ウェビナーの効果測定項目と計算方法をご紹介

ウェビナーは、「何をもって成功(成果)とすればよいのか」がわかりづらい施策です。成果が見えづらいと、社内の納得を得ながらウェビナーを継続するのが難しくなります。

この記事では、週4回ウェビナーを開催している私たちが「実際に運用している」ウェビナーの効果測定指標と、目標値の立て方をご紹介します。

どの目標値も「具体的に」ご紹介しますので、この記事を読み終わる頃には、自社の効果測定指標のイメージができているはずです。

まずは、ウェビナーにおいて効果測定すべき数値と、算出方法から学んでいきましょう。

ウェビナーの効果測定:測定する数値と各数値の計算方法

商談創出を目的としたウェビナーにおいて、効果測定をしておくとよい数値は以下の5項目です。

  • 集客
  • 出席率
  • 見込み客転換率
  • 受注率
  • 顧客獲得単価

これ以外の項目、たとえば受講者満足度などは、必須の効果測定項目ではないと私たちは考えています。BtoBマーケティングにおけるウェビナーのゴールは、「受注」だからです。

ウェビナーの効果測定に必要な数値1:集客数

集客数は、ウェビナーの申込者数です。集客数は割合を算出するための分母がないため、割合ではなく絶対値で管理しましょう。

集客数の目標値を立てたい場合は、先に受注数の目標を立てて、受注数から逆算して考えましょう。

ウェビナー集客数を高める施策をまとめました
別記事「ウェビナー集客を増やす7つの工夫|試して効果があった方法まとめ」では、私たちが実際に試したウェビナー集客を増やす工夫をまとめました。集客数に課題を持っているご担当者さまはぜひご参考ください。

ウェビナーの効果測定に必要な数値2:出席率

出席率は、集客したお客さまがウェビナーに出席した割合です。

出席率の計算式
出席率=出席数/集客数

出席率とは、ウェビナーに申し込んだお客さまのうち、実際にウェビナーに出席した人数の割合を表した数値です。出席率を測定する理由は2つです。

  • ウェビナー出席率を高める施策が成功しているか測定するため
  • 「ウェビナーによる見込み客創出の効果」を正確に把握するため

1つ目の理由は、ウェビナー出席率を高める施策が成功しているかを測定するためです。私たちは、リマインドメールやお電話を使って、お客さまにウェビナー出席を促しています。

ウェビナーの出席率は、ひとまず60%〜70%程度を目指すとよいでしょう。80%を超えれば上々です。

海外の調査データでは、出席率の平均は46%と言われていますが、英語圏のウェビナーには時差があるため、あまり参考になりません。

ウェビナーの平均出席率は「46%」
データによるとウェビナーの平均出席率は46%です。「ウェビナーの調査結果まとめ|平均出席率や出席者の多い曜日をデータでご紹介します」では、ウェビナーの平均出席率だけでなく、各効果測定数値を向上させるためのヒントもまとめています。

私たちの経験上、出席率をあげる対策を何もしていないウェビナーの場合、出席率はおおよそ60%〜65%に着地します。

2つ目の理由は、「ウェビナーによる見込み客創出の効果」を正確に把握するためです。集客数と見込み客転換率だけを見ていると、何割のお客さまがウェビナーを視聴して商材に興味を持ったか測れません。

ウェビナーの効果測定に必要な数値3:見込み客転換率(MQL化率)

見込み客転換率(MQL化率)は、ウェビナー出席者のうち、営業に引き渡せると判断できた見込み客の割合です。

見込み客転換率
見込み客転換率=見込み客数/出席者数

見込み客転換率を算出するには、「誰を見込み客とするか」という基準が必要です。この基準は、各社さまざまなため、一概には言えません。弊社では、営業と基準をすり合わせたのち、アンケートを使って見込み度を測っています。

見込み度を測るアンケートの項目とは
営業が知りたいお客さま情報は、ウェビナー後のアンケートの工夫で集まります。ウェビナー後のアンケートの項目の設定方法は、別記事「商談に繋がる、ウェビナーのアンケート項目をご紹介。当社事例を公開します!」でご紹介しています。

見込み客転換率の目標値も、一概には言えません。各社見込み客の定義が異なるため、10%を目標としている会社もあれば、30%を目標としている会社もあるでしょう。

ここでのポイントは、その後の「受注」まで意識した基準、および目標値を設定することです。

営業部とマーケティング部両方のゴールである受注、つまり売上アップを目標にしなければ、施策が部署単位で部分最適化してしまいます。

マーケティング部のゴールを「見込み客転換率アップ」にした場合、見込み客の基準をゆるくして数を増やすようになります。しかし、それでは商談が徒労に終わり営業が疲弊するだけで、売り上げにはつながりません。

その結果、徐々に営業はマーケティングが渡すお客さまをフォローしなくなっていき、連携が取れなくなってしまいます。こうならないように、両部署ともが「受注」という同じゴールを共有している必要があるのです。

ウェビナーの効果測定に必要な数値4:受注率

受注率は、受注にいたった見込み客の割合です。

受注率の計算式
受注率=受注数/見込み客数

ウェビナー担当になると、見込み客数を最終ゴールにしがちですが、間違いです。ビジネスでは、最終的には売上に繋げなければならないため、受注数が1番重要な数値です。

たとえば、見込み客に転換したお客さまが100人いても、最終的に受注に繋がる案件が1件しかないなら、「見込み客」の定義が甘いと判断できます。ウェビナーの各種効果測定数値は、どれも受注に繋がる可能性のあるお客さまを増やすために測定します。

会社的に、ウェビナーから何件の受注が必要だと考えているかを確認しておきましょう。

見込み客転換率が高く、受注率が低かった場合、見込み客転換の基準が甘い可能性があります。見込み客にカウントするお客さまの特徴は、営業担当者と基準を都度すり合わせながら調整する必要があります。私たちは、ウェビナー開催後に営業とマーケティングで認識をすり合わせるミーティングを開催しています。くわしくは別記事「営業とマーケの溝を埋めた「5分間」。連携をスムーズにした、わたしたちの取り組み」をごらんください。

ウェビナーの効果測定に必要な数値5:顧客獲得単価

最後の項目は「顧客獲得単価」です。顧客獲得単価とは、受注1件の獲得コストです。

顧客獲得単価の計算式
顧客獲得単価=費用/受注数

顧客獲得単価は、「ウェビナーを通じて1顧客獲得するのに、いくらかかるのか」を表した指標です。

ウェビナーにおけるコストは、主にウェビナーの企画運営フォローにかかる人件費と、集客にかかる広告宣伝費です。外注の場合は、外注費もコストに含みます。

ウェビナーを効率よく運営するには
別記事「当社のウェビナー運営の流れをすべて公開|真似するだけでウェビナーが効率よく、少人数で実施できるまとめ」では、私たちが顧客獲得単価を下げながらウェビナーを運営している流れをすべてご紹介しています。広告費をかけずにウェビナーで成果を上げたいお客さまはぜひご参考ください。

参考:顧客満足度は効果測定すべきか

私たちは、「受注を目的としたBtoBウェビナーでは、顧客満足度の効果測定は必要ない」と考えています。なぜなら、BtoBウェビナーの役目は、セミナー自体に価値を感じていただくのではなく、その先の商材に価値を感じていただくことだからです。

顧客満足度を効果測定した方が良い場合は、ウェビナーそのものが商材の場合や、ウェビナーが商材の一部の場合です。たとえば、ウェビナーが有料の場合、満足度が高ければ口コミを書いていただけたりリピートしていただけたりすれば売上に直結します。

ただし、顧客満足度はウェビナーの改善や講師の熟練度向上の観点では活用できるため、私たちは顧客満足度を聞くようにしています。

ウェビナー効果測定の要点

この章では、ウェビナーの効果測定で気をつけなければならない要点をご紹介します。

見込み客創出までではなく、受注までの効果を測定する

マーケティング部は、集客から商談創出(MQL)までを担当することがほとんどです。そのため、マーケティング部は、商談創出から受注までの流れに無関心になりがちです。

しかし、BtoBマーケティングにおけるゴールはあくまで「受注」です。したがって、マーケティング部が開催するウェビナーであっても、受注までを効果測定すべきです。

見込み客転換までの効果しか測定していないと、ただ見込み客率の基準を緩く設定してしまえば「成果が高まった」ことになってしまいます。営業からすれば接触するまでもない状態のお客さままで引き渡されてしまい、業務が煩雑になります。

反対に、受注を見据えた施策を打っていれば、営業に質の高い見込み客を提供できます。そうすれば、営業がマーケの見込み客をしっかりフォローしてくれるようになるのです。

絶対値に加えて、割合で効果測定する

マケフリ編集部では、ウェビナーを効果測定する際に、絶対値と割合の両方の指標をみています。

割合もみている理由は、効果測定を基にした仮説を立てやすくするためです。

たとえば、ウェビナーの出席者数と見込み客転換数。これに加えてマケフリ編集部では、割合である「見込み客転換率」もみています。

「見込み客転換数」の絶対値だけを見れば、上図はどちらも同じ「10件」です。一方で「見込み客転換率」は、上が0.1%と、ずいぶん低い数値です。低い割合を見れば、「現状のウェビナーでは、聞いていただいても商材に興味を持っていただけていないのでは」という仮説が立ちます。

絶対値は単なる結果です。絶対値だけを見ていると、その数字が出た理由が分からず、仮説が無限に立ってしまいます。数値が出た理由を探るために、割合が役に立つのです。

割合を出すときは、本日ご紹介した通り「集客数と出席者数」や「見込み客転換数と受注数」など、近い関係にある2つの数値を使いましょう。近い数値を使うことで、数値が悪化した際の原因を把握しやすくなるからです。

ウェビナーによって、目標値を変える

ウェビナーの目標値は、ウェビナーの「型」によって変動します。ウェビナーの型は全部で3つです。

情報提供型ウェビナーは、ウェビナーそのものを収益化するウェビナーで、一般的には有料です。情報提供型ウェビナーの目的は、受講者に満足していただき、よいレビューをもらうことです。

リード獲得型ウェビナーの目的は、見込み客の獲得です。リード獲得型ウェビナーでは、「自社商材の周辺テーマ」に関するノウハウを提供するウェビナーを開催します。

顧客獲得型ウェビナーは、商談を作ることを目的としたウェビナーです。顧客獲得型ウェビナーを開催する目的は、自社商材の購入を検討されているお客さまに、気軽に受講していただくことです。

情報提供型ウェビナーを開催しているなら、見込み客率や受注率をそもそも測定する必要はありません。

リード獲得型ウェビナーは、顧客獲得型ウェビナーよりも受注率が低いウェビナーです。その分テーマが幅広いので、集客数や出席率が高まります。一律の目標値を設定するのではなく、目的に応じて目標値を柔軟に応用させましょう。

参考:ウェビナー効果測定の目標値の設定方法

目標数値を最初から考えるのはかなり困難です。商材やウェビナーの種類によって数値にばらつきが出るからです。さらに、ウェビナー始めたての頃は、自社にとってどのくらいが現実的に目指せる数値か推測できません。

まずはこの記事でご紹介した各種数値を管理しておきしょう。その上で、各種の数値が前回よりも改善したかどうかを考えるのがおすすめです。

受注数が低いからといって即座に「失敗だ」と判断し、ウェビナーを中止するのは危険です。ウェビナーには、商談創出以外にも使い方があります。ウェビナーは、既存ユーザーさまのための勉強会や、営業進行中のお客さまの理解促進としても使える施策です。皆様のウェビナーが何に使われているかを確認した上で、成功と失敗を判断するのが重要です。

効果の高め方をウェビナーでご紹介します

ウェビナーの効果を高める工夫は2パターンしかありません。トップライン(売上高)を伸ばすか、コストを下げるかです。

コストを下げる施策を敷いた方が、よりかんたんにウェビナーの効果を高めます。

ぜひ、ウェビナーの定期開催やツール導入を検討してみましょう。

ウェビナーの定期開催とは、同じウェビナーを繰り返し開催し、長期的に成果を高める施策です。定期開催は一見大変そうだと思われますが、作成コストがかからないため低コストな施策です。

ウェビナー管理できるツールを使えば、出欠管理やリマインドメールの作成のコストが大幅に下がります。マーケティングオートメーションを使えば、セミナー出席後の行動履歴を見られます。営業担当者にその行動履歴と共にフォローリストを送れば、営業はお客さまの関心に合わせた提案をできます。

ツールを使っていれば、今回ご紹介した効果測定のための数値も拾いやすくなります。

トップラインを伸ばすための各種数値改善の取り組みは、セミナーで詳しくご紹介しています。セミナー「集客できる。商談につながる。自社セミナーの作り方講座」の詳細は、こちらからごらんいただけます。