ウェビナーでは1.2倍速で話す!トラブルから発見した登壇者の心得

みなさま、こんにちは。マケフリ編集部です。

「プレゼンやスピーチは、1分間に300文字くらいのテンポが理想」みなさまは、このような言葉を聞いたことはないでしょうか。

この「1分間に300文字」という目安は、実はかなりゆっくりなテンポです。一般的に、プレゼンやスピーチでは「ゆっくりと丁寧に話す」ことが推奨されています。

しかし、「ウェビナーのノウハウをご紹介するウェビナー」を開催する私たちは、「ウェビナーの場合、テンポを速めた方が受講者の満足度が高まる」と考えています。

感覚的には、何も意識せずにプレゼンするときの、1.2倍速くらいのテンポが理想です。私たちはこの考えを、ウェビナー中の、とあるトラブルをきっかけに発見しました。

本日は、私たちがこの考えを発見した経緯を、ストーリー仕立てでお届けします。

※2020年6月1日配信

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ある日、ウェビナーの終了時間が押した

私たちが過去にウェビナーを開催していたときのことです。非常に時間が押してしまいました。

「このままではまずい」講師の中に生まれる焦り。ウェビナー後半は、トークのテンポを速めざるを得ませんでした。

なんとか終了予定時刻ギリギリに終わらせたものの、懸念は残ります。「後半はかなり巻きで進めてしまったし、アンケート結果はひどいのではないか」そんな懸念のもと、恐る恐るアンケートを開きました。

アンケート開票、懸念とは裏腹な結果に

アンケート結果を見て、私たちは驚きました。普段よりも満足度が高かったのです。そればかりか、「1時間半とは思えないくらい、時間があっという間にすぎました」そんなお声までいただきました。

安堵する私たち。しかし、安堵と同時に、とある仮説が生まれます。

  • 「一般的にプレゼンは『ゆっくりと丁寧に』が推奨される。しかし、この一般論は、ウェビナーには当てはまらないのではないか」
  • 「ウェビナーでは、逆にトークテンポが速い方が好まれるのではないか」

私たちは上記の仮説を、次回ウェビナーの場で検証してみることにしました。

理想のテンポは? 受講者のみなさまに聞いてみた

「ウェビナーでは、トークテンポを速めた方が満足度が高まる」

この仮説を、他のウェビナーの本番で、受講者のみなさまにご協力いただきながら検証しました。具体的には、以下のような検証です。

  • 第1章終了時まで、講師は意識的にトークのテンポを速める。
  • 第1章終了時、受講者に、「もっと速い方がいい」「ちょうどいい」「もっとゆっくりの方がいい」の3択で投票していただく。

検証の結果、受講者のみなさまに、このようにお答えいただきました。

普段よりテンポを速めたにもかかわらず、「ちょうどいい」が大多数を占めたのです。さらに、「もっとゆっくりがいい」よりも「もっと速い方がいい」の回答数が多かったことも、大きな発見です。

「ウェビナーでは、トークテンポを速めた方が満足度が高まる」この仮説が、受講者のみなさまのご協力によって実証されたのです。

なぜテンポが速い方が満足度が高まるのか?

ここからは、私たちの推測です。なぜ、ウェビナーではテンポが速い方が好まれるのでしょうか?

その理由は「ウェビナーは、受講者が飽きやすい環境だから」ではないかと考えています。

ウェビナーは、対面のセミナーとくらべて、講師のボディランゲージが伝わりづらい傾向があります。さらに、講師から受講者が見えないため、受講者はいつでも、ウェビナー内容と無関係な作業に移行できます。そして多くのウェビナーは、1時間以上の長丁場です。

つまりウェビナー受講者は、「他の作業をすることも可能でありながら、動きの少ない画面を、長時間にわたって見続けなければならない環境」に身を置いているのです。

そのような状況で、「ゆっくりと丁寧な」プレゼンをすると、スライドをめくる頻度が下がり、画面の動きがさらに減ります。受講者のみなさまは、より「飽きやすく」なってしまうのではないでしょうか。

みなさまがウェビナーに登壇するときは、受講者がついてこれる範囲内で、意識的にテンポを速めてみましょう。

1.2倍速は、脳も1.2倍速で疲れるため、20%増しの準備が必要

「ウェビナーでは1.2倍速で話しましょう」とお伝えしてきましたが、1.2倍速で話すと、脳の疲労感も1.2倍です。私たちも、1.2倍速を心がけるようになってからというもの、ウェビナー後に、脳の疲労を実感します。

登壇後の疲労感もさることながら、ウェビナー中に、「あれ、次はなにを伝えればいいんだっけ?」と、脳の処理が追いつかなくなってしまったこともありました。

1.2倍速で話すためには、準備もまた、20%増しで必要です。私たちは、スライドを見れば話す内容が浮かぶくらいまで、練習に練習を重ね、なんとか1.2倍速を実現しています。

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