デスクリサーチとは?調査方法からレポートのまとめ方まで、コツや注意点をご紹介

この記事では、デスクリサーチの概要や調査を行う際の注意点、デスクリサーチに役立つWebサイトをご紹介します。

この記事を読めば、デスクリサーチにはじめて取り組むビジネスパーソンでも、リサーチの効率的な実施方法やレポートのまとめ方を身につけることができます。

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デスクリサーチの概要とメリット

デスクリサーチとは、Webサイトや資料を参照しデータを収集するリサーチ手法です。デスクリサーチは仮説を立てるための手段であり、「調査結果をレポートにまとめるプロセス」までを含めることもあります。

デスクリサーチのメリットは、インタビューやアンケートなどの調査を新たに実施する必要がなく、時間と労力のコストを掛けずに手軽に取り組める点にあります。

デスクリサーチの方法

この章では、デスクリサーチをおこなう際の手法を2つご紹介します。

1:インターネット検索

インターネット検索は、調べたいテーマの市場規模や直近の動向などを知りたい場合に適しています。

効率よくリサーチをおこなうためには、漠然と検索するのではなく、調べたいテーマに沿ってデータを収集する必要があります。また、各データの出所を確認し、信憑性の担保を忘れないようにしましょう。

2:Webサイトを利用する

デスクリサーチに役立つ情報がまとめられたWebサイトを利用すると、より精密に調査ができます。次に紹介するサイトは、いずれも無料で利用可能です。

下記以外にも、各銀行やシンクタンク、総研のWebサイトでも調査結果を無料で参照できます。

visualizing.info

visualizing.infoは、市場規模マップや統計データを参照できるサイトです。特に、各市場の規模を視覚的に把握しやすい市場規模マップが便利です。

統計ダッシュボード

統計ダッシュボードは、国や民間企業等が公表している統計データをグラフで参照できるサイトです。海外の国ごと、日本の都道府県ごとなどの各種統計データが掲載されています。

調査のチカラ

調査のチカラは、政治からライフスタイルまで幅広いジャンルのアンケート結果を参照できるサイトです。特定のジャンルへの消費者の意識調査なども掲載されており、市場のニーズを調べることができます。

生活定点1992-2020

生活定点1992-2020は、博報堂生活総研が公開している生活者観測データのデータベースです。28年分の生活者観測データ約1,400項目が無償で公開されています。

デスクリサーチの調査結果のまとめ方 

この章では、実際にデスクリサーチを実施する際の手順をご紹介します。

1:大まかに仮説を立てる

調査の方向性を決めるため、まずは大まかに仮説を立てましょう。この段階では、あまり厳密に仮説を立てる必要はありません。

仮説を立てることで収集するデータの方向性が決まり、限られた時間の調査のなかで最大限の成果を出すことができます。デスクリサーチに限らず、施策検討や調査の際には、「仮説→実施→仮説のブラッシュアップ→効果の検証」という手順を踏むとよいでしょう。

仮説の立て方を知りたいなら…
仮説を立てるためのプロセスや思考のトレーニング方法については「仮説思考とは?仮説思考の実践方法からトレーニング方法までを徹底解説」の記事にてご紹介しています。あわせてごらんください。

2:調査したいキーワードを検索する

調べたいテーマに関連するキーワードを、複数の子キーワードと組み合わせて検索します。子キーワードは、「あらかじめ立てた仮説を補強できるデータを集めるためには」という視点で考えます。

たとえば、「ノートパソコンの将来性」について調べたいのであれば、「ノートパソコン 市場規模」「ノートパソコン 成長」のように検索するとよいでしょう。

3:一次情報と二次情報とに分類する

検索やWebサイト上で収集したデータを、一次情報と二次情報とに分類します。一次情報と二次情報の違いは、「調査に第三者の意見が加えられているかどうか」です。

アンケートを例に見てみると、アンケートの調査結果そのものは一次情報ですが、アンケート結果を切り取ってまとめた記事などは二次情報となります。

最終的にレポートにまとめるのは一次情報ですが、二次情報もあわせて読み込むことで、調査しているテーマの全体像を掴みやすくなります。分類の際には両方に目を通し、検索した際に掛け合わせた子キーワードごとに、一次情報、二次情報それぞれの要点をまとめておきましょう。

4:データをもとに再度仮説を立てる

収集したデータの中からレポートにまとめるべきデータを洗い出しながら、あらかじめ立てた仮説を検討します。

収集したデータと当初の仮説にずれがあった場合でも、リサーチが失敗しているわけではありません。収集したデータを参照しながら、改めて仮説を立てましょう。仮説を立てるなかでデータが不足していると感じたら、追加で足りないデータを収集します。

5:一次情報をレポートにまとめる

レポートは一次情報を中心にまとめましょう。二次情報はデータ作成者の意図や見解が入り込んでいる可能性があるからです。

レポートにまとめる要素は、「データから導いた最終的な仮説」「仮説を裏付ける数字データ」「データにまつわる所感」です。まずは仮説を提示し、それを補強するデータと解釈を記載することで、説得力のあるレポートになります。

数字データを記載する際は、グラフを用いると視覚的かつ直感的に伝わりやすくなります。数字を比較する場合は棒グラフ、時間による変化を表したい場合は折れ線グラフなど、データによって使い分けましょう。

また、調査結果を自社や自分だけで使用する場合でも、出典や引用元は必要な情報です。引用をおこなう際には、「調査名(調査者名)」「実施年月日」「データが掲載されているページのURL」を付記します。

データによっては引用時の表記を規程している場合もあるため、引用元のサイトの情報取扱に関するページは必ず確認しましょう。

デスクリサーチを行う際の注意点

この章では、デスクリサーチを実施するにあたって注意すべきポイントを3つご紹介します。

1:出典や情報の真偽を確認する

デスクリサーチはインターネット検索で実施できる反面、データの出典や信憑性を注視しなければなりません。一次情報、二次情報を問わず、そのデータが「本当に正しいデータなのか」を見極めましょう。

データの信憑性を確認する際には、「調査期間」「対象者」「調査手法」などが明記されているかをチェックしましょう。

2:著作権に抵触しない範囲で活用する

調査データの中には、対外的な資料に使用する際には許諾が必要なものもあります。許諾の扱いを指定している調査データもあるため、データが掲載されているサイト上で必ず確認しましょう。

3:依頼者にこまめに方向性を確認する

リサーチをおこなう際は、依頼者の意図しないレポートに仕上がってしまわないよう、仮説や収集しているデータの方向性を依頼者にこまめに確認するとよいでしょう。あわせて、「いつまでに必要か」「どのようなレポートが必要か」もすり合わせておきます。

報告時は、「どのような仮説を立てたか」「どのようなデータを収集しているか」をわかりやすく伝えましょう。

スムーズに報告をしたいなら…
意図や要点をわかりやすく伝える報告の方法は、「ビジネス基礎「報連相」とは?上手な報連相の仕方も解説します」の記事にてご紹介しています。ご興味がありましたらごらんください。

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