ウェビナー(オンラインセミナー)とは。一番わかりやすい入門編

ウェビナーとは、ウェブとセミナーを掛け合わせた言葉で、ウェブを通じたオンラインセミナーのことを指します。セミナーを開催している企業さまは、ウェビナーを同時開催すると、より集客の裾野を広げられます。
この記事を読めば、ウェビナーについてすっきりと理解できるはずです。みなさまのお役に立てば幸いです。

ウェビナー(オンラインセミナー)とは

ウェビナーとは、ウェブとセミナーを掛け合わせた言葉で、ウェブを通じたオンラインのセミナーのことです。ウェビナーは、ウェブセミナーやオンラインセミナーと呼ばれることもあります。最近は、ウェビナーを開催する環境が整ってきたこともあり、ウェビナーに取り組む企業や個人が増えています。

ウェビナーには、録画したセミナーを流す方式と、リアルタイムで配信する方式の2種類があります。ウェビナーには、集合型のセミナーにはない魅力的なメリットがあります。

ウェビナーのメリット

この章では、ウェビナーの3つのメリットをご紹介します。

ウェビナーは遠方のお客さまを集客できる

ウェビナーは、インターネット環境さえあれば、どこからでも参加できます。そのため、ウェビナーは集合型セミナーに来場困難な地方のお客さまを集客するのに最適です。

全国各地すべてのお客さまをウェビナーの集客対象にできれば、あなたは集客の裾野を大きく広げられるでしょう。

ウェビナーは集客のハードルが比較的低い

ウェビナーは、対面で行う集合型セミナーにくらべ、集客が容易です。ウェビナーは、参加のために上長の外出許可を得る必要もありませんし、自席で受講できるため、移動の時間もかかりません。
ウェビナーと集合型セミナーで提供するコンテンツが変わらない場合、多くの場合でウェビナーの集客数は集合型セミナーを上回ります。

ウェビナーはセミナー開催のコストを抑えられる

セミナーを開催するコストには、金銭的なコストと、労力的なコストの2つがあります。

金銭的なコストとは、セミナー会場を抑えたり、スタッフを動員したりするコストです。セミナー会場を借りるには、だいたい数万円から数十万円のコストがかかります。また、セミナー運営スタッフも、2時間程度稼働させると考えると、数千円はかかります。

労力的なコストとは、セミナー会場を探したり、場所を予約したり、部署間の調整をしたりするコストです。セミナー会場探しや部署間の調整には、数日から数週間かかります。

ウェビナーは、ウェビナーを開催できるツールさえあれば、何度でも実施できます。ウェビナー開催ツールには、月額1万円もかからないツールもたくさんあります。また、ウェビナーであれば、会場を探したり、予約する手間もかかりません。

さらに、ウェビナーであれば、会場のキャパシティはほとんど無制限に広げられるため、キャパシティの問題も解決します。

セミナーの種類に応じて開催すべきウェビナーは変わる

一口にウェビナーといえど、セミナーの種類によって、開催すべきウェビナーは変わります。まずは、セミナーには大きく分けて3種類あることを押さえておきましょう。

セミナーの種類1:情報提供型セミナー

情報提供型セミナーは、セミナーそのものを収益化するセミナーで、一般的には有料です。情報提供型セミナーの目的は、受講者に満足していただき、よいレビューをもらうことです。なぜなら、受講者に満足していただくことで、よい口コミが増え、さらなる受講者獲得につながるからです。

情報提供型セミナーをウェビナー化する場合、その目的は費用対効果(ROI)の改善です。情報提供型セミナーは、何人集客しようと、1開催にかかるコストは変わりません。そのため、1回のセミナーでなるべくたくさん集客した方が、費用対効果が高くなります。

一般的に、集合型セミナーでは、会場のキャパシティを大きくすればするほど、会場費用は高額になっていきます。ウェビナーは、座席のキャパシティをほとんど無制限に広げられるため、1度に多くの受講者を集客するのに適しています。

セミナーの種類2:リード獲得型セミナー

リード獲得型セミナーの目的は、見込み客の獲得です。リード獲得型セミナーは主に、BtoBマーケティングで利用されるセミナーの形態です。

リード獲得型セミナーでは、「自社商材の周辺テーマ」に関するノウハウを提供するセミナーを開催します。

当社の例を1つ挙げましょう。当社は、マーケティングオートメーションのベンダーです。マーケティングオートメーションにはメールマーケティングをかんたんに実施できる機能や、セミナーをかんたんに運営できる機能が備わっています。そのため、当社では「事例から学ぶ、メールマーケティングの成功法則セミナー」や「商談に繋げる、自社セミナーの作り方講座」をリード獲得型セミナーと位置付け、定期開催しています。

リード獲得型セミナーをウェビナー化する場合、その目的は地方顧客にアプローチすることです。地方顧客を集客対象とすることで、集客の裾野が広がります。

リード獲得型セミナーでもっとも大切な工程は、セミナー終了後の事後フォローです。リード獲得型セミナーは、見込み客獲得を目的としたセミナーのため、セミナーの事後フォローにて、受講者の課題やニーズを聞き出す必要があります。

ウェビナーの事後フォローの質を落とさないためにも、集客人数はせいぜい数十名に設定しておくとよいでしょう。いくら集客が順調でも、事後フォローがおざなりになってしまうと、商談が作れないため本末転倒です。

セミナーの種類3:顧客獲得型セミナー

顧客獲得型セミナーは、商談を作ることを目的としたセミナーです。顧客獲得型セミナーも、主にBtoBマーケティングで利用されるセミナーの形態です。

顧客獲得型セミナーでは、自社の商材に関するセミナーを実施します。当社は、マーケティングオートメーションのベンダーなので、「事例から学ぶ、マーケティングオートメーションセミナー」を顧客獲得型セミナーと位置付け、実施しています。

顧客獲得型セミナーをオンライン化する目的は、自社商材の購入を検討されているお客さまに、気軽にセミナーを受講していただくことです。

集合型セミナーは、上長の許可が必要であったり、移動コストがかかったりするため、なかなか参加に踏み切れないお客さまもいらっしゃいます。ウェビナーならば、そういったなかなか参加に踏み切れないお客さまでも、自席で気軽に参加できます。

顧客獲得型セミナーをウェビナーにする際のポイントは、1対1でウェビナーを実施することです。1対1でウェビナーを実施すれば、他に受講者がいないため、受講者とコミュニケーションを取りながらウェビナーを進められます。

1対1でウェビナーを実施すれば、商談に必要なBANT情報を得ることもできるでしょう。つまり、ウェビナーが商談に早変わりするのです。

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ウェビナーツールの選び方

ウェビナーには、ツールの利用が欠かせません。参考までに私たちは、ウェビナーのツールとしてZoomを利用しています。

この章では、ウェビナーツールの選び方についてご紹介します。

条件1:スムーズに画面やビデオ、資料が共有できる

スムーズな画面共有やビデオ共有、資料共有は、ウェビナーに必須の条件です。これらの共有がスムーズにできなければ、ウェビナーは開催できません。

なお、私たちはウェビナー中の資料共有のツールとして、boxも活用しています。

条件2:出席者の権限を管理できる

ウェビナーには、さまざまなトラブルが起こります。たとえば、受講者がマイクやビデオをONにしてしまったり、全体チャットを送ってしまったりといったことは、ウェビナーのよくあるトラブルです。

ウェビナー中トラブルが起きた際、主催者の権限で、マイクやビデオをOFFにしたり、チャットを禁止するといった対応を取れなければ、スムーズなウェビナー運営はできません。

条件3:受講者を認証できる

受講者の認証は、必須の条件ではありません。しかし、受講者の認証ができないと、困ることが2つあります。

1つは、ウェビナー終了後の受講者フォローです。ウェビナーには欠席がつきものです。どの受講者がウェビナーを受講していたのか分からなければ、フォローのしようがありません。

もう1つは、申し込みをしていない人をウェビナーから弾くためです。多くの場合ウェビナーは、ウェビナールームのリンクさえ知っていれば、誰でも入ることができます。申し込みをしていない受講者を弾くためには、受講者を認証できる機能が必要です。

一般的に、ウェビナーツールではパスワードなどを用いて受講者を認証します。Zoomも、パスワードでミーティングルームを保護する機能を備えています。

条件4:使いやすいUI

私たちはつい機能だけでツールを選びがちです。しかし、ウェビナーツールの選定においては、使いやすさも非常に重要です。

なぜなら、どんなに機能が豊富でも、それを使いこなせなければ意味がないからです。

既存のセミナーをウェビナー化する場合、ウェビナーのために人員を増やしてもらえるケースは稀でしょう。そのため、同じ人員で、効率よくウェビナーを運営する必要があります。そして、効率よくウェビナーを運営するためには、ツールの使いやすさは必須です。

条件5:スモールスタートに適している

最初からウェビナーがうまくいく、と100%わかっている人はいません。ウェビナーがうまくいかなかった時のリスクを下げるため、スモールスタートに適したツールを選びましょう。

スモールスタートに適したツールは、以下の要素を備えています。

  • 解約が容易なサブスクリプションのサービス。
  • 利用料金が低い。
  • 必要な機能はオプションで選べる。
  • 最低利用期間が短い。
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ウェビナーには、ウェビナー特有の3つの問題点がある

これまで、ウェビナーのメリットをご紹介してきましたが、ウェビナーはよいことばかりではありません。

ウェビナーの最大の問題点は、ウェビナーは集合型セミナーとくらべ、商談を作りづらいことです。あなたは、ウェビナーを集合型セミナーと同じ流れで実施しても、商談を上手く作れないことに気づくでしょう。この章では、ウェビナー特有の3つの問題点をご紹介します。

問題点1:ウェビナーは内容をすべて聞いてもらえるという前提が通用しない

集合型セミナーでは、講師から受講者の顔が見えます。そのため、受講者は多少セミナーに飽きたとしても、話を聞かずに違うことをし始めたり、露骨に話を聞かないことは稀です。セミナー主催者にとって、「受講者にセミナー内容を聞いていただける」ことは、もはや当たり前といえます。

しかし、ウェビナーではそうはいきません。ウェビナーでは、受講者が内容に飽きてしまい、片手間で受講したり、上司に呼ばれて離席したり、回線が途切れてしまい、一部を聞き逃してしまったりといったことは、普通に起こります。

ウェビナーでは「受講者にセミナーの内容を最後まで聞いていただける」という前提が成り立たないのです。そして、セミナーの内容をきちんと聞いていただけなければ、セミナーから商談には繋がりません。

問題点2:ウェビナーは事後フォローの難易度が高い

先ほどもご紹介しましたが、集合型セミナーでは、セミナー終了後に受講者の事後フォローを行います。セミナーから商談を作るためには、事後フォローが非常に大切です。

ウェビナーでは、集合型セミナーにくらべ、ウェビナー終了後の事後フォローの難易度が上がります。

ウェビナーの事後フォローは、基本的にお電話で行います。集合型セミナーは、対面でのフォローなので、かならず受講者とお話しできますが、お電話だとそうはいきません。受講者が離席していたり、電話番号が間違っていたりして、お電話が繋がらないこともあります。

さらに、お電話だと受講者のリアクションが見えづらいため、対面のフォローにくらべどうしてもフォローしづらくなります。

問題点3:ウェビナーは集合型セミナーの受講者を吸収してしまう

集合型セミナーをそのままウェビナーに置き換えると、集合型セミナーの受講者がウェビナーに吸収されてしまいます。つまり、集合型セミナーに来れたはずの受講者は、ウェビナーでの受講を選択するようになるのです。

ウェビナーの方が参加のハードルが低いため、集合型セミナーよりウェビナーが選ばれるのは当然の流れです。

ウェビナーが集合型セミナーの受講者を吸収してしまうと、商談が増えづらくなってしまいます。問題点1と2でご説明したように、ウェビナーは内容をきちんと聞いていただけなかったり、事後フォローのハードルが高かったりするため、集合型セミナーのように、うまく興味づけすることは難しいでしょう。

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