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商談を増やす、メールナーチャリングとは。リードナーチャリングのためのメール活用術を徹底解説

メールナーチャリングは、メールを活用したリードナーチャリングを指す概念です。メールナーチャリングは、その手軽さやコストパフォーマンスの高さから、多くの企業が活用しているリードナーチャリングの手法です。

今回は、メールナーチャリングについて、徹底解説します。みなさまのお役に立てば幸いです。

メールナーチャリングとは

メールナーチャリングとは、「メール」と「リードナーチャリング」を掛け合わせた概念で、かんたんに言えば、「メールを活用した見込み客の育成(リードナーチャリング)」という意味です。

メールナーチャリングをすっきり理解するには、「メールマーケティング」と「リードナーチャリング」の2つの概念にわけて考えるとよいでしょう。

メールマーケティングとは、メールというコミュニケーション手段を用いて、見込み客に自社製品を購入していただける仕掛けを展開するマーケティング施策です。メルマガは、メールマーケティングの代表的な手法です。

リードナーチャリングとは、まだニーズやウォンツが顕在化していない見込み客(まだまだ客)を育成して、顕在顧客(今すぐ客)にするプロセスのことです。

メールナーチャリングは、メールを使ってお客さまと定期的に接点をもち、自社サービスへの興味づけを行います。メールナーチャリングのねらいは、商品の検討段階になったお客さまに、ポジティブな印象とともに自社のサービスを想起していただくことです。

調査レポートからわかるメールナーチャリングの注目度

メールナーチャリングの効果は、調査レポートからも判明しています。この章では、メールナーチャリングに関する調査レポートをご紹介します。

メールマーケティングの調査レポートについて
メールマーケティングに関する調査レポートは、「メルマガの徹底調査レポート!網羅的にわかるメルマガの現在」の記事でまとめました。あわせてごらんください。

多くのマーケターがメールナーチャリング(メルマガ)を活用している

先ほどご紹介した通り、メルマガはメールナーチャリングの代表的な手法です。

ある調査によると、調査に協力したBtoBマーケターのうち、77%が、コンテンツを発信する手法としてメルマガを利用しています。

多くのマーケターがメールナーチャリング(メルマガ)の効果を実感している

多くのマーケターがメールナーチャリングを活用する理由は、メールナーチャリングに高い効果を実感しているからです。

200人のマーケターを対象とした、メルマガに対する意識調査の結果によると、回答者のうち59%が、メルマガにもっとも高い投資利益率(ROI)を実感しています。

メールナーチャリングの4つの特徴

この章では、メールナーチャリングの4つの特徴をご紹介します。

1:大人数と、定期的に接点を持てる

メールナーチャリングの特徴は、「大人数と」「定期的に」接点を持てることです。

リードナーチャリングの対象は、自社の顧客リストにいるほぼすべてのお客さま(リード)です。そのため、お客さま一人ひとりと個別に接点を持つことは、現実的に難しいでしょう。しかし、メール配信ツールの一斉配信機能を使えば、1通のメールで自社リストのお客さま全員と接点を持てます。

また、お客さまと定期的に接点を持つことも重要です。多くのお客さまは、あなたの会社にそれほど興味を抱いていません。そのため、1回や2回、何かしらのリードナーチャリング施策を実施したところで、お客さまはあなたの会社を認知しないでしょう。しかし、メールナーチャリングの手法の1つである、「メルマガ」を活用すれば、あなたはお客さまと定期的に接点を持てます。メルマガであれば、お客さまは「継続的に配信されるものだ」と認識しているからです。

「メールは、集団に対するアプローチは強いが、個々人に対するアプローチは弱い」とお考えのマーケティング担当者さまもいるかもしれませんが、それは誤解です。

たしかに、一昔前まで、メール配信ツールは今ほど細かく顧客をセグメンテーションする機能がなかったため、メールではお客さまそれぞれの興味関心を正確に捉え、リードナーチャリングすることは困難でした。

しかし、最近はマーケティングオートメーションの登場により、よりお客さま一人ひとりの興味関心に合わせたメール配信(リードナーチャリング)ができます。マーケティングオートメーションは、お客さまのWeb上の行動履歴を追跡します。

たとえば、「製品ページを見た」「料金表ページを見た」「マーケティングノウハウに関するページを見た」といった具合に、顧客のWeb上の行動履歴がわかるのです。そのため、マーケティングオートメーションを使えば、「顧客の行動」を起点としたメール配信が実現できます。

2:コストが安い

メールナーチャリングにかかるコストは、月々数千円から、高くて数万円です。メールナーチャリングにかかるコストは、主にメール配信ツールの利用料金と、担当者の人件費のみです。

メールナーチャリングと同じく、多数のお客さまをナーチャリングする手段にはダイレクトメールや電話営業(インサイドセールス)、イベントマーケティングがありますが、それらとくらべても、メールナーチャリングは安価です。

なお、メール配信ツールを使わずとも、メールナーチャリングを行うことは可能です。しかし、個人情報保護の観点や、業務効率化の観点から、メール配信ツールの利用を強くおすすめいたします。その理由は、メールナーチャリングの注意点で詳しくご説明します。

3:比較的かんたんに実施できる

メールはビジネスにおいて、主要なコミュニケーションツールの1つです。メールの仕組みや操作方法は、すでに多くのビジネスパーソンが知っています。

また、あなたがオウンドメディア等を運営しているならば、オウンドメディアのコンテンツをメルマガとして再利用できます。つまり、あなたはメールナーチャリングのために、新しく文章を考える必要もありません。

4:データを取りやすく、PDCAを回しやすい

メール配信ツールを用いてメールナーチャリングを行うと、開封率やクリック率などのデータを、かんたんに取得できます。

さらに、マーケティングオートメーションなどのツールを利用すれば、顧客の属性情報(氏名、年齢、性別など)だけでなく、行動情報(メールの開封履歴、クリック履歴、Webの行動履歴など)を取得できます。

データを取得しやすいと、施策の反応や効果がわかりやすく、PDCAを回しやすくなります。

メルマガのノウハウを網羅的にまとめました
メルマガをこれから始めたい担当者さまに向けて、当社が培ったメルマガのノウハウを、網羅的にまとめました。こちらから無料ダウンロードできます。「メルマガをもう一度体系的に学びたい」という担当者さまにもオススメです。みなさまの業務にお役立てください。

メールナーチャリングの6つの手法

メールナーチャリングの手法は、メールマーケティングの手法と同じです。この章では、メールナーチャリングの手法について、くわしく解説します。

メルマガ

メールナーチャリングの代表格はメルマガです。メルマガとは、自社サービスの販売促進や顧客のファン化の目的で、自社の顧客リストに対し、定期的にかつ、一斉にメールを配信するメールマーケティングの手法のことです。

ステップメール

ステップメールとは、ある行動(資料請求・セミナー申し込み・無料トライアル実施・商品購入)を起点として、「事前に設定したスケジュールで」「事前に作成したメールを」「自動で」配信する仕組みです。

ステップメールを送るためには、ステップメールに対応したメール配信ツールやマーケティングオートメーションが必要です。

広告・営業メール

メールナーチャリングでは、自社製品への興味づけを目的としたメール配信をすることがあります。新製品の紹介、特別キャンペーンの案内などが広告・営業メールにあたります。広告・営業メールの配信タイミングは、多くの場合、新製品発表やキャンペーンの開始時です。

メールナーチャリングの目的は、お客さまに、自社サービスに対し好印象を持っていただくことです。そのため、お客さまから「迷惑だ」と思われるような広告・営業メールは送らないよう注意しましょう。

イベント案内・開催通知メール

展示会や自社セミナーのご案内も、メールナーチャリングではよく見かけるアプローチです。案内・開催通知メールは、展示会や自社セミナーへの集客を目的とします。

イベント開催報告メール

イベント報告メールは、展示会や自社セミナーなどのイベントを開催した後に、内容や感想を報告するメールです。メールナーチャリングでは、展示会や自社セミナーの告知・案内を届けることはありますが、イベントの「報告」は、意外に手がけられていません。

お客さまにとって関心のあるイベントをご案内するならば、イベントの報告もメール配信すべきです。お客さまの中には、イベントに参加したくても参加できなかったお客さまもいるからです。

自動返信メール

自動返信メールは、自社ホームページからの問い合わせに対して、自動で返信するメールです。あなたの自動返信メールは「2〜3営業日以内に担当者からご連絡を差し上げます」といったかんたんな内容になってはいないでしょうか。
自動返信メールは、開封率が82%と、とても高い特徴があります。(ソース)そのため、自動返信メールの中に、自社のビジョンや、製品コンセプトを記載することで、多くのお客さまに読んでいただける可能性があります。

メールナーチャリングは「お客さまにとって役立つ情報」を送る

メールナーチャリングを成功させる鍵は、一にも二にもコンテンツです。お届けするコンテンツ次第で、お客さまは「ありがたい」とも「迷惑だ」とも感じるからです。もしお客さまが「迷惑だ」と感じていれば、それはメールナーチャリングにはなりませんし、むしろ逆効果です。

私たちがオススメするコンテンツは、「お客さまの業務に役立つノウハウ」です。

メールナーチャリングでは、自社が持っているノウハウを、わかりやすくお届けすることが大切です。「この会社のメルマガ、業務の役に立つし、とてもわかりやすいな」とお客さまに認識していただければ、お客さまはあなたの会社に対して好印象を抱くでしょう。

そして、お客さまに好印象を持っていただければ、お客さまが商品の購入を検討する際に、ポジティブな印象であなたの会社を想起します。

中には、「自社のノウハウは提供したくない」とお考えの担当者さまもいるかもしれません。しかし、今の時代、インターネットや書籍を調べれば、多くの業務ノウハウが手に入ります。つまり、「ノウハウそのものの価値」は下がってきているのです。あなたがノウハウを出し惜しみする間に、他社が提供し、あっという間に他社にリードを取られてしまうでしょう。

したがって、お客さまの役に立つ業務ノウハウは、自社からどんどん提供することを心がけましょう。

また、「自社だけが持っているノウハウなどない」という担当者様もいらっしゃるはずです。しかし、メールナーチャリングで大事なことは、「お客さまに役立つ業務ノウハウを、わかりやすくご紹介する」ことです。そのため、自社だけが持っているノウハウかどうかは関係ありません。

お客さまにとって役に立つコンテンツで、売上を伸ばす方法
あなたは「お客さまにとって役立つコンテンツを送るのはよいが、それで売上が伸びるのだろうか」と感じているかもしれません。当社セミナーの「読んでもらえる。商談に繋がる。メールマーケティングの成功法則セミナー」では、お客さまにとって役立つメルマガを送りつつ、売上を伸ばす(商談を作る)方法をご紹介しています。

メールナーチャリングの始め方

メールナーチャリングを始めるのは、実は難しくありません。この章では、たった3ステップでメールナーチャリングを始める方法をご紹介します。

1:メールナーチャリングのためのリストを用意する

メールナーチャリングは、メールを配信するリストがなければ始まりません。リストは、すでにある顧客リストを整理し、有効活用しましょう。

また、社内に眠っている名刺も活用できます。名刺管理ツールなどで名刺をデータ化することで、名刺をメール配信リストに加えます。

2:メール配信ツールを用意する

メールナーチャリングをするなら、メール配信ツールの利用を強くオススメします。メール配信ツールを使わなければ、開封やクリックなどのデータを取得できず、PDCAがうまく回せないからです。

データが取得できないと、効果が出ているかわからない手探りの状態で継続することになり、いずれ「継続することが目的」になりかねません。

また、メール配信ツールを使わなければ、個人情報漏洩の危険性が高まります。メールの一斉配信は、BCC配信などで代用できますが、BCC配信は、担当者のミスで配信対象者のメールアドレスが受信者に見える状態で配信されてしまう可能性があります。

なお、メールナーチャリングには、マーケティングオートメーションも利用できます。マーケティングオートメーションは、メール配信だけでなく、顧客管理やWebのトラッキングなどの機能を併せ持つツールです。

3:メールナーチャリングの運用を決める

最後に、メールナーチャリングの運用を固めましょう。

  • どのような手法でメールナーチャリングしていくのか(お勧めはまずはメルマガから)
  • 週にどのくらいの頻度か
  • 担当者は誰か、何人か
  • どのようなコンテンツを提供するのか

ご参考までに当社では、10日1回の頻度でメールナーチャリング(メルマガ)を行なっています。担当者は3名で、持ち回り制でコンテンツを制作しています。

メールナーチャリングの注意点

この章では、メールナーチャリングの注意点をご紹介します。

メールナーチャリングは、リストなしには実施できない

メールナーチャリングは、リストなしには実施できません。そのため、メールナーチャリングを始める前に、ある程度のリストを用意する必要があります。

また、継続的にメールナーチャリングを続けていくと、かならずリストは疲弊します。そのため、なるべくリストを継続的に増やす仕組みを構築したいところです。

継続的にリードを増やす仕組みとしては、コンテンツマーケティングやイベントマーケティングによるリードジェネレーションや、名刺のデータ化などが挙げられます。

メールナーチャリングは個人情報の取り扱いに注意する

メールナーチャリングは、メールアドレスを取り扱います。そのため、個人情報の流出には十分注意する必要があります。

先ほども触れましたが、メール配信ツールを使わずにメールを一斉配信する方法として、BCC配信があります。BCC配信は、少し設定を間違えると、他の受信者にメールアドレスが見えた状態でメールが届いてしまうため注意が必要です。

他の受信者にメールアドレスが見えた状態でメールを届けてしまうと、個人情報保護法違反となります。メールナーチャリングをする際は、余程のことがない限り、メール配信ツールやマーケティングオートメーションを利用するのが無難です。

メール配信に関する法律について
メール配信に関する法律は、「メルマガ運用者が知っておくべき法律〜「個人情報保護法」と「特定電子メール法」」でまとめました。あわせてごらんください。

メールナーチャリングはすぐに効果が出る施策ではない

メールナーチャリングは、すぐに効果が出る施策ではなく、継続することで徐々に成果が出る施策です。そのため、「今すぐにたくさんの商談が欲しい」という場合は不向きです。

メールナーチャリングは、継続が重要な施策なため、配信したメールの効果検証をかならず実施し、会社にノウハウを蓄積し、PDCAを回すことが重要です。メールナーチャリングのノウハウは、Webだけでなく、セミナーからも得られます。

当社では、「事例から学ぶ、メールマーケティングの成功法則セミナー」を定期的に開催しております。メールマーケティングに関する事例やノウハウを知っておきたい担当者さまにオススメのセミナーです。

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