営業アクションプランとは?目標達成のための営業計画の立て方を解説
売上目標を決めて営業活動を行っても、目指す成果が得られないことも少なくありません。目標を達成するには、営業アクションプランを作成し、達成までのプロセスを明確にすることが重要です。
今回は営業アクションプランの必要性やプランの立て方、質の高いプランを作成するためのポイントなどを紹介します。
この記事のもくじ
営業アクションプランとは
営業アクションプランとは、営業が売上目標を達成するための具体的な行動計画です。営業アクションプランによって、営業部やチームといった組織単位、あるいは営業メンバーの個人単位で、「何をいつやるべきか」が明確になります。
営業アクションプランの必要性
多くの企業では、営業部門は部署やチーム、個人などで設定された売上目標を達成するというミッションがあります。
しかし、売上目標を掲げただけでは、どう営業活動を行っていけば達成できるのか不明瞭なため、営業メンバーそれぞれの業務に無駄が生じやすく非効率的です。売上目標を効率よく達成するための道筋として、営業アクションプランを作成する必要があります。
営業アクションプランを作成するメリットとして、次の点が挙げられます。
- 効率的な営業活動ができる
- 効率よくマネジメントできる
営業アクションプランを作成することで、営業部門全体や個人でいつ何をやるべきかが明確になるため、営業活動の効率化が図れます。また、営業メンバーがアクションプランに沿って営業活動をすることで、管理者は案件管理がしやすくなり、マネジメントの効率化が図れます。
営業アクションプランの立て方
営業アクションプランは、以下の手順で立てていきます。
- 目標の設定
- タスクの洗い出し
- リソースの分配
- スケジュールの設定
- 実行・効果測定
1:目標の設定
営業アクションプランを作成するために、まず目標を設定しましょう。
大きな目標をKGI(重要目標達成指標)として設定し、KGIを達成するための中間目標としてKPI(重要業績評価指標)を設定します。
たとえば、KGIを「年間売上1億円」とした場合には、KPIとして「月間売上1,000万円」「新規顧客を20件獲得」といった目標を設定します。
ゴールを明確化し、達成までのプロセスを考えやすくするために、KGIやKPIは数値化することが基本です。大きな目標を達成するために必要な細分化された目標を設けることで、次のフェーズのタスクの洗い出しがスムーズにできます。
2:タスクの洗い出し
目標を設定したら、達成に向けてやるべきことを明確にするためにタスクを洗い出しましょう。
まず、KPI達成のために必要なタスクを列挙していきます。たとえば、KPIが「新規顧客を20件獲得」の場合は、「1週間に○件のテレアポ」「1ヶ月に飛び込み営業○件」「既存顧客からの紹介○件」「1ヶ月の商談○件」「提案資料のリニューアル」「企画書のフォーマットの見直し」などのタスクが考えられます。
タスクは営業メンバーの誰が見てもわかりやすい書き方にしましょう。
3:リソースの分配
無理なく実施できる営業アクションプランを作るために、リソースを分配します。それぞれのタスクにかかる工数を見積もった後、人材や予算を割り振りましょう。
工数の見積もりを適当に行うと、目標達成までにかかる期間が延びてしまいます。
タスクの割り振りを一通り終えた後、特定の営業メンバーの業務の負担が重くなっていないかチェックし、必要に応じて見直しを行います。
4:スケジュールの設定
タスクを効率よく進め、進捗を可視化するためにスケジュールを設定します。タスクに優先順位をつけ、他のタスクが完了しないと取り掛かれないタスクの相関関係を明確にした後、スケジュールに落とし込みます。
スケジュールは余裕を持って設定しましょう。トラブルや突発的な業務が発生したときの遅延を防ぐためです。管理職が一方的にスケジュールを設定するのではなく、担当メンバーが無理なく遂行していけるか、確認をとることも大切です。
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5:実行・効果検証
営業アクションプランを実行した後、定期的に効果検証を行い、必要に応じて改善策を講じることで、営業活動を改善できます。
KGIやKPIの達成度合いやタスクの進捗状況を確認し、スケジュール通りに進行していない場合には、新たなタスクの追加やリソースの見直しなどを行います。
効果検証を会議で行うと、営業メンバーがノウハウを共有する場となり、モチベーションアップも期待できます。
質の高い営業アクションプランの作り方
質の高い営業アクションプランを作るために大切なことは以下のとおりです。
- 履歴を記録する
- リスクを想定する
- 定量的に考える
- 適宜更新する
履歴を記録する
営業アクションプランは作成したら終わりではなく、いかに計画に従って営業活動を行っていくかが重要です。作成したプランをもとに、行動履歴を記録しましょう。
行動履歴を記録する目的は、予定通り進んでいるか、進捗状況をスムーズに確認できる体制をとるためです。早期にスケジュールの遅延を把握できれば、大事にならないうちに改善を図れます。
行動履歴を記録する方法として、たとえば「タスクごとに、行ったことを記入する欄を作る」方法があります。
ただし、行動履歴を記録していても、定期的に進捗確認を行わなければ意味がありません。定例会議をするなど、進捗確認を実施するタイミングを決めておきましょう。
リスクを想定する
リスクを想定してそれぞれの対策を講じておけば、スケジュールの遅延が防げます。
「A社に対して競合B社もアプローチする」「C社は稟議が下りるまでが長く、リードタイムが長期化する」というリスクがあったとします。
「A社に対して競合B社もアプローチする」というリスクに対しては、「自社とB社の強み・弱みを分析し、自社の強みを活かした提案をB社よりも先に行う」といった対策が考えられます。
「C社は稟議が下りるまでが長く、リードタイムが長期化する」というリスクに対しては、「C社への営業活動を早い段階で展開し、決裁のキーマンとなる人物を把握してアプローチする」といった対策がとれます。
リスクを想定してもその通りに進行するとは限りません。後述する営業アクションプランの更新を含め、臨機応変に対応しましょう。
定量的に考える
営業アクションプランは、できる限り定量的に測れる数値で作成しましょう。目標やタスクを数値で設定すると、誰が見てもわかりやすく、客観的な効果検証がしやすくなります。
目標やタスクは件数や金額で設定し、スケジュールは具体的な日付で期限を設けましょう。
「売上目標は顧客単価や契約件数をもとに算出する」など、合理性のある数値を用いるようにします。
適宜更新する
営業アクションプランを作成した後は、定期的に進捗を確認し、適宜更新しましょう。
計画通りに進んでいない場合、そのまま進めると無理が生じかねません。また、経済の不確実性が高まっている昨今では、社会情勢の変化によって想定外の事態が発生することも考えられます。
営業アクションプランの修正は、スケジュールやタスクの割り振りなどを微調整するケースのほか、大幅な目標の変更が必要になるケースもあります。
営業アクションプランの管理に役立つツール
営業アクションプランの管理に役立つ主なツールには、次の2つがあります。
- エクセル:営業管理表を作成する
- SFA:営業活動を可視化する
エクセル:営業管理表を作成
エクセルを使えば手軽に営業管理表を作成できます。たとえば、目標達成に必要なタスクを大分類・中分類・小分類に細分化して記入し、担当者欄やスケジュール欄、進捗欄などを設けて管理します。エクセルの営業管理表は、各種テンプレートを活用すると簡単に作成できます。
ただし、エクセルで営業管理表を作成して管理する方法は、リアルタイムで進捗状況を更新しにくいデメリットがあります。また、案件数が増加するほど管理が難しくなります。
SFA:営業活動を可視化
SFA(営業支援ツール)は、システム上で案件の進捗管理や営業メンバーの行動管理などを行い、営業活動を可視化するツールです。
SFAは顧客情報の一元管理が可能なツールで、案件管理機能や行動管理機能、予実管理機能、報告支援機能が備えられていることが一般的です。
SFAは営業メンバーがシステム上でリアルタイムに更新できるため、最新の進捗状況をいつでも確認できます。
営業アクションプランの作成に「Kairos 3」がおすすめ
営業アクションプランの管理に、当社が開発するSFAツール「Kairos 3 Sales」の活用をおすすめします。
「Kairos 3 Sales」には「案件管理」「顧客管理」「ToDo管理」「目標値設定」など、案件の進捗状況管理に必要な機能が揃っています。
「案件管理」機能では、商談の進捗や受注確度、売上予定金額などを記録して進捗を管理できます。「顧客管理」機能では、案件ごとに商談や電話、メール応対などの行動履歴を記録できます。
「ToDo管理」機能は、タスクを作成して優先度、期日を設定し、期限を過ぎたタスクが赤く表示される機能で、タスクの進捗遅れが一目で把握できます。
また、「目標値設定」機能では、架電や訪問、メール送信といった行動履歴の実績を個人単位で集計し、「1週間に○件のテレアポ」「1ヶ月に飛び込み営業○件」といった目標に対する進捗状況のチェックに活用できます。
「Kairos 3 Sales」を導入して、営業アクションプランの進捗状況を適切に管理し、必要に応じて改善を図っていく体制を構築しましょう。
以下から「Kairos 3 Sales」の製品資料をダウンロードできます。