オウンドメディアの記事企画方法まとめ|これだけでわかる入門編

オウンドメディアは、始めるよりも継続が難しい施策です。継続が難しい理由の1つが、「企画」にあります。継続的に記事を投稿し続けるためには、継続的に企画を生み出し続ける仕組みが欠かせません。

そこでこの記事では、オウンドメディアの記事企画方法を、当社の事例も交えながらご紹介します。これからオウンドメディアを運営していきたい、マーケティング担当者さまのお役に立てば幸いです。

オウンドメディアの記事企画:基本編

オウンドメディアの記事企画には、押さえておくべき基本事項があります。オウンドメディア企画の基本をおさえておくと、読み手にとっては「読んですぐ実行できる内容になりやすい」、書き手にとっては「比較的かんたんに記事が書ける」というメリットがあります。

企画の前に、オウンドメディア運営の理念や軸を定めておく

企画には、ある程度の制約が必要です。みなさんは制約と聞くと、「制約があると、自由な発想が妨げられて、よい企画ができないのではないか」と思うかもしれません。しかし、実は真逆なのです。

たとえば、「なんでもいいので、自由に記事のアイデアを出してください」と言われたら、どうでしょう。おそらく「なんでもいいと言われても困る」と困惑するはずです。夕飯の献立でも、「何でもいいが一番困る」と言われたりしますよね。

一方で、「弊社のユーザーさまに、弊社サービスをもっとご活用いただくための記事を企画をしてください」と言われれば、グッとイメージしやすくなりませんか。これならば、「〇〇という用語は、お客さまからわかりづらいとよくご質問を受ける。記事にしておけばお客さまの役に立つのではないか」といったように、企画がどんどん生まれます。

そして、企画をどんどん生むための「制約」としての役割を果たすものが、オウンドメディア運営の理念や軸です。当社オウンドメディア「マケフリ」は、「マーケティングを身近にする」という理念のもと運営しています。企画の際は、「その企画は、マーケティングを身近にするか」という観点を持ちながら、アイデアを出し合います。

逆に、「マーケティングを身近にする」という理念、軸があるおかげで、マーケティングを身近にしない企画は、執筆対象から外れます。

このように、オウンドメディア運営の軸は、「何をして、何をしないか」が明確になるもの(選択的なもの)がよいでしょう。これは、戦略を考える上でも重要な観点です。

ちなみに「マーケティングを身近にする」という理念は、オウンドメディア「マケフリ」だけでなく、当社カイロスマーケティングの全社的なミッションでもあります。

「オウンドメディアの理念や軸がない」というご担当者さまは、まずはオウンドメディアの理念や軸を定めましょう。理念や軸を定めることで、「このオウンドメディアは、こういう目的で運営しているんだな」と読者に認知していただけるため、ブランディングの観点からも効果があります。

ワンソースマルチユースな記事企画をすること

「ワンソースマルチユース」とは、1つのソース(情報)を複数の用途で活用することです。ワンソースマルチユースを意識して企画ができれば、1つのコンテンツの力を最大限活かすことができます。

オウンドメディアの記事を企画する際、「この企画は、オウンドメディアに記事としてアップロードする以外、どのような使い道があるだろうか」と考えてみてください。

私たちは、マケフリの記事を、さまざまな用途で活用しています。

  • 営業サポートチームで、お客さまに送付する参考資料として
  • 新人教育用の資料として
  • 社内へのノウハウの横展開を目的として

さらに、作った記事をカテゴリーごとに1つにまとめたり、各要素をつなぎ合わせたりすることで、eBookやセミナーに加工することもできます。

オウンドメディアの企画は、「企画が先、SEOが後」で考える

私たちマケフリ編集部は、「SEOキーワードをもとに企画を立てる」という方法を採用していません。SEOキーワードから企画を立てると、以下のような手順になります。

おそらく、多くのオウンドメディアで、上記のような企画方法を採用しているでしょう。しかし、この方法では、キーワードボリュームが小さいものや、ボリュームがないものが見落とされてしまいます。

「検索ボリュームがある」ことは、あくまで「顕在ニーズがある」ことを表しているに過ぎません。顕在ニーズとは、かんたんに言えば、検索者が言語化できているニーズです。

ニーズを考える際は、検索者が言語化できていない「潜在ニーズ」も忘れてはなりません。潜在ニーズとは、検索者が言語化できていないニーズのことです。

潜在ニーズも含め、読者のニーズをフラットに検討するため、当社ではSEOキーワードから企画をするという手順を採用していません。SEOキーワードを企画に当てはめる方法では、顕在ニーズしか見えなくなってしまいがちです。

当社では、「お客さまはこんなことに困っているのではないか」「こんな記事があれば、マーケティングが身近になるのではないか」という観点のもと、フラットに企画をし、それをSEOキーワードに当てはめる方法を採用しています。

ちなみに、フラットに企画した結果、当てはまりそうなキーワードがなかった場合でも、当社では「マーケティングを身近にする」記事である限り、執筆しています。

自社のノウハウを、積極的に企画に落とす

自社のノウハウは、積極的に企画に落としていきましょう。自社のノウハウで企画し、記事にすると、以下のようなメリットがあります。

  • 自社が一次ソースになるため、記事の質が高くなる。競合記事との差別化要因になる
  • 情報収集(インプット)のステップが不要になり、記事が早く書ける
  • 自社のノウハウ集として、または教育用資料として利用できる

「自社のノウハウを社外に出してしまっていいのか」という疑問や不安もあるでしょう。しかし、私たちは、自社のノウハウはどんどんお客さまに提供すべきだと考えています。

現代は、情報があふれています。書籍やインターネットを活用することで、手に入らないノウハウはほとんどないと言えるでしょう。自社にしかない貴重なノウハウ、というものは、ほとんどありません。ノウハウを出さなければ、他社がノウハウを出し、リードを取られてしまいます。

そのため、自社で判明したノウハウは、どんどん記事にして、お客さまに提供していきましょう。私たちの経験では「こんな貴重なノウハウを、無料で公開していいんですか?」という記事には、SEOを意識せずとも、多くのPVが集まります。

なお、自社ノウハウを積極的に記事にするためには、当たり前ですが、自社にノウハウがなければいけません。継続的に自社ノウハウを公開するためには、PDCAをどんどん回し、ノウハウを自分から獲得しに行く必要があります。ルーティンをこなすだけでなく、思いついたアイデアを、仮説とともにどんどん実行していく姿勢も、オウンドメディア運営では大切です。

オウンドメディアの記事企画:テーマ編

オウンドメディアの企画によく上がる記事テーマは3つあります。迷ったら、以下3つのテーマを参考に企画してみてください。

オウンドメディアの企画1:お客さまの役に立つテーマ

オウンドメディアは、お客さまの役に立つテーマを中心に書くと良いでしょう。お客さまの役に立つテーマは、自社の顧客(リード)獲得に繋がることはもちろん、第1章で述べた「ワンソースマルチユースな記事作成」も実現しやすいからです。

「お客さまの役に立つ記事」は、営業やサポートチームでも使い回しできます。たとえば、当社がお客さまの役に立つテーマで書いた記事の中に、「Zoomミーティングに参加する手順をどこよりもわかりやすく解説しました」という記事があります。

この記事は、マケフリ編集部がウェビナーを実施することになったとき、「Zoomミーティングに参加する方法がよくわからない」というお客さまのために執筆したものです。まさに、この記事はお客さまの役に立つテーマで書いた記事と言えます。

そして蓋を開けてみると、この記事はマケフリ編集部だけでなく、全社的に活用できる記事に仕上がりました。当社は採用や営業活動でZoomを利用することが多いため、Zoomミーティングの参加手順をご案内する機会が多いのです。この記事のおかげで、「Zoomの参加方法がよくわかりません」という問い合わせに対応する必要がなくなり、お客さまだけでなく、社内からも感謝されています。

オウンドメディアの企画2:ノウハウの横展開になるテーマ

「社内のノウハウが、部署間でうまく展開されない」これは、よくあるお悩みです。

「ある部署は、ノウハウを沢山持っているが、他の部署ではそのノウハウを知らないために、1から試行錯誤して苦労している。」このようなケースは山ほどあります。

自社で明らかになったノウハウをオウンドメディアに記事としてまとめておけば、ノウハウの横展開が容易になります。つまりオウンドメディアが、社内のナレッジベースに早変わりするのです。

たとえば、マケフリには、ウェビナーに関するノウハウ記事が沢山あります。これは、もちろんお客さまへ情報提供をする意味もありますが、自社にノウハウを横展開する意味もあるのです。

自社の他部署でウェビナーを実施することになったときに、マケフリを読めばすぐに自社で持っているウェビナーノウハウが得られます。

オウンドメディアの企画3:担当者のスキルアップやモチベーションアップに繋がるテーマ

「担当者のスキルアップやモチベーションアップに繋がるか」という視点で企画するのも良いでしょう。

当社では、新入社員にマケフリ記事のリライトや執筆を担当してもらうことがあります。新入社員は、リライトや執筆を通して、業務に必要な知識が身につきます。つまり、オウンドメディアの記事企画、執筆を通してスキルアップできるのです。

もう1つ例を挙げましょう。最近私たちは、WebビーコンCookieといった、Web周りの記事をマケフリに投稿しています。これらWeb周りのノウハウ記事の執筆は、執筆担当者の「このテーマで書きたい」という想いによって実現しています。

執筆担当者がモチベーション高く執筆できる記事は、記事の質が高くなります。加えて、執筆担当者の仕事のやりがいにも繋がります。

オウンドメディアの記事企画:仕組み編

オウンドメディア運営は、継続的に記事を企画し続ける必要があります。オウンドメディアも、ほかのマーケティング施策と同様に、始めることはかんたんでも、継続がとても難しい施策です。

継続的に記事を企画し続けるには、仕組みから工夫することが大切です。この章では、オウンドメディアの企画が生まれやすい仕組みづくりについてご紹介します。

定期的に企画会議を開催する

オウンドメディアの企画は、1人で悩むより、複数人集めて企画会議を実施した方がよいアイデアが出ます。企画会議では、「こんな記事を企画したらどうか」「こんな記事が書きたい」といったことを、ラフにブレストします。

企画会議で大事なことは、どんな企画も否定しないことです。たとえ「その企画はいまいちだな」と思ったとしても、「発案者の企画意図」や、「なぜそれを書きたいのか」といった動機を深掘りすると、よい企画アイデアが生まれます。

また、アイデアを生むためのフレームワーク「オズボーンのチェックリスト」を利用するのもよいでしょう。

当社マケフリ編集部では、月曜日のウィークリーミーティングと同時に、企画会議を実施しています。ある企画会議では、お客さまの役に立つ記事テーマを企画するために、「お客さまに営業やサポートがお渡しする、社内資料を読み返すのはどうか」というアイデアが出ました。

社内資料を読み返してみると、説明が必要そうな専門用語がたくさん見つかりました。結果、この企画会議では、オウンドメディアの記事テーマが10個以上生まれました。

なおこの企画会議の手法は、オウンドメディアの企画だけでなく、メルマガのネタ出しにも使えます。

企画をストックしておけるツールを利用する

企画をストックしておけるツールを利用すると、よい企画を思いついたときに、チームメンバーそれぞれが自由に企画をストックできます。

企画は、思いついたそのときに共有できないと、忘れ去られてしまうことがあります。そのため、企画をストックできるツールを利用し、企画アイデアが思いついたときに、いつでも誰でも企画を書き込めるようにしておきます。

当社マケフリ編集部では、企画をストックするツールとしてAsanaを活用しています。Asanaのカンバン方式のプロジェクトを利用することで、記事の企画から執筆、投稿までワンストップで管理しています。

記事に着手する段階で締め切りを設定しておくと、チームメンバーそれぞれのタスク量や投稿スケジュールが可視化されるため、マネージャーはチームをマネジメントしやすい環境が作れるはずです。

アイデアを社内から募集できる仕組みを作る

社内は、オウンドメディア企画の宝庫です。たとえば、営業やサポート担当者は、お客さまのお困りごとをよく知っています。営業やサポート担当者に記事のアイデアを聞いてみると、企画の上で有益な、以下のような情報を得られることが多々あります。

  • 「こういう記事があると、お客さまに送れるからありがたい」
  • 「この辺りの内容は、お客さまからよく質問を受ける」
  • 「お客さまは、最近この辺りの内容で困っていることが多い」

記事企画に困ったときに、社内の担当者に「何かよい企画アイデアはないでしょうか」と質問してみるのもよいですが、私たちのオススメは、記事の企画アイデアを社内から募集できる仕組みを作ってしまうことです。

たとえば、Googleスプレッドシートなどを活用し、「書いて欲しい記事のテーマ」や「記事のアイデア」を社員が自由に書き込める仕組みを作ります。企画の募集を仕組み化することで、自分のチームだけで記事の企画に悩まずに済むようになります。さらに、第1章で述べた「ワンソースマルチユース」な記事にも仕上げやすくなるでしょう。

企画を提案した社員も、自分の企画が記事になることで、業務が楽になったり、お客さまへの情報提供が容易になったりするため、メリットがあります。社内を巻き込みながら、企画提案者とwin-winの関係を築いていくことで、オウンドメディアの企画が集まりやすい仕組みを構築できます。

参考:オウンドメディアの記事制作の流れや方法が、図解付きでわかる

オウンドメディアの記事制作の流れを、「手元においていつでも見返せる」ように、1冊のeBookにまとめました。全ページ図解付きで、オウンドメディアの記事制作の流れを網羅的に学ぶにはぴったりの1冊です。

  • オウンドメディアを立ち上げようと考えている
  • 現在記事を作っているが、このやり方で良いのか自信がない

というみなさまにご活用いただきたい内容です。

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