単純接触効果(ザイオンスの法則)とは?人には好感をもつ条件がある

営業やマーケティングに関係する心理学の現象、「単純接触効果」「ザイオンスの法則」についてご紹介します。

単純接触効果(ザイオンスの法則)とは

まずは、単純接触効果(ザイオンスの法則)について理解を深めましょう。

単純接触効果を導くザイオンスの法則とは

みなさんは「もうボロボロで使えないけれど、昔から使っているからなんとなく捨てられないもの」はありませんか。長く一緒にいる人や、長く使っているモノには愛着がわきます。

人は、何度も会ったり、何度も見たり、何度も聞いたりすると、回数に応じて好感度が上がることがあります。また、相手の人間的な側面を発見したときには、好感を持ちやすくなります。この心理現象を「単純接触効果」または「ザイオンスの法則」と呼びます。

ザイオンスは、日本語でザイアンスと表記されることもあります。

ザイオンスの単純接触効果の実験

単純接触効果は、心理学者ロバート・ザイオンスによって発見されました。ザイオンスは、被験者に見知らぬ人の顔写真を見せる実験をしました。被験者が顔写真を見る回数を、0回から最大25回まで変えました。

それぞれの顔写真の好感度を被験者にアンケートをしたところ、提示回数が多かった顔写真ほど好感度が高いという結果となりました。

ザイオンスは、顔写真だけでなく、トルコ語を知らない人にトルコ語を使って同様の実験をしました。結果は、提示回数の多い単語ほど好感度が上がっていました。

単純接触効果は、写真、音楽、匂い、図形、文字などさまざまなものに起こります。また単純接触効果は、見た人の記憶に残らない程度の小さな接触でも効果を発揮することが分かっています。

単純接触効果をマーケティングや営業で活用する

単純接触効果は、営業やマーケティングの現場で活用できます。

営業活動における単純接触効果

お客さまとの接触機会が多い営業活動では、単純接触効果を意識して同じお客さまと会う回数を増やせば、お客さまに気に入っていただける可能性が高まります。その結果、成約にいたることもあるでしょう。

新規営業開拓はとてもたいへんです。初回訪問では単純接触効果がなく、お互いにまだ知らないため、お客さまが冷たい対応をしたり、時には攻撃的になったりします。回数を重ねて面会することで、お互いの人間的側面がわかってくるため、お互いに好感が持てるようになります。まさに単純接触効果といえますね。

マーケティング施策における単純接触効果

何度も目にするコマーシャルや広告なども、単純接触効果により好感度を引き出します。

継続してお客さまに接触するマーケティング施策には、メールマーケティングや広告といった代表的な方法があります。

メールマーケティングの代表格にメルマガがあります。メルマガは、ほとんどコストをかけずに継続してお客さまと接触できるため、多くのBtoBマーケティングで採用されているマーケティング手法です。

BtoBマーケティングの主な手法のまとめ
BtoBマーケティングの特徴、主なBtoBマーケティングの施策や手法については「BtoBマーケティングの6つの特徴・5つの手法・4つのテクニック」でまとめました。あわせてごらんくださいませ。

単純接触効果は、メルマガでも活用できます。メルマガとは、お得な情報をメールにて定期発信するメールマーケティングの1つの方法です。

メルマガの担当者が文頭あいさつを毎回掲載して人間的な側面をメルマガに加味することで、メルマガの読者は会ってもいないメルマガ担当者に好感を抱いてしまう傾向にあります。企業が発行するメルマガの冒頭で担当者が簡単なひとことを書いたり、文末に編集後記を掲載する理由は、単純接触効果をねらっていると考えられます。

メルマガの基礎や運用について
メルマガの基本事項や運用については別記事の「メルマガとは?読めば全てがわかる徹底解説」でまとめました。みなさまのご参考になれば幸いです。

読者に有益な情報を継続的に提供することで、あなたの会社やサービスへの好感度を高めることができます。

単純接触効果は万能薬ではない

単純接触効果には、1つ注意点があります。

単純接触効果は、本当に相性が悪かったり、嫌悪感を覚えていたりする人に対しては、効果を発揮しません。むしろ逆効果になります。そのため、単純接触効果をねらったお客さまとの接触回数を増やすための電話や訪問は、単純接触効果の良い結果にならないことがあります。

煩わしさを感じている相手に好印象を持たせるためには、お客さまの抱いている課題を協力して解決することが欠かせません。お客さまにとって有益な方法で接触回数を増やすことで、あなたはお客さまの信頼を勝ち取れるでしょう。