWOT分析は、各種フレームワークを使いながら、漏れなくダブりなく情報収集をすることから始めましょう。PEST分析ファイブフォース分析、バリューチェーンなどのフレームワークが有効です。

事業戦略策定でよく利用するフレームワークについて
マーケティングや事業戦略でよく利用するビジネスフレームワークは、無料PDFガイドブック「ビジネスフレームワーク25選」でまとめてございます。

SWOT分析を「内部分析」と「外部分析」にわける

SWOT分析のSWOTの各要素は、事業の外部環境と内部環境に分けられます。SWOT分析では、まずは外部環境分析、次に内部環境分析の順番で進めます。

外部環境とは、政治動向、規制、経済・景気、社会動向、技術動向、業界環境の変化や顧客ニーズなど、自社の努力で変えられない要因を指します。これら外部環境を分析して、機会(O)と脅威(T)を導き出します。

一方で内部環境分析は、外部環境の変化に伴う競合の動きや対応を鑑みながら、自社の強み(S)と弱み(W)を明らかにします。

SWOT分析は情報収集ではなく分析をすること

SWOT分析は、事業の現状において事業戦略の重要な発見をもたらすことが大切です。そのためにSWOT分析では、分析のための情報収集は必要な作業です。しかし、情報収集だけで分析できるわけではありません。

情報収集によって導き出す視点や見解をもとに、実行可能な戦略実行タスクにつなげていくことが分析の役割です。SWOT分析でも、情報収集にとどまらず、実行可能な戦略実行タスクにつなげるための分析をしましょう。

SWOT分析のための情報収集では、SWOTというフレームワークをつかって情報を整理し、情報を集めている段階で仮説を立てて、それを検証するための情報収集を行うと、より効率的かつ効果的に実行可能な戦略タスクを見いだせるようになります。

情報収集をしただけでは、魅力的な戦略を導き出せません。

クロスSWOT分析で勝てる方法を探し出す

ここまで紹介したSWOT分析の手順だけでは、実行可能な戦略実行タスクを導き出す分析にはなりません。ここで紹介する「クロスSWOT」をすることで、情報収集から分析に変わります。

フレームワークを使って調査した事実だけがSWOTのフレームワークの中にまとめているだけで、実行可能な戦略タスクを導き出す分析と呼ぶことはできません。

SWOT分析は、戦略立案やマーケティング計画を策定するための手段です。これまで集めた情報から、KSFをあぶりだしていきます。そのために「クロスSWOT分析」を行います。

クロスSWOT分析では、ここまで収集してきた情報を元に、それぞれを掛けあわせて4つの問いに答えていきます。

クロスSWOTでは、「強み」と「機会」を掛け合わせることで得られる機会を優先して考えます。強みを活かした市場シェアの拡大は、事業戦略では最も重要かつ優先すべき策略であることは、言うまでもありません。

KSF(成功要因)から取りうる戦略オプションを導く

SWOT分析、クロスSWOT分析によって、あなたが取るべき戦略オプションと、避けるべき最悪のシナリオが見えてきます。

クロスSWOTでは、強みx機会をかけ合わせた攻めの戦略と、弱みx脅威をかけ合わせた避けるべき最悪のシナリオを明らかにします。

良いSWOT分析をするためには、フレームワークを駆使して漏れなくダブりなく調査することと、仮説を立てながら調査を絞り込むこと、そして、クロスSWOT分析によって、攻めと守りの戦略を明らかにすることが欠かせません。

さいごに

SWOT分析は、あなたの事業や仕事だけでなく、他社の事業でも気軽に試すことができます。SWOT分析によって、実行可能な戦略を企てるためには、SWOT分析のやり方だけでなく練習も欠かせません。