パーチェスファネルとは?どこよりも分かりやすい入門編

パーチェスファネルとは、マーケティングにおいて重要なフレームワークの1つです。パーチェスファネルを理解することにより、マーケティング活動上のボトルネックの特定に役立ちます。

この記事では、マーケティン担当者なら知っておくべきパーチェスファネルについて詳しく解説します。

パーチェスファネルの概要

パーチェスファネルはマーケティングにおいて欠かせないフレームワークの1つです。この章では、パーチェスファネルについての基礎を押さえます。

パーチェスファネルとは

パーチェスファネルとは、見込み客の購買行動を「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入」の4つの段階に図式化したものです。

見込み客は「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入」の段階を経るごとに、少数に絞り込まれていきます。購買段階が進むごとに、徐々に絞り込まれていく様子が逆三角形の漏斗(ろうと)のような形をしていることから、パーチェス(購買)ファネル(漏斗)といわれています。

パーチェスファネルは、1920年代にサミュエル・ローランド・ホール氏が提唱した購買モデル、AIDMA(アイドマ)モデルを視覚化させたものです。

他にもある購買モデル
AIDMAモデルをはじめとした購買モデルは大きく7つあります。詳しい情報は「購買モデルとは?7つの購買モデルまとめ」をご覧ください。

パーチェスファネルを作る目的

パーチェスファネルを作成する目的は、「見込み客がどの段階でどのくらい離脱するのか」を可視化することです。

見込み客の離脱地点を可視化することで、パーチェスファネルで特に細くなる段階、つまりマーケティング施策のボトルネックを把握できます。マーケティング担当者は「ボトルネックをどうすれば広げられるのか」を考えることにより、マーケティング施策の改善ができます。

マーケティングの予算は限られています。そのため、すべての施策は改善できません。パーチェスファネルを作成することによって、自社のマーケティング施策の、どの施策を優先的に改善するべきかが見えてきます。

パーチェスファネルの各段階で行うマーケティング施策

この章では、パーチェスファネルの各段階で行われるマーケティング施策について見ていきます。

「認知」段階のマーケティング施策

「認知」の段階とは、見込み客に自社を認知していただき、集客をする段階です。見込み客を集客する活動を、マーケティング用語ではリードジェネレーションといいます。

この段階の見込み客は、まだニーズや解決するべき課題が明確になっていないという特徴があります。

「認知」段階の主な施策は以下のような施策です。

  • テレビCM
  • 新聞広告
  • Web広告
  • SNS広告
  • 展示会への出展
  • オウンドメディアの運営

見込み客の集客は、ただ集めればいいわけではありません。案件に繋がる可能性の高い見込み客を、集客する必要があります。すなわち、明確に集客するターゲットを決める必要があります。ターゲティングを行うには、まずはペルソナを設定してみましょう。

ターゲットを設定していく際は
ターゲットを設定していく際には、STP分析も有効です。詳しくは別記事の「 STP分析とは?戦略や計画で使うテクニックを基礎から紹介」をご覧ください

「興味・関心」段階のマーケティング施策

「興味・関心」段階の見込み客は、製品に関してなんらかの興味や関心を持っています。

この段階では、興味関心のある見込み客をナーチャリングし、見込み客の購買意欲を高めていくことが求められます。

この段階の見込み客に対しては、

といった施策を行っていきます。

「比較・検討」段階のマーケティング施策

「比較・関心」段階では、見込み客が製品に対して好感を抱き、実際に購入するか検討をします。

この段階の見込み客の行動としては、製品の見積もり表を請求したり、製品のデモを依頼したりします。ECサイトの場合ですとショッピングカートに入れる、などがあります。

この段階では、見込み客に購買していただくために、最後の一押しの施策が欠かせません。

主な施策は以下のような施策です。

  • 営業担当者からアプローチをかける
  • 製品セミナーの開催
  • 製品デモの実施
  • 期間限定のキャンペーン
  • リマーケティング広告

「購入」段階のマーケティング施策

「購入」段階は、見込み客が製品の購入手続きを終えた段階です。

お客さまに購入していただいた後は、顧客管理をしっかりと行いましょう。お客さまのニーズを多面的な情報から理解することで、長期的に良好な関係を維持して、顧客満足度やLTVを向上します。

さらに、お客さまに購入していただいた後は口コミを広げてもらえるかが重要です。「ユーザー会」の実施や「SNS」によって、お客さまとの繋がりを構築していくとともに、自社の製品についてお客さまの周りに拡散していただきましょう。

パーチェスファネルを用いてマーケティング施策を評価・改善する

パーチェスファネルを用いて自社のマーケティング施策を評価・改善していくためには、大きく3つのステップがあります。その3つのステップとは、「マーケティング施策の定義と計測をする」「ボトルネックを把握する」「施策を検討する」です。

この章では、ソフトウェアを企業向けに販売している企業を例に、実際にマーケティング施策の評価と改善策を考えていきます。

マーケティング施策の定義と計測をする

まずは、購入にいたるまでのマーケティング施策をパーチェスファネルに合わせて整理します。

  • 「認知」:ブログやWEBサイト
  • 「興味・関心」:ホワイトペーパーDLやメルマガ配信、セミナー開催
  • 「比較・検討」:製品に関するセミナー開催、営業担当者からアプローチ
  • 「購入」:契約

次に、それぞれの段階に進んだ見込み客の数字を計測していきます。

今回のケースでは、「認知」の段階で1000人の見込み客を集客できたとして、「興味・関心」の段階で500人、「比較・検討」の段階で200人、「購買」に至ったのは10人だったとします。

ボトルネックを把握する

上記の計測から、各段階でどれだけ見込み客が離脱しているかを把握できます。

「認知」から「興味・関心」の段階では50%の見込み客が、「興味・関心」から「比較・検討」の段階では60%の見込み客が離脱しています。そして特に見込み客の離脱が多い段階が、「比較・検討」から「購買」の段階で、95%の見込み客が離脱しています。

それぞれの離脱率を定期的に計測しておいて、離脱率が上昇傾向(離脱数が増えている)にある段階を見つけて、優先すべきボトルネックを把握し、改善施策を立案します。

今回の例では、「比較・検討」の段階に優先すべきボトルネックがあると判断します。

施策の改善を検討する

ボトルネックが比較・検討の段階にあることを把握しました。次に施策の改善策を検討します。

まず、比較・検討の段階で行われている施策を挙げます。今回の例では、「製品に関するセミナー」と「営業担当者からアプローチ」が比較・検討の段階で行われている施策です。

それぞれの施策の課題を考え、その解決策を「実行難易度」と「期待できる改善の度合い」の両軸で検討し、優先的に改善する施策を決定します。

「実行難易度は易しいものの期待できる改善の度合いが低い施策」と「難易度は難しいものの期待できる改善の度合いが高いもの」のどちらを優先的に行うかは、自社のリソースと相談して決めましょう。

施策は改善して終わり、ではありません。再びパーチェスファネルを用いて、改善を確認したり、他の段階にボトルネックが移ってないかを確認したりして、自社のマーケティング施策の最適化を目指しましょう。