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展示会マーケティングを成功させるには?集客方法や成果を上げる施策を解説

一度に複数の見込み顧客に対して、顔を合わせて営業できる展示会マーケティングがあらためて注目されています。

展示会マーケティングのメリットを押さえたうえで、出展に成功するために必要な事前準備や効果的な宣伝方法、当日のコミュニケーション方法などを紹介します。展示会後に実施するナーチャリングなどの重要性についても触れますので、ぜひごらんください。

展示会マーケティングとは

展示会マーケティングとは、展示会への出展を通じて新規顧客を獲得するマーケティング手法のことです。

そもそも展示会とは、主催者が特定のテーマで出展者を募り、出展する企業がブースを設置して自社の商品やサービスを紹介するイベントです。主に新規顧客の獲得や新製品のプロモーション、ブランディングなどを目的に出展します。

展示会では、出展する企業は自社のブースで、商品の陳列や説明用のパネルの掲示などを行います。また、来場者に対して声を掛けてブースへ誘導し、商品・サービスの説明を行った後、名刺交換などにつなげて見込み顧客を獲得できます。

来場者が商品・サービスに関心を持った場合でも展示会で成約にいたるケースは少なく、後日、具体的な商談を行う流れとなるのが一般的です。

展示会マーケティングのメリット

展示会マーケティングのメリットとして、主に次の3点が挙げられます。

  • 一度に複数の顧客と対面で接点を持てる
  • 特定のテーマに興味がある人に限定して会える
  • 出展するだけで自社やサービスの宣伝ができる

通常の営業活動では一社ごとにアプローチするのに対して、展示会では多くの来場者が見込めるため、一度に複数の見込み顧客と接点を持てる場となります。展示会の来場者の中には情報収集目的の同業者も含まれていますが、主催者が設定した特定のテーマに関連した商品・サービスに興味を持っている人がほとんどです。名刺交換などを通じて、大量の見込み顧客を獲得できる可能性があります。

また、展示会は対面での営業のため、来場者に実物の商品を見たり、触ったり、体験したりしてもらいながら説明を行えます。直接顔を合わせて話すためコミュニケーションをとりやすく、課題やニーズをくみ取りやすいと言えます。

展示会に出展するだけで、自社や自社で取り扱う商品・サービスのプロモーションが行えるため、認知度の向上にも役立ちます。企業名や商品・サービスの認知度が高まると、営業活動がスムーズに行いやすくなります。

展示会マーケティングを成功させる事前準備

展示会マーケティングを成功させるには、出展前に以下の準備が必要です。

  1. 明確な目標設定
  2. ターゲット顧客の明確化
  3. 展示ブースのデザイン・レイアウトの計画
  4. 展示コンテンツ・ノベルティの企画
  5. ターゲットに合わせた集客方法の検討

1:明確な目標設定

展示会マーケティングを成功させるには、目的を明らかにしたうえで、明確な目標設定を行うことが重要です。

展示会出展の主な目的は、見込み顧客や商談化できる案件の獲得です。昨今では展示会の場ですぐに案件化して商談を行うのは難しい傾向があり、見込み顧客の獲得を目的に出展するケースが中心です。

このほか、企業名や商品・サービスの認知度の向上のほか、既存顧客との関係性強化を目的に出展するケースもあります。

目的を明確にした後、目的に沿った目標設定を行い、目標の達成度合いを測るための指標としてKPIを設定します。たとえば、見込み顧客の獲得を目的とした場合のKPIは、展示会での「名刺獲得数」が指標となります。ただし、競合他社や既存顧客の名刺は除きます。

案件の獲得を目的とする場合には、商談のアポイントを獲得した「アポイントメント数」や、商談化・案件化した「案件化数」をKPIに用います。

2:ターゲット顧客の明確化

展示会のテーマや出展する目的、商材に合わせて、ターゲットとなる顧客を明確にしておきましょう。ターゲット設定を行うことで、「誰に向けてアピールして、どのような価値を提供するか」を明らかにします。ターゲットは、ブースのデザインや展示コンテンツ、ノベルティ、集客方法などを検討する際の軸にもなります。

ターゲットをもとに、自社のブースを訪れる来場者がどのような課題やニーズを持っているかをあらかじめ想定しておくことで、購買意欲を高める効果的なアプローチを準備できます。

そして、ターゲット設定を行った後、架空の顧客像となるペルソナを設定します。展示会に関わる営業メンバーなどのスタッフが、ターゲットを具体的にイメージできるようにするのが目的です。業種や職種、年齢、勤続年数、役職、居住地、趣味などを想定して人物像を作り上げましょう。

3:展示ブースのデザイン・レイアウトの計画

展示ブースのデザイン・レイアウト計画は集客に大きく関わります。

個性的なデザインのブースや、他社と違ったブースは来場者が集まります。ただし、装飾を派手にして目立てば集客につながるとは限りません。ターゲットや商材に合わせたデザインにすることが大切です。たとえば、百貨店関係者をターゲットに高級感のある商材を扱う場合には、ラグジュアリーなデザインが向いています。

また、出展するたびに異なるデザインのブースを設けると同じ企業と認識されにくいため、コーポレートカラーを用いるなど、一貫性のあるデザインにすることも重要です。

加えて、ブースデザインは外から内部が見渡せるような開放的なものにしましょう。中に入らなければ様子がわからないような閉鎖的なブース設計では、自社の商品・サービスに興味を持った人も立ち寄りにくくなります。

4:展示コンテンツ・ノベルティの企画

展示コンテンツやノベルティの企画も、自社ブースの集客を大きく左右します。

多くの企業のブースが並ぶ中で自社ブースに興味を持ってもらうためには、掲示するパネルが遠くからでも読めるように、文字や色は視認性の高いものにすることが大切です。デジタルサイネージを用いて視認性を高める方法もあります。

また、動画は来場者の目に留まりやすく、多くの情報を短い時間で提供できます。このほか、VR体験やデモンストレーション、飲食関係であれれば試食会なども来場者の興味を惹きやすいコンテンツです。

さらに、ノベルティは自社ブースへの誘導に活用できます。社名やブランド名、商品名などを入れたノベルティは、使用する際に社名やブランド名を繰り返し目にするため、認知度やブランドイメージの向上にも役立つでしょう。

5:ターゲットに合わせた集客方法の検討

展示会への集客を高めるには、事前に集客の施策を展開しておくことが重要です。展示会の事前集客方法には、自社のホームページやオウンドメディアでの告知、SNSでの告知、メールマガジンでの告知、プレスリリースでの発信、既存顧客への案内状の送付といった方法があります。

たとえば、自社のホームページでの告知は、商品やサービスに興味のある見込み顧客の集客に向いた方法です。潜在顧客などを広く集客したい場合は、拡散効果のあるSNSでの告知が向いています。

また、プレスリリースで展示会への出展を発信する方法は、商品・サービスへの信頼性を重視する顧客へのアピールにつながります。既存顧客との関係性の強化を目的とする場合には、案内状の送付が向いています。

展示会の集客率を高める効果的な宣伝方法

展示会の集客率を高める効果的な宣伝方法には、以下があります。

  • 自社サイトでの告知
  • SNSでの告知
  • メールマガジンでの告知
  • プレスリリースの配信
  • タイアップ広告の利用
  • 既存顧客への案内状送付

自社サイトでの告知

自社のホームページやオウンドメディアで展示会への出展を発信する方法です。トップページやニュースページに展示会の出展情報を掲載する方法や、展示会情報の特設ページを設けるといった方法があります。いずれもバナーを作成して、ホームページのトップなどに設置すると、視認性が高まります。

告知内容には、出展する展示会の名称や日時、ブースの設置場所、アクセス方法、展示内容、来場特典、問い合わせ先などを含めるようにしましょう。

自社サイトでの告知は、自社の商品・サービスに興味を持つ見込みのある人にアプローチできることや、費用がほとんどかからないことがメリットです。一方で、自社のホームページやオウンドメディアを訪れた人にしか周知できないというデメリットもあります。

SNSでの告知

SNSでの告知は、X(旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNSの自社アカウントで告知を行う方法です。SNSでは展示会の告知情報を簡単に伝え、自社サイトの展示会情報ページへのリンクを貼っておくとよいでしょう。

SNSでの告知は自社の商品・サービスを知らない潜在顧客にもアプローチが可能です。

メールマガジンでの告知

メールマガジンの定期的な配信を行っている場合は、展示会の集客手段としても活用できます。メールマガジンでの告知でも、自社サイトと同様に展示会に関する詳細な情報を記載します。

メールマガジンでの告知は、新たな見込み顧客の獲得にはつながりませんが、過去に商談を行って時間が経過している見込み顧客や、顔を合わせたことのない見込み顧客に対してアプローチできます。

プレスリリースの配信

プレスリリースで展示会の情報を配信する方法には、自社で各メディアに配信する方法と、配信代行サービスを利用する方法があります。サービスを利用すると、提携するメディアに一斉に情報発信できます。

プレスリリースの配信によってメディアに取り上げられると、広く情報発信が行えるほか、商品・サービスの信頼性が高まります。

タイアップ広告の利用

タイアップ広告とは、メディアなどに費用を払い、主に第三者の視点に立った記事形式で商品やサービスを宣伝する方法です。「記事広告」とも呼ばれます。

タイアップ広告を利用するにあたって、まずは出稿先のメディアを選定します。メディアや広告代理店から企画の提案を受け、取材および原稿制作が行われた後、原稿確認を経て掲載する流れが一般的です。

タイアップ広告は、メディアのブランド力によってユーザーからの信頼を得やすいのがメリットです。広くアピールできるため、メディアのユーザー層と自社の商品・サービスに興味関心がある層が合致していれば、ブースの来場数に大きな効果が期待できます。

タイアップ広告のデメリットは多額の費用がかかることやメディアを閲覧するユーザーにしかアプローチできない点です。

既存顧客への案内状送付

既存顧客へ展示会の案内状を送付する場合は、展示会の詳細な内容を伝えるとともに、展示予定の商品のチラシなどを同封して郵送します。顧客と接したことのある営業担当者が手渡ししたり、案内状が届いた頃に電話やメールによるフォローを行ったりすると、集客効果が高まります。

既存顧客への案内状の送付は、既存顧客との関係性強化を図り、クロスセルやアップセルによる売上アップを狙いたい場合に有効な方法です。ただし、送料がかかるため、送付する顧客の範囲を考慮する必要があります。

展示会当日の効果的なコミュニケーション方法

展示会で見込み顧客の獲得や案件化などの成果を上げるために、当日の効果的なコミュニケーション方法として以下が挙げられます。

  • 自社ブースへの呼び込み
  • 自社サービスのPR映像の放映
  • 来場者へのアンケート調査の実施
  • 来場者への個別相談会の実施

展示会ブースで見込み顧客の獲得率を上げる方法については、以下の記事でもくわしく紹介しています。

自社ブースへの呼び込み

自社ブースへの来場者を増やすために、ブース前の通路を通る人に対して呼び込みを行います。ブースが人通りの多い出入口付近から離れている場合には、出入口近くへも人員を配置し、ブースの位置を記載したチラシを配布すると、集客効果が高まります。

自社サービスのPR映像の放映

自社サービスのPR映像を放映します。映像コンテンツは短時間で商品・サービスの内容を理解してもらいやすいという利点があり、目を惹くため集客にもつながります。

また、来場者にPR映像で自社の商品・サービスへの理解を深めてもらえれば、商品説明のためのスタッフの人数を抑えて効率のよい運営ができます。

来場者へのアンケート調査の実施

展示会で自社ブースへ立ち寄った来場者に対してアンケート調査を実施すると、見込み顧客の連絡先情報が獲得できるうえに、受注確度や課題、ニーズなどを把握できます。

アンケート調査は選択式として設問数を絞るなど、来場者が簡単に回答しやすいように作成しましょう。タブレット端末を導入する方法もあります。

来場者への個別相談会の実施

展示会では、来場者に向けた個別相談会を実施できるように準備しておくことも大切です。狭いスペースでもよいので、自社ブースに椅子に座って接客できるスペースを設けておきます。

情報収集目的の来場者が多いとはいえ、自社の商品・サービスの購買意欲が高い見込み顧客が訪れ、その場で商談や成約に進む可能性もあるためです。

展示会後に実施すべきリードナーチャリング

展示会マーケティングは、展示会後のリードナーチャリング、すなわち見込み顧客の購買意欲を高めるための「顧客の育成」が重要です。展示会後の効果的なリードナーチャリングの方法として、次の2点が挙げられます。

  • 見込み顧客(リード)のセグメント分け
  • フォローアップメール(お礼メール)の配信

展示会後のフォローの仕方については、以下の記事でくわしく紹介しています。

見込み顧客(リード)のセグメント分け

展示会後には、名刺交換やアンケート調査への回答で獲得した見込み顧客(リード)のセグメント分けを行います。

見込み顧客に対して一律の対応を行っていたのでは非効率的です。展示会では対面での接客を行っているため、ある程度購買意欲が把握できます。購買意欲が高い見込み顧客を優先し、効率的にアプローチしましょう。

また、決裁権がある役職者は成約にいたる可能性が高いことから、役職もセグメント分けの要素となります。

たとえば、「短期間で成約にいたりそうな顧客」「中長期的なアプローチで受注できる可能性がある顧客」「情報収集目的で現時点での受注見込みが低い顧客」にセグメントを分けます。そして、企業規模も考慮しながら、役職によるセグメント分けも行います。

フォローアップメール(お礼メール)の配信

展示会で名刺やアンケート調査から連絡先情報を獲得できた来場者に対して、フォローアップメール(お礼メール)を配信します。現状では受注確度が低い来場者も、数年後に受注する可能性はあるため、機会損失とならないように継続的な関係性を維持することが大切です。

フォローアップメールは自社ブースの訪問へのお礼を伝えて、自社の商品・サービスを思い出してもらうのが目的です。ただし、自社の商品・サービスへの興味が薄い見込み顧客に対して強くアピールし過ぎると逆効果になってしまう可能性がある点に注意が必要です。

そこで、フォローアップメールは、セグメントごとに内容を分けるのがポイントです。特に受注確度が高い見込み顧客に対しては、相手が興味を持った内容の追加情報を盛り込むなど、個別の対応を取ると効果的です。

展示会マーケティングの費用対効果を高めるポイント

展示会マーケティングの費用対効果を高めるポイントとして、次の2点が挙げられます。

  • 目標達成度合いを測定するKPI設定
  • 接点を持った顧客への継続的なアプローチ

目標達成度合いを測定するKPI設定

展示会の費用対効果を高めるには効果測定を行い、次回以降の出展では分析結果をもとに改善を図ることが大切です。そのためには、展示会の目的や目標を決める準備段階で、目標達成度合いの指標となるKPIを設定しておく必要があります。

客観的な評価による効果測定を実施するために、KPIは数値化したものにします。たとえば、見込み顧客獲得を目的とする場合には、「名刺獲得数200枚」といったようなKPIを設定します。

展示会の効果測定については「展示会の効果測定の方法は?指標やROI(費用対効果)を解説」で紹介しています。

接点を持った顧客への継続的なアプローチ

展示会で接点を持った顧客は、現状の受注確度が低い顧客も含め、継続的なアプローチを行っていくことが大切です。

購買意欲が低い見込み顧客も、継続的なアプローチを続けていく中で、ニーズが高まったときに商談化して成約にいたる可能性があります。

継続的な関係構築のための施策として代表的なのは、メールマガジンによる定期的な情報発信です。アプローチを通じて展示会で獲得した見込み顧客の受注率が高まると、費用対効果のアップにつながります。

展示会後のフォローアップはKairos 3がおすすめ

展示会後のフォローアップには、顧客育成を支援するツール「Kairos 3 Marketing」がおすすめです。

展示会で獲得した見込み顧客の情報は「リード管理」機能で一元管理。顧客の連絡先や属性のほか、Webサイトの閲覧履歴やメールの開封結果、イベントへの参加などの行動履歴も管理できます。

また、「セグメンテーション」機能を使えば、展示会で獲得した見込み顧客のセグメント分けも簡単に行えます。さらに「メール配信」機能では、メールマガジンの一斉配信のほか、セグメントメールも送信できるため、セグメントごとにフォローアップメールを送ることも可能です。

見込み顧客の購買意欲を見える化する「スコアリング」や、購買意欲が高いアプローチするべき見込み顧客を抽出する「ホットリード」といった機能もあります。

「Kairos 3 Marketing」を導入すれば、展示会で獲得した見込み顧客へ、効率よく、かつ継続的なアプローチが実現できるでしょう。

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