営業訪問のマナー|好印象を与えて有利な商談に

大事な商談での企業訪問、「失礼のないようにしなければ」「いい印象を与えたい」と緊張してしまいますよね。

本記事では、商談における不安要素をできるだけ取り除き、自信をつけたい営業担当者さまのために、企業に訪問する際のマナーについて、くわしくご説明します。

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営業先の企業に訪問するまでのマナー

企業訪問のマナーは「訪問するまで」も重要です。この章では、企業へ訪問するまでのマナーについて、ご紹介します。

訪問前にすべき準備

訪問前にかならずしておかなければならない準備。それは、事前に商談相手に連絡し、アポイントを取ることです。お客さまの都合を考えずに訪問すると、迷惑をかけてしまいます。日程調整の連絡をする際は、電話かメールで行いましょう。

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アポイントを取り、訪問の目的のすり合わせができたら、お客さまの企業や事業内容について下調べをしましょう。商談当日、「うちの企業についてこんなことも知らないの?」と思われてしまっては、お客さまとの信頼関係を築くことは難しくなります。

訪問の日程が近づいてきたら、訪問先への行き方や利用する交通機関を事前にチェックします。当日、突然の渋滞や交通機関の遅延にも対処できるように情報収集しておくことが大切です。

訪問直前になったら、名刺入れや資料などの持ち物を確認します。忘れ物をしてしまっては、商談で100%のパフォーマンスを発揮できません。注意して確認しましょう。

訪問当日は、「清潔感」を意識し、服装や髪型をきちんと整えます。第一印象をよくすることは、商談を有利に進めるために重要です。

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訪問先に到着する時間の目安

訪問先へは、道に迷うことも考慮し、約束した時間の15分前を目安に到着しておきましょう。早めに到着することで、気持ちに余裕を持って商談に臨めます。ただし、早すぎる受付はマナー違反になるので気をつけましょう。約束した時間の2〜3分前に受付するとちょうどよいでしょう。

やむを得ず時間に遅れる場合は、メールではなく、電話で連絡します。お客さまに、すぐにメールを確認していただけるとは限らないからです。遅刻の連絡は、アポイントの時間が近づいてからするのではなく、遅刻がわかった時点で伝えます。どの程度遅れるかだけでなく、どんな理由で遅れるのかも忘れずに伝えましょう。

訪問先へ入る前のマナー

コートやマフラー、手袋などの防寒具は訪問先の建物に入る前に脱ぐのがマナーです。室内で脱ぐとほこりが舞ってしまい、お客さまに対して失礼になるからです。

傘は、傘立てがあればそこに入れましょう。傘から水滴が落ちて、訪問先の床を汚してしまう可能性があるからです。傘立てがない場合は、外で水滴をしっかりと落としたあとに訪問先に持ち込みます。携帯電話をマナーモードにしておくことも忘れてはいけません。

訪問時のマナー

訪問先に到着してからのマナーについて、順を追ってご説明します。

訪問の流れ

企業を訪問しての商談は、以下のような流れで進みます。

ここからは、訪問時のマナーを時系列順にご紹介します。

受付でのマナー

受付に着いたら、「自分の会社名と名前」「約束したお客さまの名前」「約束の時間」を伝えます。

受付での挨拶の例
お世話になっております。株式会社ABCの田中と申します。営業部部長の山田さまと14時からお約束しており、受付にまいりました。

受付担当者と接する態度が悪いと、商談相手にもかならず伝わります。訪問先に入ったときから、気を引き締めるようにしましょう。

会議室に入室するときのマナー

会議室に入室する前に、「失礼いたします」と声をかけてから入室しましょう。上司が同席する際は、上司から先に会議室に入室するのが基本です。

席次のマナー

会議室に通されたら下座に向かいましょう。下座とは、入口から一番近い席のことを指します。一般的に、訪問者は入口から一番遠い上座に座ることになっていますが、みずから座るのではなく、お客さまにすすめられてから上座に座るのがマナーです。

通常は、会議室にお通しいただく際に、上座を案内されます。案内された場合は、そのまま上座に着座しましょう。

着席する際のマナー

席に着く際、カバンは床に置き、コートは椅子の背もたれにかけます。お客さまに「隣の席をお使いください」とすすめられた場合は、遠慮なく使うようにしましょう。

お茶を出していただいた場合、すすめられるまで口にしないのがマナーです。細かい点ですが、なかには気にするお客さまもいますので、注意しておくに越したことはありません。

手土産がある場合は、手提げ袋から出して、机の上や隣の席に置きます。手土産は床の上には置かないようにしましょう。

お客さまを待っている間に、名刺や資料を出して準備しておきます。スムーズに名刺交換や商談を進められます。

 

名刺交換のマナー

お客さまが入室したら、すぐに立ち上がります。いつまでも座っているのはマナー違反です。初対面のお客さまがいる場合は、名刺交換をします。

初対面のお客さまが複数人いる場合は、役職が上のお客さまから名刺交換するのがマナーです。また、名刺を渡すときは、文字やロゴを指で隠さないように気をつけましょう。

名刺の取り扱いについてのマナー

いただいた名刺は名刺入れの上に乗せて、自分の左上側に置きます。

お客さまが複数人いる場合は、お客さまの座席の順番と名刺を置く順番を合わせると、商談中にお客さまの名前や肩書きを確認しながらお話できます。役職が一番上の人の名刺は、名刺入れの上に置きます。すべての名刺を名刺入れの上に重ねて置くことはマナー違反です。

くわえて、いただいた名刺を商談中にしまうこともマナー違反です。机上の資料が多く、やりとりに不都合が生じる場合は、ひとこと断りを入れて名刺入れにしまいましょう。

手土産の渡し方についてのマナー

手土産を渡すタイミングは、お客さまが席に座る前か、座った直後です。手土産を紙袋から出し、相手に正面を向けて両手で渡しましょう。お客さまが複数の場合は、下座の人に渡します。

上司と同行する場合、会社の代表として、上司が手土産を渡します。紙袋は畳んで持ち帰りましょう。

資料の渡し方についてのマナー

お客さまに資料をお渡しする際は、表紙を上にし、相手が資料をそのまま読める向きで渡します。資料を片手で渡すと、相手に粗暴な印象を与えてしまうため、きちんと両手を添えてお渡ししましょう。

資料が多いときには、ファイルを持参し、ひとつにまとめてお渡しします。

退室の際のマナー

退室する際は、訪問者から話を切り上げます。「本日はお忙しいところありがとうございました」と切り出しましょう。

資料や名刺をカバンにしまい、「失礼いたします」と言って立ち上がり、ドアの前で一礼します。上司も同行している場合は、上司から会議室を出ます。退室の際、当然ですが、ゴミは持ち帰ります。

お客さまが見送りをしてくださることもあります。その際は、会議室の入口や、エレベーターの前で、「こちらで結構です」と申し出ます。

退室後も注意が必要です。同行した人と、商談の話はしないようにしましょう。誰が聞いているかわかりません。帰る際にも受付に軽い会釈や挨拶を行うと、よい印象を残すことができます。

営業訪問のマナーで一番大事なことは、相手への思いやりを持つこと

ここまで、マナーについて説明してきましたが、過剰にマナーを気にしすぎて、商談が上手くいかなくなってしまっては本末転倒です。ミスをしても、すぐ丁寧に謝罪すれば問題ありません。それが誠実さとしてお客さまにも伝わります。

マナーの本質は「相手を思いやること」です。「相手を尊重し、配慮する」。そうすれば、商談もスムーズに進みます。

※この記事は、2022年11月7日に更新しました。

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