マーケティングにおけるPDCAサイクルの回し方やポイントをくわしく解説
Webマーケティングの成果がなかなか上がらないのは、「施策を実行するだけ」になっていることが要因かもしれません。マーケティング施策の効果を高めていくには、施策を計画して実行するだけでなく、効果を検証して改善する「PDCAサイクル」を回すことが重要です。
Webマーケティングでより成果を挙げていくために、PDCAサイクルの重要性や回し方、効率よくPDCAサイクルを回すためのポイントなどをくわしく紹介していきます。
この記事のもくじ
マーケティングでPDCAサイクルが重要な理由
PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Act(改善)」の一連の流れを繰り返して、継続的に業務改善を図る手法です。
PDCAサイクルは、もともとは製造業の品質管理に用いられていましたが、昨今ではさまざまな分野で用いられるようになりました。コンテンツマーケティングやSNS運用、メールマーケティング、Web広告といったWebマーケティングにおいても、PDCAサイクルを回すことが重要視されています。
Webマーケティングの世界は、市場や顧客の変化のスピードが速いため、ニーズに合わせて施策をどんどん変えていくことが求められます。新たな施策を展開したときなどに、PDCAサイクルを回して定期的にブラッシュアップすると、より大きな成果を得ることができます。
マーケティングにおけるPDCAサイクルの回し方
WebマーケティングにおけるPDCAサイクルの回し方は、「Plan」「Do」「Check」「Act」の順に、各フェーズで以下の業務を行うのが1サイクルとなり、これを繰り返し実施します。
- Plan:目標設定と具体的な計画策定
- Do:計画に基づいて実行
- Check:アクセス解析ツール等を用いた効果測定
- Act:改善策の実行と次回以降への反映
Plan:目標設定と具体的な計画策定
WebマーケティングにおけるPDCAサイクルの起点となる「Plan」のフェーズでは、目標設定と具体的な計画策定を行います。
目標設定では、施策の実行によって実現したい「KGI(重要目標達成指標)」と、KGIを実現するための中間目標である「KPI(重要業績評価指標)」を設定します。いずれも数値化するのが基本です。
そして、具体的な計画の策定にあたっては、「5W1H:When(いつ)・Who(誰が)・Where(どこで)・What(何を)・Why(なぜ)・How(どのように)」を明確化することがポイントとなります。
コンテンツマーケティングを例に挙げると、たとえばKGIを「資料請求による100名の新規見込み顧客の獲得」とすると、これを実現するためのKPIは「オウンドメディアの月間訪問者数1万人」といったように設定します。そして、オウンドメディアなどへの訪問者を増やすため、ユーザーの興味を引いたり、不足している情報を補ったりするようなコンテンツ案を企画し、制作スケジュールを立てます。
Do:計画に基づいて実行
PDCAサイクルの「Do」のフェーズでは、関連する部門と連携しながら、「Plan」で策定した計画に基づいてタスクを実行します。市場の変化のスピードが速いため、「Plan」のフェーズから速やかに「Do」のフェーズに移行するのがポイントです。
また、「Check」のフェーズで効果を評価するために、実績や想定外に起きた事象などを記録に残しておきます。客観的な評価を行うため、実績は数値化しましょう。
コンテンツマーケティングでは、「Plan」のフェーズで策定した企画や制作スケジュールに沿ってコンテンツを制作して配信します。
Check:アクセス解析ツール等を用いた効果測定
PDCAサイクルの「Check」は、計画通りに実行できたか、目標の達成度を評価するフェーズです。アクセス解析ツール等を用いた効果測定を実施し、KPIに合った指標を用いて達成の度合いを評価します。
Webマーケティングは、施策に対するユーザーの反応を分析しやすいのが特徴です。アクセス解析とは、サイトを訪れるユーザーの行動や特性を分析することで、UU(ユニークユーザー)やPV(ページビュー)、離脱率、コンバージョン率といった指標があります。
たとえば、コンテンツマーケティングにおいて、KPIを「オウンドメディアの月間訪問者数1万人」と設定していた場合には、サイトへ訪問したユーザー数を示すUUが指標となります。また、PVなどをもとに、記事の更新がUUの獲得につながっているかも検証します。
Act:改善策の実行と次回以降への反映
PDCAサイクルの「Act」のフェーズでは、「Check」のフェーズの分析結果をもとに、改善策の実行と次回以降の施策への反映を行います。
KPIが達成できなかった場合にはその要因を分析して問題点を明確にし、いくつかの仮説を立てたうえで改善策を講じます。KPIが達成できている場合にも、今後さらなる成果を目指すために、成功要因を特定しておくことが大切です。
また、「Act」の改善策は次回以降の「Plan」に反映します。
コンテンツマーケティングの場合、新たに配信した記事のPVが多く、UUの獲得につながっている場合は、情報量を増やすなど拡充を図ります。
反対にPVが少ない場合には、なぜ閲覧数が少ないのかを考えてタイトルを変更したり、競合サイトと比較して不足している情報を足したりするといった改善策を講じます。そして、こうした分析結果や改善策を次のコンテンツ企画に活かすのです。
PDCAを効率よく回すために行うべきこと
Webマーケティングの世界など、変化のスピードが速い市場では、その速度に合わせてスピーディーにPDCAサイクルを回していくことが重要です。PDCAサイクルを効率よく回すために行うべきこととして、次の2点が挙げられます。
- 適切な目標設定を行う
- 継続的にサイクルを回す
適切な目標設定を行う
WebマーケティングにおいてPDCAサイクルを効率的に回すには、適切な目標設定を行うことが重要です。「Plan」のフェーズで高すぎる目標を掲げて、それに合わせた計画を立案すると、「Do」以降のフェーズで無理が生じてしまい、PDCAサイクルを回せなくなるためです。
目標と成果がかけ離れていると、「Check」のフェーズでは検証が難しく、「Act」のフェーズで計画の大幅な見直しが必要になることもあります。
「Plan」のフェーズでKGIやKPIを設定する際には、まずは実現可能な目標を掲げます。そして、PDCAサイクルを回していく中で、施策の改善を行いながら、徐々に高い目標を設定していきましょう。
継続的にサイクルを回す
PDCAサイクルは継続的に回し続けることで、大きな成果を得られるようになる手法です。PDCAサイクルを一度回しただけで、「たいした成果が得られない」とやめてしまうのは非効率的です。
PDCAサイクルを継続して回す中で、これまで気づかなかった問題点の発見につながることもあります。また、分析結果をもとにさまざまな仮説を立てて改善を行っていくことで、計画の精度を高めることができます。
PDCAサイクルを継続的に回すには、各フェーズのスケジュールはもちろん、PDCAサイクルを回す頻度を決めておくことがポイントとなります。
単にPDCAサイクルを何度も回していけばよいというものでもなく、次回以降の計画の改善により、大きな成果を上げていくという意識を持って取り組むことが大切です。
PDCAを回すならKairos 3 Marketingがおすすめ
WebマーケティングにおいてPDCAサイクルを回すうえで役立つツールとして「Kairos 3 Marketing」があります。「Kairos 3 Marketing」は、顧客管理や見込み顧客の育成などに役立つMA(マーケティングオートメーション)ツールです。
「Kairos 3 Marketing」の各機能の中からWebマーケティングに関わる主な機能をご紹介します。「リード管理」機能では、獲得した見込み顧客の情報を一元管理できます。連絡先や属性はもちろん、Webサイト閲覧履歴や送信したメールの開封結果なども管理可能です。
また、「シングルページ作成」機能を使うと、LPなどのWebページを簡単に作成して公開することができます。さらに「フォーム作成」機能で作ったフォームと連携すると、コンバージョン数を把握できます。
「メール配信」機能には、開封率やクリック率がアップする仕組みが備わっており、メルマガ配信が簡単にできます。属性情報やWeb閲覧行動でセグメントしてメール配信することも可能で、メール配信結果の分析もできます。
そのほか、「カスタムレポート」機能を活用すれば、「Kairos 3 Marketing」に蓄積されたデータを活用してグラフや表を作成し、施策の効果の分析に役立てられます。
効率的かつ効果的なマーケティングを実現するためのMAツール「Kairos 3 Marketing」を導入することで、PDCAサイクルを無駄なく回し、マーケティング業務をスピーディーに進められます。