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顧客管理システム(CRM)とは|導入メリットやおすすめツールをご紹介

顧客管理システムは、顧客の重要情報を効率よく管理できます。そのため、既存顧客の維持や売上拡大には欠かせないシステムです。また、多くの顧客情報を持つ企業ほど顧客管理システムの効果は実感しやすく、その導入価値は高くなるでしょう。

本記事では、顧客管理システムの基本情報やメリット・デメリット、選ぶポイントについて解説します。おすすめのCRMも10種類ご紹介しますので、導入を検討しているご担当者さまは参考にしてみてください。

関連記事:中小企業向けおすすめCRM5選|選び方や特徴も紹介

顧客管理システム(CRM)とは

顧客管理システム(CRM)とは、顧客情報を一元管理し、顧客との関係を構築・維持・強化するためのシステムです。氏名や住所など顧客の基本情報や購買履歴、商談履歴、対応履歴など、顧客に関するあらゆる情報を蓄積・分析するのが主な機能となります。

顧客のニーズや傾向を把握し、適切な対応や提案を行なってくれるため、顧客管理から営業アプローチまでの補佐をしてくれる便利なシステムといえるでしょう。

営業支援システム(SFA)との違い

顧客管理システムと似ているものとして、営業支援システム(SFA)が挙げられます。SFAは営業活動を効率化するためのシステムです。営業担当者が顧客とのやりとりや顧客情報を管理・記録し、営業プロセスを効率化することで、売上・利益の向上を図ります。

顧客管理システムは顧客情報を管理し、顧客との関係構築・維持・強化が目的であるのに対し、営業支援システムは営業活動の進捗管理など、営業活動の効率化を目的としています。一部、顧客を管理している部分が重複するなど似ている部分はありますが、根本的にシステムを利用する目的が異なるのが大きな違いといえるでしょう。

システムによっては、顧客管理システムに営業支援システムの機能が組み込まれているケースもあります。

MAとの違い

MA(マーケティングオートメーション)とは、見込み客の獲得育成を目的としたマーケティング施策を支援するシステムです。見込み客の属性や行動を分析し、適切なタイミングで情報を提供することで、見込み客の興味・関心を引き出し、顧客化を促進します。

顧客管理システムは既存の顧客を対象としますが、MAは見込み客を対象としたシステムであるため、対象が根本的に異なります。

また、顧客管理システムの場合は顧客との関係構築・維持・強化であるのに対し、MAは見込み客の獲得・育成が目的です。

顧客管理システム(CRM)の基本機能

顧客管理システムの基本機能は、以下の通りです。

システムの種類によって組み込まれている機能は異なります。必要とする機能があらかじめわかっている場合には、その機能が組み込まれている確認してから導入を検討することが大切です。

顧客管理システム(CRM)導入のメリット

顧客管理システム(CRM)を導入するメリットを知ることで、導入する価値があるのかどうか判断しやすくなります。実際にどういった効果が得られるのかわからずに悩んでいる場合、以下のメリットを押さえておきましょう。

  • 顧客情報を一元管理できる
  • 業務効率化につながる
  • 顧客満足度の向上につながる

顧客管理システムを利用することで、所持する顧客情報をシステム内で一元管理できます。その結果、顧客情報を利用した分析や顧客情報の検索といった、顧客管理業務の効率化につながります。

顧客管理システムの目的である顧客との関係構築・維持・強化がシステムによって実現すれば、顧客満足度も向上するでしょう。

顧客情報を一元管理できる

顧客管理システムによって、バラバラになっていた顧客情報をシステム内にまとめられ、一元管理が実現します。各情報を素早く検索しやすくなり、自社が持つ顧客情報をもとに傾向の分析も可能です。

顧客情報はその企業にとって重要な資産です。これをすべてまとめ上げて、その情報から適切な分析ができれば営業にとっても意味のあるデータを抽出できるでしょう。

業務効率化につながる

顧客情報を一元管理することにより、それまで必要としていた顧客情報を整理する時間や必要な情報をピックアップする時間が短縮されて業務の効率化につながります。

顧客管理システムでは、顧客に対する進捗管理やタスクの状況をシステムを利用するすべての営業担当者と共有します。情報共有に必要とする時間を短縮できるため報告会議などの効率を高められ、生産性向上や業務効率化が図れます。

顧客満足度の向上につながる

顧客管理システムを利用することで、顧客満足度の向上につながります。たとえば、システム内の顧客情報をもとに顧客の傾向を分析でき、分析内容の活用で満足度の向上につなげられるでしょう。各顧客に合わせたアプローチを効率よく実施できるようになる点は、顧客管理システムの特に注目すべきメリットです。

エクセルを使えば、顧客情報をまとめて同じファイル内で管理できます。ただし、エクセルでは顧客管理システムが持つ様々な分析機能や効率化機能を活用できないため、顧客満足度に影響を与えにくい難点があります。その点顧客管理システムなら、システムの目的自体が「顧客との関係構築・維持・強化」であるため、正しく使えば顧客満足度の向上につながるでしょう。

顧客管理システム(CRM)を導入するデメリット

顧客管理システムを導入するメリットに続いて、デメリットを解説します。デメリットとメリットの両方を把握すると、デメリットを許容してまで導入する価値があるのかを判断できます。

  • コストがかかる
  • システムによっては社内に定着するまでに時間がかかる

コストがかかる

顧客管理システムを利用するためには、決められた価格を支払わないと利用できません。支払う方法は様々で、クラウド型のように毎月支払うタイプや、オンプレミス型のように初めに大きな額を支払うタイプもあります。

効率化のためには必要な投資といえますが、価格によっては負担が大きくなりすぎることも考えられます。

コストはシステムの利用量だけではありません。システムを利用できるようになるために実施する教育時間もコストとして考える必要があります。教育時間を少しでも短くするためには、操作性がよくて初心者でも比較的すぐに利用できるようなシステムを選びましょう。

システムによっては社内に定着するまでに時間がかかる

システムの多くは、誰でも利用しやすいように操作性が優れています。ただし、システムの種類によっては自社に馴染みにくい、覚えにくいものもあり、そのようなシステムだと定着するまでに時間がかかりやすいです。

社内に定着させるためには、操作性に優れたものや自社が必要とする機能が丁度よく組み込まれているものを選ぶことが重要になります。操作性は、画面内に余計なタブが多く存在せず、画面を見て直感で操作しやすいかが判断ポイントになるでしょう。また機能の量は自社が必要とする機能がそもそも何なのかを導入前に明確にしておくことで、機能が多すぎないかどうかを判断できます。

顧客管理システム(CRM)を選ぶポイント

顧客管理システムを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

コスト

顧客管理システムを導入・利用するにはコストがかかります。提供形態やシステムごとにかかるコストは異なるため、導入を検討する際は各システムのコストを比較することが大切です。

提供形態は主にクラウド型とオンプレミス型があります。クラウド型はクラウド上で利用できるタイプのシステムで、インターネットに接続できる環境なら、契約後すぐに利用を開始できます。支払いは月額制で、数千円から利用できるものが多い傾向にあります。長く利用するほど総コストは高くなりますが、アップデートも定期的に行われるため、利便性は高いでしょう。

オンプレミス型は、自社のネットワークにシステムをそのまま組み込むタイプのシステムです。カスタマイズ性に優れていますが、導入時のコストが数十万円と高めに設定されています。

コストを重視するとしても、提供形態やシステムの内容をある程度は把握しなければなりません。

操作性

操作性に優れているシステムを導入すれば、社内に定着しやすいメリットがあります。操作性は、どれだけ直感的に操作しやすいかが大切です。たとえば、どこを選択するべきか、どこのボタンを押すべきかなどが明確にわかるものだと、システム初心者でも受け入れてもらいやすいでしょう。

システムを利用する人は初心者であることを前提に、誰でも利用しやすいものを選ぶようにしてください。特にシステムの導入を検討する人と実際に利用する人が異なる場合には、利用する人を交えて選定するなどの工夫が必要になるでしょう。

サポート体制

サポート体制は、新たにシステムを入れるのなら欠かせないポイントの一つです。操作性が優れていれば初心者の方でも利用しやすいですが、かならずしも操作性に優れているからといってスムーズに利用できるわけではありません。

導入後、使用方法がわからなくなって利用が停止してしまうと、業務に支障をきたす可能性が高くなります。そういった事態を防ぐためにもサポート体制が充実したシステムの導入が重要です。

「メールや電話での問い合わせ対応が充実している」「定期的にウェビナーで役立つ情報を発信してくれる」など、手厚いアフターフォローが受けられるかを、導入前にチェックしましょう。

必要な機能

システムに求める機能が搭載されているのかは重要です。

機能が搭載されているかをシステムの比較時に確認し、搭載されていない場合は選ばないようにしましょう。

外部システムとの連携

ここでいう外部システムとは、営業支援システム(SFA)や販売管理システムなどが挙げられます。たとえば、営業支援システムと連携した場合、顧客情報を営業支援システムに活用することで、営業に役立つ分析が可能です。

営業支援システムなどすでに自社にシステムを所持している場合は、それと連携できるかを確認したうえで導入を検討すれば、さらに効率化が図れるでしょう。

営業支援システム(SFA)の機能

顧客管理システムによっては、内部に営業支援システムの機能が組み込まれています。機能が組み込まれていれば、顧客管理システムと営業支援システムを連携させる必要はありません。

営業活動と顧客管理の両方を業務としている場合は、2つのシステムを入れるより1つにまとまったシステムを導入した方がコストを抑えられるためおすすめです。特に教育面については、2つのシステムの使い方を教えるより1つのシステムの使い方を教える方が、コストをかなり抑えられます。

ちなみに、顧客管理システムには営業支援システムの機能のすべてが組み込まれているわけではありません。営業支援システムにしかない機能もあるため、導入を検討する際は営業支援システムのどの機能が組み込まれているのか確認したうえで利用することが大切です。

おすすめのCRM10選

ここでは、顧客管理システムを選ぶポイントをふまえて、10種類のシステムをご紹介します。

各システムのおすすめポイントを押さえ、自社に導入した際にどのように貢献してくれるか確認しましょう。

※2024年3月時点の情報です。最新の情報は、各ツールの製品サイトをごらんください。

Kairos3

Kairos3は「マケフリ」を運営するカイロスマーケティング株式会社が提供するクラウド型のCRMツールです。

Kairos3は見込み客の情報管理や興味関心の育成に役立つ「MA」と、営業活動の管理や効率化に役立つ「SFA」が一体となっています。

リードの獲得から商談、成約までツールを連動させることができるため、営業効率を一気に底上げできるのがKairos3の大きな特徴です。

Kairos3は見やすくシンプルなので、新しいシステムやツールに苦手意識がある方でも直感的に操作ができます。導入・運用のサポート体制も整っているため、初めてのCRM導入でも安心です。

料金
Kairos3 Salesの場合
初期費用:100,000円
月額費用:25,000円〜
※5人のユーザーを含む 追加ユーザーあたり月額5,000円
おすすめポイント
・顧客ニーズを捉えたリード管理が可能
・手順通りで簡単に利用できる操作性のよさ
・充実したオンラインサポート

出典:Kairos3

eセールスマネージャーRemixColud

eセールスマネージャーRemixCloudは、ソフトブレーン株式会社が提供するクラウド型のCRM/SFAです。顧客情報の登録・管理、営業活動の支援、マーケティング施策の支援など、営業活動に必要な機能を網羅しています。営業支援システムも組み込まれているため、営業と顧客管理を両立したい方には最適なシステムです。

料金
ナレッジシェアプラン:月額6,000円〜
スタンダードプラン:月額11,000円〜
おすすめポイント
・4つのサポート体制で利用者をフォロー
・豊富な導入実績

出典:eセールスマネージャーRemixCloud

Salesforce Cloud

Salesforce Cloudは、セールスフォース・ドットコムが提供するクラウド型の顧客管理システムです。世界シェアNo.1で15万社以上の導入実績を持ち、日本でも多くの企業が利用しています。

営業活動に必要な機能を多く搭載しているため、営業に力を入れたい企業にとっては導入価値が高いでしょう。たとえば、Salesforce Cloudを利用することで、顧客情報の管理・共有や営業活動の分析・可視化、営業プロセスの自動化など可能です。

料金
Starter:3,000円〜
Professional:9,600円〜
Enterprise:19,800円〜
Unlimited:39,600円〜
Unlimited+:60,000円〜
おすすめポイント
・無料トライアルあり
・大手への導入実績あり

出典:Salseforce Cloud

Mazrica Sales

Mazrica Salesは株式会社マツリカが提供するクラウド型SFAです。SFAとご紹介しているように、営業支援の機能をベースとしたシステムとなっており、その中に顧客管理の機能が組み込まれています。そのため、営業の効率化や生産性の向上を図りたい場合には特におすすめのシステムです。

コーディングの必要が無い点が大きな特徴で、専門知識がない現場の営業担当でも簡単に使いこなせます。社内への定着を重視して顧客管理システムを探している場合、利用を検討してみる価値があるでしょう。

料金
Starter:月額27,500円~
Growth:月額110,000円~
Enterprise:月額330,000円~
おすすめポイント
・シンプルでわかりやすいUI
・親切で丁寧なサポート体制
・複数の業務ツールと連携可能

出典:Mazrica Sales

Zoho CRM

Zoho CRMは、Zoho Corporationが運営する世界25社以上に導入されているインド発のSFA/CRMです。

業務形態に合わせた柔軟なカスタマイズが可能であるにもかかわらず、毎月の利用料は比較的抑えられているためコスパのよい点が魅力のひとつです。カスタマイズはITの専門知識がなくてもできるため、初心者の方でも利用しやすいでしょう。

料金
スタンダード:月額1,680円〜
プロフェッショナル:月額2,760円〜
エンタープライズ:月額4,800円〜
おすすめポイント
・コストパフォーマンスがよい
・効率化に必要な機能が揃っているうえに、無料で利用できる機能が多い

出典:Zoho CRM

GENIEE SFA/CRM

GENIEE SFA/CRMは株式会社ジーニーが運営する、6,300社の導入実績を誇る国内製営業管理ツールです。定着率99%を実現しているシステムで、徹底されたサポートや誰でも簡単に使えるインタフェースが高い評価を得ています。

国内製ということもあり、日本の企業が使いやすいように設計されている点も注目ポイントです。海外のシステムだと定着するか不安、せっかく導入したのに担当者がうまく使えずにコスパが悪い、といった事態を防ぎたい方には最適なシステムといえるでしょう。

料金
スタンダード:月額29,800円〜
プロ:月額49,800円〜
エンタープライズ:月額98,000円〜
おすすめポイント
・国内製の営業管理ツール
・使いやすいシンプルなインタフェース

出典:GENIEE SFA/CRM

SATORI

SATORIは、SATORI株式会社が提供する国産のMAツールです。アンノウンマーケティングに強く、匿名顧客(アンノウンリード)にもアプローチができます。リード数増加に苦戦している企業に最適で、さらには獲得した顧客の育成・管理にも特化しています。

料金
初期費用:300,000円
月額費用:148,000円
※従量課金が発生する場合があります
おすすめポイント
・自社サイトを見ていない見込み顧客にもアプローチ
・24時間365日お問い合せ可能な充実したサポート体制

出典:SATORI

Sansan

SansanはSansan株式会社が提供する業界シェア8割の名刺管理アプリです。名刺管理アプリではありますが、併せて顧客管理もできます。

帝国データバンクが提供している企業データを搭載しているのが特徴で、名刺データをもとに相手企業の情報等を深く理解できるでしょう。

料金
要お問い合わせ
おすすめポイント
・法人向け名刺管理サービス市場シェア8割

出典:Sansan

Knowledge Suite

Knowledge Suiteは、ブルーテック株式会社が提供する、営業支援システムと顧客管理システムとグループウエアが一体となったシステムです。CRM機能が中心で顧客管理の効率化に十分期待できます。3種類システムの機能が組み合わさることで、テレワーク体制の企業でも顧客管理がしやすくなる点も特徴です。

名刺管理の機能と顧客台帳が連携するのもポイントで、連携することによって手入力なしで顧客情報を常に最新状態に保てます。

料金
グループウエア:月額10,000円〜
SFAスタンダード:月額50,000円〜
SFAプロフェッショナル:月額80,000円〜
おすすめポイント
・ITトレンド年間ランキング1位など実績豊富
・3つのシステムが合わさる多機能なシステム

出典:Knowledge Suite

Kintone

Kintoneは、サイボウズ株式会社が提供する顧客管理システム(CRM)です。ノーコードで利用できるシステムとして注目を集め、いまや多くの企業で利用されるようになりました。15,000社以上の導入実績を誇り、ユーザー企業の業種も医療や不動産・製造など多岐にわたります。

簡単に業務アプリを作成できるのが強みで、利用すればExcelやCSVデータを取り込むだけで顧客管理アプリを作成可能です。CRMだけでなく、日報やプロジェクト管理など、さまざまなアプリを必要な数だけ追加できるため、活用場面が多くある企業に最適なシステムです。

料金
ライトコース:月額780円〜
スタンダードコース:月額1,500円〜
おすすめポイント
・15,000社以上の導入実績
・簡単に業務アプリを作成できる
・三ツ星評価を獲得した充実したサポート

出典:Kintone

まとめ

顧客管理システムとは、顧客情報を一元管理し、顧客との関係を構築・維持・強化するためのシステムです。顧客に関するあらゆる情報を蓄積・分析するのが主な機能となっており、それを活用することで顧客管理が効率化するのはもちろんのこと、営業の生産性向上にも役立ちます。

どのシステムを導入すべきかはコストや操作性、必要な機能が搭載されているかなどをもとに判断しましょう。今回ご紹介したシステムが自社に最適とは限らないので、その点を踏まえ、自社のニーズに合わせてシステムを選んでください。

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