業務の効率化とは?具体的な進め方や、効果を高めるポイントを紹介

働き方改革やリモートワークの促進、少子高齢化による人手不足対策として、業務効率化に取り組む企業が増加しています。

一方で「業務の効率化は現場へ負担がかかるため二の足を踏んでいる」「業務が多すぎて何から手を付けていいのかわからない」というご担当者さまもいるでしょう。

本記事では、業務の効率化が企業へもたらすメリットと、その取り組み手順について紹介します。

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業務の効率化とは

業務の効率化とは、業務内の「ムリ、ムダ、ムラ」を見つけ出して取り除き、効率の悪い業務を改善することです。最終的には企業の業績を向上させる狙いがあります。

業務内の「ムリ、ムダ、ムラ」とはどのような状態か、以下に例を挙げます。

「ムリ:処理しきれないほどの業務量で、負荷がかかっている」「ムダ:目的が不明瞭な業務や会議など、必要以上の時間を費やしている」「ムラ:優秀な従業員にばかり業務が集中している」

生産性の向上との違い

業務の効率化とよく似た言葉に「生産性の向上」があります。

生産性の向上とは、より少ない資源(ヒト、モノ、カネ)を投じてより大きな成果を生み出すことを意味します。

一方、業務の効率化は「ムリ、ムダ、ムラ」を省くことで資源を減らし、今までと同じ成果を生み出すことを意味しています。つまり業務の効率化は生産性を向上させるための手段の一つといえます。

業務効率化の進め方

ここからは業務効率化の具体的な進め方を説明します。

業務効率化の進め方「1:現状の業務内容を可視化する」「2:課題を抽出し、優先順位をつける」「3:改善計画を作成する」「4:業務効率化の効果を検証する」

ルーティンワークの中にこそ、見落とされがちな「ムダ」があると思って注意深く取り組みましょう。

施策を実行したら、やりっぱなしではなくかならず効果を検証して次の施策にあたるのが、業務の効率化を成功させる秘訣です。

1:現状の業務内容を可視化する

まずは現状の業務内容を可視化して、現状を把握しましょう。現状が把握できていないまま改善策を施しても、その施策が的確か判断するのは難しいからです。業務の棚卸しを行い、業務フロー全体が見えるように以下の項目でまとめると後から整理がしやすくなります。

  • 業務内容
  • 担当者
  • 必要人員数・スキル
  • 所要時間・工数

2:課題を抽出し、優先順位をつける

出てきた課題に手あたり次第取り組んでも、効率的ではありません。現状が把握できたら、課題を抽出して優先順位をつけましょう。

優先度は「解決したときのインパクトが大きく」かつ「難易度が高くない」観点でつけるのをおすすめします。

優先度は「解決したときのインパクトが大きく」かつ「難易度が高くない」観点でつける

3:業務効率化の全体像を描く

業務効率化のおおよその全体像が見えてきた際に大事なポイントは、目の前の課題に飛びつかず、業務効率化に向けたロードマップを描くことです。どのような手順を踏めばもっとも効率的に目的を達成できるのか、理想の業務フローを作成しましょう。

よくある失敗の1つに、理想の業務フロー作成前に行う、局所的なシステムの導入があります。その一部分で見れば改善されたとしても、結果全体のフローで見るとその作業自体が不要だったという懸念もあります。

4:業務効率化の効果を検証する

施策を実行しても、残念ながら成果につながらないこともあります。

業務効率化のために施策を施した場合は、かならずその効果を検証しましょう。十分な成果が得られていない場合には、改善をする必要があります。

たとえば以下の項目においてどれだけの効果があったのか、数値で比較するとわかりやすく、次の施策にも役立てられるでしょう。

  • どれだけ工数を削減できたのか
  • 別の業務に支障は出ていないか
  • 現場の従業員はどのように感じているのか

繰り返しになりますが、施策は効果の検証と改善の反復が成功の秘訣です。PDCA(Plan=計画、Do=実行、Check=評価、Action=改善)サイクルを回して粘り強く取り組みましょう。

業務効率化成功のポイント

業務の効率化成功には施策の効果検証と改善が必要不可欠です。ここではそれらの施策を着実に成功へ導くために重要なポイントを3つ紹介します。

業務効率化成功のポイント「施策を一気に試さない」「現場を巻き込みながら進める」「ITシステムで自動化する」

3つのポイントに共通するのは、現場で働く従業員の主体性が必要という点です。業務効率化の成功には、従業員が納得して業務の効率化に取り組める環境作りが鍵といえるでしょう。

施策を一気に試さない

業務の棚卸しをすると課題が複数見つかるかもしれませんが、改善策を一気に試さないようにしましょう。まとめて改善に取り掛かると、効果検証の際にどの施策が結果に影響を与えたのか不明瞭になってしまうためです。

例外として、重複していた作業をやめるなど、かならず結果が出ると確信できる施策であれば複数一気に実行しても問題ないでしょう。

また、1つの施策に100%注力する場合と10の施策に10%ずつ注力する場合とでは達成率に大きな差が生まれます。一度に多くのことを実行すれば、どれも中途半端になってしまい、結果的に何も効果を得られない可能性もあります。大切なのは、従業員の能力に合わせて確実に実行できるプランを立てることです。

現場を巻き込みながら進める

業務効率化の推進を成功させるための重要なポイントの2つ目は、現場を巻き込むことです。

業務効率化の推進によりフローが変わると、従業員は業務を覚えなおす必要があります。すると現場では「面倒くさい」などネガティブな感情が芽生え、モチベーションの低下などにつながる懸念があります。こうした事態を避けるためにも、対象となる部署の従業員や部門長を巻き込んで進めることが重要です。

現場の従業員を巻き込むことは、業務効率化の必要性への理解や主体性の強化につながります。そのため、実際に働く従業員へのフォローはとても重要です。

ITシステムやツールを導入して自動化する

業務効率化ツールの導入は極めて効果的といえるでしょう。ただし闇雲に便利ツールを導入しても意味がありません。現状の業務内容をしっかり把握したうえで課題を解決できるツールかどうかを見極めることが大切です。以下に業務効率化に役立つITツールをいくつか紹介します。

「勤怠管理ツール:出退勤の打刻や給与計算などが行える」「タスク管理ツール:業務の進捗状況を可視化し、離れた場所でもチーム間で共有できる」「チャットツール:社内の円滑なコミュニケーションに役立つ」「オンライン会議ツール:どこからでも会議に参加できる」「クラウドストレージサービス:クラウド上にファイルをアップロードすることで任意の相手にファイルを共有できる」「RPA:人の手で行ってきた業務プロセスを、ロボットを使って自動化する」

ITツールの導入にあたり注意すべき点は、現場の従業員が使いこなしやすいものかどうかという点です。職種に関係なく誰もが使いやすいツールでなければ、定着率が低下してしまう恐れがあります。

工数や従業員の負担が大きい業務だからツールを導入するのではなく、目指している業務フローの在り方にツールを当てはめるイメージで検討するとよいでしょう。

まとめ

業務の効率化は、業務フローの「ムリ、ムダ、ムラ」を取り除き、非効率的な業務を改善すること指します。

業務の効率化は従業員の負担軽減や生産性の向上に大きく影響し、企業の成長に不可欠な取り組みです。慣れた業務フローに変化が加わると、従業員への負担も大きくなるため、業務効率化の必要性やメリットを理解してもらうことが近道です。そして、従業員の声に耳を傾けつつ、現場に最善の施策を検討し、繰り返し効果を検証、改善していきましょう。