プレゼン練習法まとめ | プレゼンを成功に導く3つの練習方法と7つのチェックリスト

プレゼンの成功には練習が欠かせません。プレゼンの名手として名高いスティーブ・ジョブズも、プレゼンの前には綿密な練習をしていたことで知られています。

この記事では、これまで300回以上の自社セミナーを実施してきた私たちがオススメする「3つのプレゼン練習法」と、プレゼン練習中に確認したい「7つのプレゼンチェックリスト」をご紹介します。

プレゼン練習法3選

プレゼンは、やみくもに練習しても上達しません。この章では、私たちが実際に試して「効果が高い」と判断した、3つのプレゼン練習法をご紹介します。

1:スライド内容を要約する

1つ目のプレゼン練習法は、スライド内容の要約です。「このスライドで伝えたいメッセージは、つまり〇〇」と、スライド内容を一言で要約する練習をしましょう。

わかりやすいプレゼンの基本は「1スライド1メッセージ」です。もしスライドの要約が難しければ、プレゼン内容が頭に入っていないか、そもそもプレゼン資料に改善の余地がある可能性があります。スライド内容を一言で要約することで、伝えるべきメッセージが明確になり、資料の改善点も見つけられるわけです。

スライド内容を一言で要約できたら、次は「そのスライドでかならず伝えるべきキーワード」を選定しましょう。

たとえば以下のようなイメージです。

ちなみに、上記の「このスライドで伝えたいメッセージ」と「かならず伝えるべきキーワード」は、プレゼンの「メモ(カンペ)」にも流用できます。

ついついやってしまいがちなプレゼン練習法は、セリフを丸々台本にし、台本を読み上げる練習法です。プレゼンに苦手意識がある人ほど、台本を読み上げるプレゼン練習法を実施してしまいます。

セリフを丸々台本にすると、以下の問題点が浮上します。

  • 台本作成自体に時間がかかる
  • 台本の通りに話すには膨大な練習時間が必要になる
  • プレゼン中、視線が資料に向いてしまう
  • 書き込み量が多く、発表中に必要な箇所を見つけづらくなる

もしもあなたが臨むプレゼンが、練習時間をたっぷり確保できて、短いプレゼンならば、セリフをすべて台本に落とし込むのはアリでしょう。

しかし、そうでないなら、プレゼンのメモは「このスライドで伝えたいメッセージはつまり〇〇」や「かならず伝えるべきキーワードは〇〇」といったシンプルな内容をおすすめします。

2:動画や鏡で自分を客観視する

2つ目のプレゼン練習法は、鏡の前でプレゼン練習をしたり、自分がプレゼンしている姿を動画で撮影したりして、自分を客観視する機会を設けることです。

自分の話し方のクセ・動きのクセは、自分がプレゼンしている姿を客観的に見ないと気づけません。いざ自分を客観視してみると「自分はこんな話し方をしていたのか…」と、傷つくこともあります。しかし、自分を客観視しなければ、プレゼンの上達は望めません。

やってしまいがちなプレゼン練習法は、デスクでパワーポイントとにらめっこして、「脳内で」プレゼンの練習をすることです。この脳内プレゼン練習は、プレゼンの改善点に気づけないため、あまりオススメできません。

実際にやってみるとわかるのですが、脳内プレゼン練習は、不思議と「なんとなく」うまくいきます。しかし、「なんとなくいけそう」で終わってしまうため、改善点が見つからず、「やって終わり」なプレゼン練習になってしまうのです。

ぜひ、自分を客観視できる環境を整え、実際に声を出してプレゼン練習をしましょう。

3:プレゼンのリハーサルを実施する

3つ目のプレゼン練習法は、プレゼンのリハーサルです。リハーサルは、社内の人間に同席してもらい、プレゼンのフィードバックをもらいます。第三者の視点を取り入れることで、自分では気づけないプレゼンの改善点を発見するためです。

リハーサルに同席してもらうべき人間は、「プレゼンがうまい上司や先輩」と「来場者と知識レベルの近い新入社員」です。

プレゼンがうまい上司や先輩からは、声のトーンや話し方などの「プレゼンのテクニック」についてのフィードバックをもらえます。来場者と知識レベルの近い新入社員からは、「ここがわかりにくかった / この用語でつまづいた」などの「プレゼンの内容」にまつわるフィードバックをもらえます。これらのフィードバックを参考に、プレゼンをブラッシュアップしましょう。

フィードバックをもらうときの注意点は、具体的なポイントを絞って、こちらから尋ねることです。たとえば、具体的なポイントを絞らず「どうでしたか?」と尋ねても、「よかったんじゃないかなー」「うーんなんだか眠くなっちゃったなー」といった、抽象的な感想ばかりが返ってくるでしょう。

「声のボリュームやトーンは不自然ではなかったですか?」
「動きに落ち着きがない印象を受けませんでしたか?」
「わかりにくい用語や表現はありませんでしたか?」
「このスライド、ちょっと説明しづらかったんですが、聞いていて分かりにくさはなかったですか?」

上記のようにポイントを絞って質問すれば、レビュワーは具体的な改善点を返してくれます。ここでいう「具体的なポイント」は、次の章「プレゼン練習のチェックリスト」で詳しくご紹介します。

プレゼン練習の7つのチェックリスト

この章では、プレゼンの練習中に確認したい7つのチェックリストをご紹介します。これら7つを全てクリアできていれば、あなたのプレゼンは成功するはずです。

1:文を短く言い切っているか

プレゼンでは、文を短く言い切ることが大切です。理由は、「聞きやすくするため」「フィラー(あのー、えーと)を防げるため」の2つです。特に、フィラーを防げることが大きな理由です。

フィラーとは、「あのー」や「えー」などの、無意識で出てしまう言葉です。フィラーは無意識のうちに出てしまうため、「フィラーを出さないように心がけよう」と意識しても、どうしてもフィラーは出てしまいます。

しかし、フィラーを軽減する方法はあります。フィラーは、長い文を話しているときに出やすい傾向があるため、「文を短く言い切ろう」と心がければ、自然とフィラーが減るのです。

【よくない例】
これからお話しする内容はプレゼンの練習方法なのですが、えー、プレゼンにオススメな練習方法は3つありましてですね、あー、その3つとはですね、「スライドの要約」「動画や鏡で自分を客観視」「リハーサル」の3つでして、えー、それぞれを、あー順番に、ご説明させていただきます。

【文を短く言い切った例】
これからお話しする内容は、3つのプレゼン練習方法です。その3つとは「スライドの要約」「動画や鏡で自分を客観視」「リハーサル」です。順番にご説明します。

2:結論ファーストで伝えているか

結論ファーストは、プレゼンの基本です。プレゼンの練習中も、「結論ファーストで伝えているか」はかならずチェックしましょう。

やってしまいがちな伝え方は、起承転結を意識した、徐々に盛り上げていくようなストーリー構成で伝えてしまうことです。この伝え方は、うまくいけば聞き手の心をつかむことができます。しかし、プレゼンターによほどの技量がなければ、本当に伝えたい「オチ」まで、聞き手の集中力が保たないことの方が多いでしょう。あなたがプレゼンに自信がないのなら、まずは「結論ファースト」を心がけましょう。

この記事の冒頭で紹介したスライドの要約「このスライドで伝えたいメッセージはつまり〇〇です」を、スライドのはじめに言ってしまうのもアリです。

3:立ちふるまいは適切か

立ちふるまいとは、手の動き・目線の動き・プレゼン中の移動などの動き全般を指します。あなたがどれだけ話し上手でも、目線がずっと資料を向いていたり、そわそわしたりしていると、プレゼンの魅力は半減します。

これは実体験ですが、プレゼン慣れしていないと、なんでもないところで足が動きます。足が動くと、身体がフラフラしてしまい、聞き手は「落ち着きのない人だな」という印象を受けます。

「プレゼン中の立ちふるまい」と聞くと、どうしても林修先生のような「手の動き」に意識が向いてしまいがちです。しかし、あなたがプレゼンに不安を感じているなら、まずは足を動かさないことに意識を向けてみましょう。

4:声のトーンやボリューム、抑揚は適切か

声のトーンやボリューム、抑揚も、プレゼン練習中にチェックしておきたい項目です。

理想的な声のボリューム・抑揚は、プレゼン会場のキャパシティや、プレゼンの内容に左右されます。声のボリュームは、小さすぎてもだめですが、大きすぎても聞き手にストレスを与えます。抑揚も同様に、つけすぎても、なさすぎても、聞きづらいプレゼンになります。

ぜひ、社内の人間に、本番のプレゼン会場でプレゼンのリハーサルを見てもらい、ちょうどよい声のトーンやボリュームを探しましょう。

5:わかりやすい表現を用いているか

聞き手にとってわかりやすいプレゼンを行うには、わかりにくい表現や用語を極力排除することが大切です。プレゼンの練習のときに、わかりやすい表現を用いているかをチェックしておきましょう。

専門用語やカタカナ語は、かならず聞き手の目線に立って用います。あなたが社内で日常的に用いる用語が、聞き手にとってもなじみのある用語だとは限らないからです。

わかりにくい表現の有無は、「来場者と知識レベルの近い新入社員」に指摘してもらうとよいでしょう。

6:論理的整合性はあるか

あなたがどれだけ分かりやすくプレゼンしても、論理的整合性が取れていなければ、聞き手は「それは本当?」「なぜ?」と感じます。プレゼンの練習段階で、論理的整合性が取れているかをチェックしておきましょう。

論理的整合性を確かめるには、「事実・解釈・行動」を意識します。論理に穴があるときは、たいてい「事実・解釈・行動」のどれかが欠けていたり、繋がりが不明確だったりします。

参考までに、事実・解釈・行動の概念をわかりやすく示した「空雨傘」というモデルをご紹介します。

空:空が曇っている(事実)
雨:雨が降りそうだ(解釈)
傘:傘を持って行こう(行動)

人は、「事実」と「解釈」を混同してしまったり、もっとも伝えたい「行動」から話し始めてしまったりします。空雨傘を意識すると、事実をもとに解釈し、解釈をもとに行動を導くため、ストーリーが論理的になり、相手に「なぜ?」と思われなくなります。

もし論理的なストーリーを伝えたいなら…
「空雨傘」について、別記事の『「空雨傘」で論理的なストーリーを作る|わかりやすい徹底解説』で詳しく紹介しています。あわせてごらんください。

7:プレゼン全体のストーリーを要約できるか

7つ目のプレゼン練習チェックリストは、「プレゼン全体のストーリーを要約できるか」です。

あなたが、スライドを見ずに、プレゼン全体のストーリーを要約できれば、そのプレゼンは全体の構成に違和感がなく、かつプレゼン内容があなたの頭に入っていると言えます。

たとえば、以下のようにプレゼン全体のストーリーを要約できれば、きっと本番のプレゼンも上手くいくでしょう。

「第1章のテーマは〇〇の概要。〇〇の要素A・B・Cについて伝えることで、まずは聞き手に〇〇の全体イメージを持ってもらう。全体イメージを持ってもらったところで、第2章では具体例を紹介する。紹介する具体例は2つ。事例のポイントはそれぞれ△と◇。いよいよ第3章では〇〇を自社でどう活用するかを説明する。訴求ポイントは〜〜」

参考:プレゼンで使える説明のモデル

この章では、伝わりやすいプレゼンをするための説明のモデルを2つ紹介します。この2つのモデルを意識すれば、あなたはもっと説明上手なプレゼンターになれます。

PREP法

PREP法とは、

Point :要点(結論・主張)
Reason :理由(結論にいたった理由・そう主張する理由)
Example:具体例(理由に説得力を持たせるための事例・データ・状況)
Point :要点(結論・主張)

の頭文字をとった、わかりやすい説明の構成を表したモデルです。

PREP法を用いたプレゼンは、たとえば以下のようなプレゼンです。

PREP法は、1つの主張に説得力を持たせたいときに使えるプレゼンのモデルです。

PREP法についてもっと知りたいなら…
プレゼンで抜群の効果を発揮するPREP法について、『PREP法とは?相手に伝わる「わかりやすい」説明の構成』で詳しく説明しています。あわせてごらんください

ホールパート法

ホールパート法とは、

Whole:全体像
Part :部分
Whole:全体像

の順に伝える、わかりやすい説明の構成を表したモデルです。

ホールパート法を用いたプレゼンは、たとえば以下のようなプレゼンです。

ホールパート法は、「3つの理由」「5つの手順」など、伝えたい要素が複数ある場合に有効なプレゼンのモデルです。

ホールパート法についてもっと知りたいなら…
ホールパート法を用いた説明について、『ホールパート法とは?説明が上手になりたい人必見』で詳しくご説明しています。あわせてごらんください。