マルチパートメールとは?メルマガ担当者がわかりやすく解説します
マルチパートメールは、最近のメルマガで主流のHTMLメールを送るときには欠かせない仕組みです。メルマガ運営に関わるみなさまなら、確実に理解しておきたいメールの仕組みです。
この記事のもくじ
マルチパートメールの概要
マルチパートメールとは、メールのボディ部に複数のパートを持つメール形式をさします。みなさまが日頃受信する多くのメルマガでも、マルチパートメールは使われています。
メルマガの基礎知識や基本事項につきましては「メルマガとは?読めば全てがわかる徹底解説」でまとめました。ご参考になれば幸いです。
マルチパートメールとは?
マルチパートメールについて理解するためには、メールのボディについて理解する必要があります。
メールのボディは、メール本文を記述するところで、複数のパートから構成されています。ボディ部には、テキストパートやHTMLパート、バイナリー(画像添付)パートなどがあります。
マルチパートメールとは、メールのボディ部分に複数のパートを持つメールのことを指します。メール配信用語でマルチパートメールといえば、テキスト形式とHTML形式の2つのパートを持ち、受信者の環境に合わせて、いずれかの部分を優先的に表示するメールを指します。
マルチパートメールに対して、「テキストパートのみ」「HTMLパートのみ」のように、一種類のパートのみをもつメールを、シングルパートメールといいます。
(参考)メールの構造について理解しよう
電子メールは、ヘッダ部とボディ部から構成されます。
ヘッダ部は、宛先、送信元、件名、文字コードなどの設定をします。
ボディ部は、メールの本文を記述します。HTML、テキスト、バイナリーなどの複数パートを1つのメールに含めることができます。
ヘッダ部とボディ部は一つのメールとして送られます。
マルチパートメールは、複数メール送信しない
マルチパートメールを使うと、テキストメールとHTMLメールの2通が送られるという一般誤解があります。マルチパートメールのHTMLパートとテキストパートは、1つのメールの中の異なるパートにあたるだけであり、送信されるメールは1通になることを理解しておきましょう。
マルチパートメールが今求められる理由
マルチパートメールの仕組みは、HTMLメールが主流になるずっと以前からありました。HTMLメールの利用が増えるにしたがって、HTMLメールを拒否していたり、HTMLメールを表示できない環境の受信者がメールマーケティングの問題になってきました。
HTMLメールとは、HTML言語で記述された視覚効果の高いメール形式をさします。くわしくは「HTMLメールとは?ビジネスで使えるHTMLメールの作り方を解説!」でまとめました。あわせてごらんくださいませ。
こうした受信者にも、HTML以外のメールを受信者の環境に応じて表示し分ける、マルチパートメールという仕組みが必要となりました。
マルチパートメールは、HTMLメールを届けるときには必ず利用するように心がけましょう。テキスト形式のみでメルマガを配信する場合は、マルチパートメールは不要です。
マルチパートメールを送るメリット
マルチパートメールは、受信者の環境に合わせるため幅広い受信環境でメールを表示させるメリットがあります。
受信者の環境に合わせたメールを表示できる
受信者によっては、メールソフトやプロバイダの仕様によって、HTMLメールを表示できない場合があります。また、受信者が自身の意志で自発的にHTMLメールの表示を拒否している場合もあります。
あくまで受信者環境にて「HTMLメールの表示」を拒否しているだけであり、「受信を拒否」していません。
マルチパートメールでは、HTMLメールの表示拒否、もしくは表示できない状況になっている受信者には、テキストメールの本文を表示する仕組みがあります。できるだけ多くの人にメールを届けるという点では、マルチパートメールのメリットといえます。
受信者からのクレームを避けることができる
HTMLメールを受信拒否している受信者にHTMLメールを送信した場合、受信者は本文なしの真っ白なメールを受け取っているように見えます。前述したとおり、実際には、HTMLパートのメールも受信者は受け取っていますが、HTMLパートを表示できない環境にあるため、このような事象がおきます。
真っ白なメールを受け取った受信者は、「御社から何も書いていないメールが届いた」と、ていねいにご連絡をしていただけることが、経験上多いことがわかっています。中には、苦情に発展することもあります。
HTMLメールを送る場合では、マルチパートメールを設定すれば、受信者のこのようなクレームを回避することができます。
マルチパートメールの作り方
マルチパートメールを作るためには、メールのボディ部にテキストパートとHTMLパートの両方のコンテンツを用意します。
個人向けのメールソフトでは、メール本文のソース部分を編集することができないため、マルチパートメールの作成はできません。もちろん、個人向けのメールソフトでメールの本文をソースレベルで編集できれば、マルチパートメールを作成・編集できます。
マルチパートメールの作成と送信には、このような背景から、メール配信専用のツールを使うのが一般的になっています。
当社が提供するマーケティングオートメーション Kairos3 Marketingでは、以下のような画面で、HTML部分とテキスト部分の編集が可能になっています。
マルチパートメールは、メルマガの作り方の手順において、HTML部分とテキスト部分の両方を設定すること以外に、特別な設定をする必要は、ほぼありません。
メルマガの作り方や配信手順は、「メルマガの作り方を徹底解説〜担当者のためのメルマガ配信手順」でまとめました。あわせてごらんくださいませ。