セグメント配信とは?メルマガで用いるメリットと当社事例をご紹介

セグメント配信を使いこなせば、比較的手軽にメールマーケティングの成果を上げられます。ただし、「どんどんセグメントすればよい」という話ではありません。セグメント配信をすると、リスト運用やメールコンテンツ作成コストが増大します。

この記事では、初めてセグメント配信に挑戦するメルマガ担当者が、明日から実行できるテクニックをご紹介します。

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セグメント配信の概要

この章では

  • 「セグメント配信ってなに?」
  • 「セグメント配信ってどのくらい効果があるの?」
  • 「セグメント配信と一斉配信はどう使い分ければいいの?」

といった疑問にお答えします。

セグメント配信とは

セグメント配信とは、顧客の属性や行動の段階を分類(セグメンテーション)し、より顧客の興味関心にマッチした情報を提供するメール配信の方法です。

リスト全員に送信する一斉配信のメルマガとくらべて、セグメント配信のメルマガは、開封率クリック率の向上を見込めます。

セグメント配信のメリットと効果

セグメント配信の1番のメリットは、読者の興味関心にあった情報を提供しやすいことです。

興味関心に合わせてパーソナライズされた情報を送れば、「まさに知りたかった情報だ」と読者から感謝されます。読者にとってありがたいメールコンテンツは、企業と読者との良好な関係を築き、自社のファンを増やします。

ファンになってくださった読者は、商材にも興味を持っていただきやすく、結果的に売り上げアップに繋がります。

セグメンテーションは、より興味関心にそった情報をお届けできるため、当然開封率や回帰率といったメルマガKPI数値も高まります。

とある海外の調査データによると、セグメント配信をした場合、「開封率の向上」、「解約率の減少」に加えて、なんとクリック率は2倍以上に上昇するという調査結果が出ています。

セグメント配信と一斉配信の使い分け

セグメント配信と一斉配信は、状況や目的によって使い分けましょう。

セグメント配信は、読者の興味関心にマッチした情報を届ける施策です。逆にいえば、セグメント配信は、欲しくない情報を届けないための施策でもあります。

たとえば、読者を「お酒好きの人」でセグメントをしたと仮定します。東京在住の人に「仕事終わりにサクッと飲める大阪のおすすめ居酒屋情報」を送っても、そのメールコンテンツに興味を持てない人が多いでしょう。その結果、配信停止の可能性が高まります。

つまりセグメント配信は、リストの属性がはっきりと区別出来る場合に適しています。

また、セグメント配信は、一斉配信ではなく個別配信に見えるようなメールを送信したい場合に向いています。

メール配信ツールの「差し込み機能」を使用すれば、営業担当者が個別にメールを送っているように見せることができます。

一斉配信は、リストへの定期的接触に向いています。

なぜなら、一斉配信の場合、用意するメールコンテンツは1つで十分だからです。一斉配信ではなくセグメント配信の場合は、セグメントごとにメールコンテンツを準備する必要があるため、時間と労力がかかります。

定期的なメール配信は、「続けやすさ」が大切です。継続してメールをお届けするためには、一斉配信での実施がおすすめです。

一斉配信とセグメント配信は、併用がおすすめです。セグメント配信だけでは配信総数が担保できず、定期的な接触が難しくなります。一斉配信でコンテンツをお届けしつつ、興味関心や属性がはっきり分けられるコンテンツ配信時にセグメント配信を活用しましょう。

メルマガで使えるセグメントの切り口

この章では、メルマガで使える代表的なセグメントの切り口をご紹介します。

属性情報でセグメント

属性情報とは、以下のような顧客情報のことを指します。

  • 居住地域
  • 年齢
  • 性別
  • 家族構成
  • 収入
  • 業種
  • 趣味嗜好

たとえば不動産業界でセグメント配信を行うなら、「居住地域」や「家族構成」に応じたセグメント配信が有効です。

行動情報でセグメント

行動情報とは、顧客が自社との接点において取った行動のことです。

  • 購入履歴
  • 資料請求
  • 問い合わせの有無
  • イベント参加
  • 特定Webページのアクセス
  • 展示会の来場

特定Webページのアクセスをもとにしたセグメントは、マーケティングオートメーションという「Web上の行動」を検知・記録できるツールの導入が必須です。

マーケティングオートメーションがあれば、行動から顧客のニーズを推測できます。

「サービスの料金ページを閲覧した人は、おそらくサービスを検討しているはず。そのような見込み客は購入に近いはずなので、サービスの活用方法や成功事例など、購入の判断基準になる情報をメルマガでセグメント配信しよう」

既存客か見込み客かでセグメント

既存客とは、すでにあなたのサービスを購入してくださっている顧客を指します。見込み客とは、まだあなたのサービスを購入していないものの、これから顧客になる可能性のある方のことです。

既存客に対しては、 LTV(顧客生涯価値)向上のためのメルマガコンテンツを提供するとよいでしょう。

LTV向上のためのメルマガコンテンツとは、以下を目的としたコンテンツです。

  • より長く使っていただくため
  • より上手に活用していただくため
  • 他のサービスも使っていただくため
  • 顧客満足度を高めるため

それに対して、見込み客はまだあなたのサービスを利用していないため、サービスに興味を持っていただけるようなメルマガコンテンツをお届けしましょう。

当社の事例紹介:すぐに真似できるセグメント方法

ご参考までに、私たちカイロスマーケティング株式会社が実践しているメルマガのセグメント配信の方法をご紹介します。

私たちは、全顧客リストを3つに分けてメルマガをセグメント配信しています。

  • 既存顧客(Kairos3ユーザーさま)
  • 失注顧客(営業担当者と商談した、セミナーに1回以上参加した、など過去に弊社と接点があり、多少は製品に興味がある見込み客)
  • まだまだ客(eBookをダウンロードしただけ、などまだ接点を持ておらず、製品への興味が薄い見込み客)

私たちは、大きく「既存顧客」と「見込み客」でセグメントをしています。

次に、「見込み客」を、製品への関心度合や過去の行動によって「失注顧客」と「まだまだ客」の2つにリストを分けています。

「失注顧客」に対しては、「製品を再検討しよう」と思っていただけるタイミングを逃さないために、製品の活用事例を中心にメルマガを定期配信しています。

「まだまだ客」に対しては、製品に興味を持っていただけるように、自社開催しているセミナーやブログ記事をご案内しています。

メルマガのセグメント配信方法を考えるときは、この章で紹介したセグメント方法を参考に、社内のリソースと相談しながら決めてみてください。

セグメント配信の注意点

ここまでセグメント配信のメリットや効果、具体的なセグメント方法について解説してきました。

この章ではセグメント配信を行う際の注意点をご紹介します。

セグメントを増やしすぎない

セグメント配信では、セグメントの数だけメールコンテンツを用意する必要があります。

セグメントを細分化しすぎると、メールコンテンツの作成に時間がかかり、メルマガ担当者の業務負担が増えてしまいます。

また、セグメント数が増えた場合は、メールの配信準備にも時間がかかります。

初めて実施する際は、最初から細かくセグメントしすぎず、2つか3つ程度のセグメンテーションから始めましょう。

効果測定を欠かさない

メルマガのセグメント配信は、前述の通り、運用コストがかかります。「貴重な社内リソースを割いたにもかかわらず、全く効果が出なかった」という事態に陥る可能性もあります。

最悪のケースは、「効果が出ていないにもかかわらず、(多くの運用コストをかけて)惰性でセグメント配信を続けている」状態です。

効果測定を続けながら、「コストに見合った結果が出ているか?」を常に考え、どんどんセグメント配信を改善・洗練させていきましょう。

もしも、セグメント配信で、開封率、クリック率の上昇、解約率の減少など思ったような効果が見られない場合は、

  • 「メールコンテンツの内容」
  • 「セグメント方法」

のどちらかに改善の余地があると考えられます。

セグメント配信の効果測定をする際の各種KPIを再掲します。

ただし、これらの平均値は業種・業態・配信リストによって異なるため、あくまでも参考程度にとどめておきましょう。

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