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当社オウンドメディアの記事制作フローをすべて公開|真似だけでできる、徹底解説

  • これからオウンドメディアを立ち上げるから、記事制作のフローを作っておきたい
  • 外注から内製に切り替えたいけど、自社で記事制作なんてできるだろうか

この記事では、上記のようなお困りごとにお答えします。当社は、長年オウンドメディアを運営しており、記事はすべて内製しています。チームメンバーの数は、時々によって異なりますが、概ね4名程度です。

この記事では、オウンドメディアの記事制作について、当社が培ったノウハウを余すことなく公開します。みなさまのお役に立てば幸いです。

この記事の内容は、無料eBook「オウンドメディア 記事制作ガイドブック」にすべて図解付きで網羅されています。ご興味がありましたら、手に取ってみてください。

なお、「これからオウンドメディアを立ち上げたい」という担当者さまは、先に「オウンドメディア運営の要点|運営体制や必要なツールをご紹介します」を読んでおくことをオススメします。オウンドメディアの運営体制やツールについて先に理解を深めておくと、記事制作に入りやすくなります。

「オウンドメディア記事制作ガイドブック」をダウンロードする

オウンドメディアの記事制作:まずは全体像をつかもう

オウンドメディアの記事制作全体の流れは、「企画」「制作」「投稿」です。もう少し細かく分けると、制作が「アウトラインの作成」と「本文の作成」の2つに分かれます。

これから、企画、制作、投稿のそれぞれのステップに分けて、オウンドメディアの記事制作について説明していきます。

オウンドメディアの記事制作:企画の方法

この章では、オウンドメディアの記事制作の「企画」でやるべきことについてご紹介します。 はじめに断っておきますが、オウンドメディア企画のフローは、オウンドメディアの運営方針によって異なります。

この章では、一般的なオウンドメディアの企画プロセスや、当社の企画方法をご紹介します。なお、オウンドメディアの企画については、「オウンドメディアの記事企画方法まとめ|これだけでわかる入門編」にてくわしく解説しています。

大まかな執筆テーマを決めよう

オウンドメディアの企画によく上がる記事テーマは3つあります。迷ったら、以下3つのテーマを参考に企画してみてください。

それぞれのテーマについてご紹介します。

1つ目は、お客さまの役に立つテーマです。お客さまの役に立つテーマで書くと、自社の顧客(リード)獲得に繋がる上に、他部署でも記事を活用していただきやすくなります。お客さまの役に立つテーマは、すべての企画の前提条件です。これからご紹介する2つのテーマも、前提として「お客さまの役に立つ」企画である必要があります。

2つ目は、ノウハウの横展開になるテーマです。

「ある部署はノウハウを沢山持っているが、他の部署ではそのノウハウを知らないために、1から試行錯誤して苦労している。」

このようなケースは山ほどあります。

自社で明らかになったノウハウをオウンドメディアに記事としてまとめておけば、ノウハウの横展開が容易になります。つまりオウンドメディアが、社内のナレッジベースに早変わりするのです。

3つ目のテーマは、担当者のモチベーションアップやスキルアップに繋がるテーマです。当社では、新入社員にマケフリ記事のリライトや執筆を担当してもらうことがあります。新入社員は、リライトや執筆を通して、業務に必要な知識が身につきます。つまり、オウンドメディアの記事企画、執筆を通してスキルアップできるのです。

執筆担当者がモチベーション高く執筆できる記事は、記事の質が高くなります。加えて、執筆担当者の仕事のやりがいにも繋がります。

どのテーマで企画するか悩んだら
どのテーマで企画するか悩んだら、お客さまの役に立つテーマを中心に考えてみましょう。一石二鳥や三鳥で、「お客さまのためにもなるし、担当者のモチベーションにも繋がるテーマ」を企画できれば1番よいのですが、これはなかなか最初から見つかるものではありません。
担当者のモチベーションには繋がるけれど、お客さまの役に立たないテーマでは、顧客獲得には繋がりません。常に「お客さまの方を見る」姿勢は忘れないようにしましょう。

検索キーワードに当てはめる(SEOを意識する)

執筆テーマを決めたら、執筆テーマを「検索キーワード」に当てはめます。これは、SEO対策の一環です。オウンドメディア運営を検討していれば、「SEO」というキーワードを一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化という意味です。要するに、Googleの検索結果上位に表示させるために、さまざまな工夫を施すことです。

そのSEO対策の1つが、「検索キーワードを意識して執筆する」ことです。検索キーワードとは、その名の通り、「検索者がGoogleなどの検索窓に入力しているキーワード」のことです。

たとえば、みなさんが執筆テーマを「オウンドメディア運営についてのノウハウ」と決めたとします。大まかな執筆テーマとしてはこれで問題ありませんが、「オウンドメディア運営のノウハウ」というテーマは、かなり幅が広いテーマです。

そのため、検索キーワードを利用して、「オウンドメディア運営の、どのようなノウハウについて執筆するか」を絞ります。

オウンドメディア運営のノウハウは、細分化できる

  • オウンドメディアのチームの作り方
  • オウンドメディアの心構え
  • オウンドメディアの記事の作り方
  • オウンドメディアのPV数の伸ばし方
  • オウンドメディアの滞在時間の伸ばし方
  • オウンドメディアのKPIの決め方

検索キーワードは、aramakijakeキーワードプランナーなどで調べられます。

検索キーワードを抽出できたら、検索ボリュームを参考にしつつ、執筆するキーワードを決めます。一般的な傾向として、検索ボリュームが多いキーワードで検索上位を獲得するのは困難です。一方で、ビッグキーワード(検索ボリュームが多いキーワード)で検索上位を獲得できれば、一気に多くの読者を獲得できるでしょう。

検索ボリュームが少ないニッチなキーワードは、検索上位を獲得するのが比較的容易です。しかし、検索上位を獲得したとしても、PV数やUU数に与える影響は軽微です。

ちなみに、検索ボリュームが小さいキーワードを重点的に執筆していき、PV数やUU数を増やしていくロングテールという手法もあります。この辺りのSEO対策は、ゆくゆく覚えていけば問題ありません。まずは、記事を書くことが最優先です。

検索ボリュームが0のキーワードはどうする?
検索ボリュームを調べていると、「検索ボリュームが0のキーワード」がたくさんあることに気づくでしょう。検索ボリュームがないキーワードを執筆するか否かは、オウンドメディアの運営方針によります。当社は、お客さまの役に立つのなら、検索ボリュームがないキーワードも執筆するという運営方針を採用しています。

参考:SEOキーワードから企画しない、当社の企画方法

私たちマケフリ編集部は、「SEOキーワードをもとに企画を立てる」という方法を採用していません。上記でご紹介した「検索キーワードに当てはめて、執筆する詳細なテーマを決める」という方法は、あくまで一般的な記事企画の手法です。

検索キーワードをもとにした企画は、デメリットもあります。それは、「潜在ニーズ」を見逃すことです。潜在ニーズについては、後ほどくわしくご説明しますので、今はよくわからなくても構いません。

SEOキーワードから企画を立てると、以下のような手順になります。

この方法では、検索ボリュームが小さいものや、検索ボリュームがないものが見落とされてしまいます。検索ボリュームに載らないような、ニッチだけれども重要なキーワードは、企画に上がらなくなります。

「検索ボリュームがある」ことは、あくまで「顕在ニーズがある」ことを表しているに過ぎません。顕在ニーズとは、かんたんに言えば、検索者が言語化できているニーズです。

ニーズを考える際は、検索者が言語化できていない「潜在ニーズ」も忘れてはなりません。潜在ニーズとは、検索者が言語化できていないニーズのことです。

当社では、「お客さまはこんなことに困っているのではないか」「こんな記事があれば、マーケティングが身近になるのではないか」という観点のもと、検索キーワードを介さずフラットに企画をし、それをSEOキーワードに当てはめる方法を採用しています。

当社のような企画の流れは、ブランディングを目的としたオウンドメディアを運営したい企業さまにおすすめです。SEOキーワードから企画しないほうが、得てして面白く、役に立つ記事が書けます。

オウンドメディアの記事制作:骨子の作り方

記事の質は、骨子で決まるといっても過言ではありません。しっかりと練られた骨子は、ターゲットやニーズがしっかりと見えているため、その後の執筆が圧倒的にしやすくなるメリットもあります。

この章では、記事骨子の作り方を1つひとつ解説します。ぜひ、じっくりと読み進めてください。

オウンドメディアの記事骨子とは

記事骨子とは、本文執筆に入る前に作成する、記事の見出しや執筆内容をかんたんにまとめたもので、アウトラインとも呼ばれます。記事骨子は、いわば記事の屋台骨です。骨子がなければ、よい記事は作れません。

記事の骨子は、見出しと、見出し内で伝えたい要素で構成されます。見出し内で伝えたい要素は、文章ではなく箇条書きにしましょう。箇条書き形式なら、文章形式よりも作成にかかる時間が少なくすみます。

記事骨子の作成は、以下の手順で進めます。

骨子を書き始める前に、準備としてターゲット読者とニーズを設定します。

記事ターゲットの設定が、骨子の土台になる

ターゲット設定する際は、「そのテーマ(KW)の記事は、どのような人が検索しているのか、もしくは読むのか」を想定し、なるべく具体的なターゲット像を描きましょう。ターゲットが抽象的だと、読者の役に立つ記事になりません。

たとえば、この記事のターゲットは、以下のように設定しています。

  • 不動産仲介業者の店舗オーナー
  • 競争が激しく、マーケティングに力を入れる必要性を感じている
  • 競合他社がオウンドメディアで成功した事例を耳にし、情報収集を進めている。
  • 自店舗でもオウンドメディアを実施していく予定
  • 担当者は、新人の若手2人。パソコンに強い世代なので、任せたい。
  • 自分が編集長を担う予定。編集のフローは最低でも構築しておきたい。
  • そこで、オウンドメディアの記事制作フローを検索した

この粒度までターゲットを具体的に選定すると、「どこまで書くべきか」「どのような言い回しが適切か」までイメージできます。ターゲットの設定が難しければ、身近な人や過去の自分、実際のお客さまをターゲットにすると、イメージしやすくなりますよ。

ニーズ(検索意図)を推測して、読者の役に立つ記事を作る

みなさんの記事にたどり着く読者は、全員が何かしらのニーズを持っています。

今この記事を読んでくださっている、みなさんも例外ではありません。みなさんにも、この記事を読んで解決したい課題や、悩みがありますよね。

価値の高い記事は、そのような「読者のニーズ」にしっかりと応える記事です。

読者のニーズに応える記事を作るために、みなさんがやるべきことはたった1つ、「読者は何が知りたくて、この記事を読むのか」を考えることです。

ニーズの推測は、シンプルながらも、もっとも難しい工程です。ターゲット読者のニーズが明らかになれば、記事制作の半分が終わったと言っても過言ではありません。

読者のニーズを深掘りするには、顕在ニーズと潜在ニーズの2つに分けて考えます。顕在ニーズとは、ターゲットがすでに自覚しているニーズのことです。一方、潜在ニーズとは、ターゲットがまだ気づいていない本質的なニーズのことです。

詳しいニーズの推測方法は、「オウンドメディアの記事アウトライン作成方法を徹底解説|記事アウトラインの必要性や作成手順、注意点をご紹介」をごらんください。

見出し、タイトル、本文の作成

ターゲットとニーズが決まれば、ようやく執筆作業に入れます。ターゲットとニーズを参考に、見出しや見出しの中に書くことをまとめていきます。

各見出しの中で言いたいことは、箇条書きで構いません。いきなり文章にしてしまうと、時間がかかり、骨子を作る意味がなくなってしまいます。

タイトルも、仮のもので構いませんので、この段階で付けてしまいましょう。

ちなみに、骨子はマインドマップにまとめるのもおすすめです。マインドマップは、記事全体の構成を可視化できるため、構成の違和感やロジックジャンプに気付きやすくなります。

レビューで骨子を仕上げる

複数人の目を入れることで、記事のクオリティはグッと上がります。レビュワーは、新人でもベテランでも構いません。ポイントは、さまざまな視点を入れることです。

骨子レビューで着目すべき点は、文章の粗ではなく、記事の構成や内容についてです。骨子レビューでは、読者のニーズに寄り添う構成、内容になっているかどうかを確認します。

「骨子の段階でレビューしなきゃいけないの?本文ができた段階のレビューでいいんじゃないのか。」

1つ、こんな疑問が浮かぶかもしれません。私たちは、骨子段階でレビューをすべきだと考えています。その理由は、手戻りを防ぐためです。

骨子は、記事の方向性を決める大事なものです。方向性を間違えたまま本文化を進めてしまうと、「全部やり直し」という可能性もあります。そのため、骨子の段階でレビューを挟み、方向性を固めるのです。

どうしても1人で記事を仕上げなければならない場合を除いて、骨子の段階でレビューを実施しましょう。

オウンドメディアの記事制作のフロー:本文の作り方

ここまで1つずつ読み進めてきたみなさんは、「ようやく本文の作成に入れるのか」と感じているかもしれませんね。ご安心ください。骨子の作成が終わってしまえば、記事制作は7割終わったようなものです。

とはいえ、本文化には多少の慣れが必要なことも事実です。この章では、記事本文の作り方をくわしく解説していきます。

記事執筆で注意すべき2つの点

ライティングスキルは、一朝一夕で身につくものではありません。ここではライティングに必要なスキルをすべてご紹介することはできませんが、本文執筆の際に注意すべき点を2つご紹介します。

本文執筆の際の注意点は、「ロジックジャンプに気をつけること」と「実行に落ちるレベルで書くこと」の2つです。

ロジックジャンプとは、ロジック(思考の道筋)に穴(飛躍)がある状態のことです。

ロジックジャンプのある文章は、読者に説得感や納得感を与えられません。読者が説得感や納得感を感じられないと、途中で読むのをやめてしまいかねません。

「実行に落ちるレベルで書く」とは、その記事を読んだ後、読者がすぐに実行できるレベルまで内容を詰めることです。読者が記事を読了後「なんとなくわかった」気になるものではなく、読んですぐに実行できる記事が、良い記事です。

本文化の際に利用するツールに関しては、「オウンドメディア運営の要点|運営体制や必要なツールをご紹介します」の「オウンドメディア運営の要点:ツール編」でご紹介しています。

スラスラ書けないのはなぜ?
記事制作をいざ始めてみると、「まったく筆が進まない!」と悩んでしまうことがあります。文章をスラスラ書ける人と、そうでない人の差は、執筆テーマへの理解によるところが大きいです(もちろん慣れもありますが)。執筆テーマがまったく未知のものだと、調べつつ書かなくてはならないので、筆が進みません。一方で、実際に自分が体験したことがあるテーマだと、驚くほど筆が進むものです。「なかなか記事が書けない」というご担当者さまは、まずは自分の知識が深いテーマを選んではいかがでしょうか。

図解で競合記事と差をつける

当社では、図解を1記事につき3枚〜5枚程度挿入しています。図解があると、記事の内容がよりわかりやすくなります。加えて、図解には、読者の目を休ませる意味もあります。 文字ばかりの記事を読み続けるのは、大変です。

図解は、慣れてしまえばさほど大変ではありませんが、図解作成の基礎を押さえておく必要があります。図解作成方法については、「パワポでの画像作成をマスターし、Webコンテンツをレベルアップさせよう」にて解説しています。

図解の作成は一手間かかりますが、だからこそ、競合他社が手をつけない領域でもあります。記事の差別化という意味でも、図解はオススメです。

本文レビューで最後の仕上げ

本文レビューは、記事をより良いものにするために実施します。

複数人の目を入れることで、

  • ここの表現は伝わりにくいと思う
  • ここの意味がよくわからなかった
  • ここをこう変えたほうが、意図が伝わりやすいと思う

といったコメントがたくさんもらえます。

本文レビューでは、「記事の内容について」と、「誤字脱字、文章の読みやすさ」の2つをチェックします。

記事の内容については「曖昧な点はないか」、「ロジックは問題ないか」といった観点でレビューします。

本文の内容を確認する際は、

  • それは本当だろうか
  • それはなぜだろうか
  • どうしてそうする必要があるのか

などの問いを持ちつつ進めます。このような問いを持ちつつ読み進めていくと、読者視点に立ちやすくなります。

「誤字脱字、文章の読みやすさ」は、以下のような観点でレビューします。

  • 一文が長すぎないか
  • 主語が省略されていないか
  • 主語と述語が離れすぎていないか
  • 抽象的な表現を具体化できないか
  • 主語と述語はねじれていないか
  • 漢字とひらがなのバランスはよいか

担当者の間でトンマナがずれないように、ひらく漢字や数字に関する表記ルールを決めておくのもよいでしょう。ひらくとは、編集用語でひらがなで記載するという意味です。

  • 「お客様」vs「お客さま」
  • 「お願いいたします」vs「お願い致します」
  • 「1」vs「1」(全角か半角か)

オウンドメディアの記事制作のフロー:投稿

記事が出来上がったら、投稿します。当社では、記事を管理、投稿するツール(CMS)として、WordPressを利用しています。記事管理ツールの中では、WordPressが圧倒的に有名ですが、はてなブログPronoteといったサービスを利用しても構いません。

なお、WordPressを使った、効率的な記事投稿方法は、「WordPressの基礎知識と編集を高速で終わらせるワザを伝授します|WordPressがきほんの「き」からわかる超入門編」でご紹介しています。

オウンドメディアの記事制作の心構え

最後に、オウンドメディアの記事制作における心構えをご紹介しておきます。みなさんは、「え?心構えなんていまさらだよ」と思われるかもしれませんね。

しかし、なんとなくオウンドメディアを運営するのと、これからご紹介する心構えを押さえた上で運営するのとでは、オウンドメディアで得られる成果が変わってくるのです。成功するオウンドメディアの運営者は、マインドセットや運営方針を決して疎かにしません。

オウンドメディアの記事制作の心構えは「オウンドメディア運営の4つの心構え|オウンドメディアを始める前に知っておきたいこと」でもご紹介しています。あわせてごらんください。

記事制作における軸を持つ

オウンドメディア運営は、何と言っても思想(軸)が大切です。思想とは、「このオウンドメディアを通じて、読者にこんな価値を提供したい」という作り手の想いです。

コンテンツには、かならず作り手の想いが反映されます。自社の利益のためにやっつけで作ったコンテンツは、読者から見透かされます。一方で、「読者にこんな価値を提供したい」といった「想い」のあるコンテンツは、それだけで競合コンテンツとの差別化要因になります。

ありがちなオウンドメディアの運営手法に、「機械的にSEO対策を実施して記事を量産する」というものがあります。私たちは、この手法をオススメしません。オウンドメディア運営において、確かにSEO対策は重要です。しかし、SEO対策はあくまで、みなさんのコンテンツを読者に届けるための「手段」です。記事の質が伴わなければ、オウンドメディアの継続的な成長には繋がりません。

機械的にSEO対策を実施し記事を量産しても、みなさんの会社よりも多くのライターを抱える大企業や、ノウハウを提供している競合他社には勝てません。

オウンドメディアの思想や軸の設定は、難しく考える必要はありません。オウンドメディア運営における思想や軸は、自社のミッションと同じでよいのです。

当社は、「マーケティングをもっと身近にする」という想いで記事制作しています。「マーケティングをもっと身近にする」という想いは、私たちのオウンドメディア運営の軸であるとともに、会社のミッションでもあります。

私たちは、「マーケティングを身近にする」ための記事であれば、たとえ検索ボリュームがなくとも執筆しています。蓋を開けてみると、検索ボリュームがなかった記事が、月に数百回〜数千回読まれる記事になることも、よくあることです。

ワンソースマルチユースを検討する

ワンソースマルチユースとは、1つのソース(オウンドメディアでは、基本的に記事)を複数の用途で活用することで、平たく言えば、コンテンツの使い回しです。

たとえば、1つの記事をメルマガに加工したり、ホワイトペーパーに加工したり、セミナーに加工したりすることは、ワンソースマルチユースの例です。

ぜひ、記事を書き始める前に、「この記事(もしくはテーマ)は、記事としてオウンドメディアに掲載する他に、どのような使い道があるだろうか」と考えてみてください。ワンソースマルチユースが可能になると、効率よくたくさんのコンテンツを制作できます。

自社のノウハウを、積極的に企画に落とす

自社のノウハウは、積極的に企画に落としていきましょう。自社のノウハウで企画し、記事にすると、以下のようなメリットがあります。

  • 自社が一次ソースになるため、記事の質が高くなる。競合記事との差別化要因になる
  • 情報収集(インプット)のステップが不要になり、記事が早く書ける
  • 自社のノウハウ集として、または教育用資料として利用できる

「自社のノウハウを社外に出してしまっていいのか」という疑問や不安もあるでしょう。しかし、私たちは、自社のノウハウはどんどんお客さまに提供すべきだと考えています。

現代は、情報があふれています。書籍やインターネットを活用することで、手に入らないノウハウはほとんどないと言えるでしょう。自社にしかない貴重なノウハウ、というものは、ほとんどありません。みなさんがノウハウを出さなければ、他社がノウハウを出し、リードを取ります。

そのため、自社で判明したノウハウは、どんどん記事にして、お客さまに提供していきましょう。私たちの経験では「こんな貴重なノウハウを、無料で公開していいんですか?」という記事には、SEOを意識せずとも、多くのPVが集まります。そしてもちろん、自社のファン獲得にも貢献します。

なお、自社ノウハウを積極的に記事にするためには、当たり前ですが、自社にノウハウがなければいけません。継続的に自社ノウハウを公開するためには、PDCAをどんどん回し、ノウハウを自分から獲得しに行く必要があります。ルーティンをこなすだけでなく、思いついたアイデアを、仮説とともにどんどん実行していく姿勢も、オウンドメディア運営では大切です。

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