営業・販促ツールを導入したら、以前より忙しくなってしまいました
「ツールを導入したら、以前より忙しくなってしまいました」
みなさんの業務を軽減する一方で、売上がアップするはずのツールを導入。その結果、以前より仕事が忙しくなったにもかかわらず、営業売上も導入前とほとんど変わらない、そんなお悩みのご相談を受けました。
この問題は、「データ」と「目的」に着目することで、うまく対処できるようになります。
(この記事は、マケフリのメルマガ9/23号をまとめました)
営業・販促ツールの導入で、手作業が増えてしまった?
営業支援ツールや名刺管理アプリ、マーケティングオートメーションなど、業務の工数を減らす便利なクラウドサービスが増えています。
マーケティングオートメーションとは、デジタル領域において、従来の販売促進や営業に関わる業務を効率化や、従来は実現できなかったデータ連携などにより販売促進や営業活動に関わる業務を実現するためのITシステム(クラウドサービス)です。くわしくは「MAツールとは|概要や機能、活用事例を徹底解説」でまとめました。
ツールを導入したあとは、展示会やイベント、セミナーなど、お客さまとのタッチポイントを増やすマーケティング活動をどんどん増やし、見込み客を次々に獲得します。獲得した見込み客へは、
営業担当が次々にお客さまに接触して、ガンガン営業をしかけます。
ツールを使って、メルマガを届けキャンペーンの効果を測定する。営業活動では行動を記録して、営業活動レポートを整備して上司に報告する。営業担当者もツールの運営者も、データの記録や整備に時間がかかります。
ツールを業務に活用しているものの、自社の売上は一向に伸びる気配がありません。どこに問題があるのでしょうか?
まずはデータ問題に取り掛かる
営業や販促向けツールで取扱う情報は「顧客データ」です。お客さまが自らホームページに登録する情報を除き、展示会や自社開催のセミナーで集まるお客さま情報の媒体は「名刺」です。
ツールを使う上で「名刺」情報が不正確であると、電話番号が違うため間違い電話をしてしまった、住所が間違っていたためアポに遅れた、DMが宛先不明で戻ってきた、などの問題になります。
営業やマーケティングの現場では、「修正すればいいや」と小さな問題ととらえがちです。しかしこの問題は思っているよりも大きな問題です。
「名刺」情報が正確であるなら、限られた少ない社内リソースでも、ツールを十分に有効に使えます。
この問題を解決する1つのツールが、名刺管理アプリです。最近の名刺管理アプリは、識字率が高くなっただけでなく、人的チェックもしていただけるため、入力データが圧倒的に正確になりました。名刺情報のほぼ100%の精度は、営業・マーケティング支援ツールで発生する作業を大幅に軽減してくれます。
MAツールが営業担当者の役割をこなせると、変化がみえてくる
「名刺」情報が正確になると、営業やマーケティングのツールに関わる作業が大幅に軽減できます。
営業・マーケティングに関わる多くのツールには、メール送信機能があります。お客さまの会社名や名前をデータベースから自動的に差し込む機能です。
ツールが自社の営業担当社名を使って送信すれば、お客さまからのメールの反応が圧倒的に改善します。直接返信をいただくこともありますので、メールから商談が発生することもあります。
セミナーなどの各種ご案内を、営業担当者に代わって自動的に送ることで、ツールが今まで以上に商談を生み出すきっかけを作り出します。
もしも「名刺」情報が間違っていたら、名刺情報の手直し、名前間違いによる誤配信の対応など、営業やマーケティングの担当者の余計な業務が発生してしまうと思うと、ツール本来の便利な機能を活用することに躊躇してしまいます。
せっかく導入したツールも「使いこなせなかった」となってしまうわけです。
「目標」は「目的」よりも求心力が強すぎる
営業やマーケティングのツールを導入する目的のほとんどが、少ないリソースで大きな結果を出すことです。売上の改善は欠かせませんが、作業工数が増えてしまっては、ツールなしの人海戦術と変わらないため、ツールを導入すると忙しくなるだけです。
少ないリソースで売上げアップとは、売上アップするだけでなく、同時に業務効率を改善することです。売上の目標は、数字として明確にできます。しかし、ツールの目的の1つの要素である「作業工数」は、数字化しにくい領域です。
数字の達成はわかりやすいし、わかりやすいものほど達成のために努力をします。その結果、最も大切な「目的」を見失ってしまいます。売上達成に目がいってしまい、作業効率はないがしろにされてしまいます。ツールを導入して、営業目標に向けてがんばる一方で、作業に忙しくなって、そのうち売上達成のための業務に手が回らなくなるわけです。
売上アップのために、ツールの機能であれもこれもやって、気づいたら、ツール導入前よりも工数が増えている。なんてことも少なくありません。顧客データを整備しておくと、このような問題を避けることができます。