PDCAを高速化し、新人を即戦力で起用できるチームには、独自の文化があります。
私たちマケフリ編集部は、新卒や第二新卒が即戦力になるような独自の文化を形成しています。その結果、マケフリ編集部に入った新卒や第二新卒が新規記事を書き始めるのに、1ヶ月とかかりません。
この記事では、マケフリ編集部が重視している文化をご紹介します。新卒や第二新卒でも「一目置かれる」ために必要な心構えをご紹介しているので、ぜひご参考ください。
この記事のもくじ
会議に出るとき
この章では、私たちが新卒、第二新卒に会議に出席していただく際に伝えている心構えを紹介します。会議の種類は、その目的によって3つに大別できます。
- アイデア出しのための会議
- 意思決定のための会議
- 情報共有のための会議
会議の種類を見極め、自分ができる貢献を考えることが即戦力のための第一歩です。
ビジネスパーソンに、会議はつきものです。別記事「会議を効率化する5つの秘訣と心構え」では、ついつい長引いたり結論が出なかったりしてしまう会議を効率化する5つの秘訣をご紹介しています。
アイデア出しの会議は積極的に発言する
「アイデア出し」が目的の会議では、新卒や第二新卒も積極的に発言しましょう。
「新人は何も知らないから発言できない」と思うかもしれませんが、新人には新人ならではの視点があります。アイデア出しの会議では、「何も知らない」ことも価値になります。仕事に慣れたビジネスパーソンは、新人の視点を忘れているからです。
新人が提供できる価値は
- 固定化された業務の非効率な点に気付ける。
- 業務に慣れていない人の視点でアイデアを出せる。
- 商品やサービス知識のないお客さまと同じ視点に立てる。
- ベテランの説明や文章、資料の分かりにくさに気付ける。
などがあります。
実際に私たちは、コンテンツ作成に新人の視点を役立てています。マケフリ編集部では、コンテンツの質の向上のため、新人にオウンドメディアの記事やウェビナーを見てもらっています。新人がわからなかった部分は、お客さまにとっても分かりづらい部分です。私たちは、新人に分からなかった部分をヒアリングし、コンテンツの改善を繰り返します。
意思決定の会議、情報共有の会議は議事録を執る
意思決定の会議や情報共有の会議で、新人の発言はあまり求められません。意思決定、情報共有の会議では、新人は議事録を進んで担当しましょう。
議事録は、取り方を少し工夫するだけでグッと見やすくなります。よくある間違いは、議事録と言いつつ発言録をとってしまうことです。
「議事録の取り方を徹底解説|これだけでわかる入門編」では、誰でもわかりやすい議事録を取るためのテンプレートと埋め方を詳しくご紹介しています。ご参考ください。
要点が伝わる話し方を意識する
会議で発言する際は、要点が伝わりやすいよう、はじめに結論や全体像を提示しましょう。要点が伝わりやすい話し方として、「PREP法」と「ホールパート法」があります。
PREP法は要点、理由、具体例、要点の順で発言を構成する話し方です。
ホールパート法は全体像、部分、全体像の順で発言を構成する話し方です。
PREP法を使った話し方は、会議中の発言だけでなく、進捗の報告や、プレゼンテーション、商談にも役立つスキルです。要点が伝わる話し方は、新人のうちに覚えておきましょう。
ただし、ブレインストーミングなどの意見を発散させる会議においては、PREP法やホールパート法を強く意識する必要はありません。型が決まった話し方では、アイデアの発散を邪魔する恐れがあるからです。
別記事「PREP法とは?相手に伝わる「わかりやすい」説明の構成」「ホールパート法とは?説明が上手になりたい人必見」では、PREP法とホールパート法についてわかりやすく説明しています。よろしければご参考ください。
成果物のアウトプットをするとき
この章では、私たちが新人に成果物を出してもらうときに伝えている心構えを紹介します。
成果物を早めに提出してレビューをもらい、修正と提出を繰り返す
あなたが仕事の成果物を提出するとき、「クオリティの低いものを上司に見られたくない」と思うかもしれません。「できないやつだと思われたくない」という心理が働くからです。
しかしビジネスでは、かならず時間的制約がつきまといます。「完璧なものを提出したい」と考えて1つの仕事に時間をかけすぎると、提出が遅れ、仕事全体の進みにも影響が出てしまいます。
上司に「あれ、どうなった?」と進捗の心配をされる前に進捗を報告しましょう。
アウトプットの方向性を決めたら、「これで大丈夫か、方向性だけ確認させてください」などと上司に相談しましょう。成果物は、完成度が3割から5割になった段階で上司に提出し、レビューをもらいましょう。修正と提出のラリーを繰り返すことで、成果物のクオリティが上がります。
仕事の基本は「Quick and Dirty」だと覚えておきましょう。
そして上司や先輩からいただいたコメントは宝物です。メモをとり、今後に活かしましょう。私たちマケフリ編集部は、Googleドキュメントの共同編集機能を使い、レビュワーのコメントをその後の記事執筆の参考にしています。Googleドキュメントの詳しい使い方は、別記事「Googleドキュメントの基本的な使い方とチームでの共同編集の仕方」をごらんください。
怖がらずに質問する
上司になんとなく質問しにくいと思うことがあるかもしれません。普段から上司に積極的に話しに行き、その人のパーソナリティを知ることで質問への心理的なハードルを下げましょう。
質問は迷惑ではありません。むしろ、質問をせず一人で抱え込むと仕事の進みが遅くなり、周囲に迷惑がかかることがほとんどです。
質問をしなかったことで、マケフリ編集部で起こったエピソードをご紹介します。
役員レベルの上司から資料作成を頼まれたが、質問するのが怖くて1人だけで進めた。1ヶ月ほどかけて資料を完成させたが、上司のイメージしていたものと違い、ボツになってしまった。
このような事態を引き起こさないためにも、質問や進捗報告はこまめにしましょう。
すぐに真似できる質問の工夫を4つお伝えします。
1つ目の工夫は上司にいただきたい質問の回答を明確にしてから話しかけることです。
質問をするとき、相手に求める回答は「答え」「承認」「アドバイス」の3つに分けられます。質問の仕方は、聞きたい内容によって変わります。
2つ目の工夫は、時間をいただいているという意識は忘れないことです。
上司には、所要時間が想像できるように「今お時間良いですか?こんな質問をしたいです」と、質問内容の概要を合わせて声をかけます。「5分ほどお時間いただいていいですか?」と、時間を短めに見積もって声をかけるのもよいでしょう。1度話し始めれば、上司は中途半端な回答はしないはずだからです。
3つ目の工夫は、まとめて質問できるよう、質問したい項目を書き留めておくことです。
細かい質問で何度も上司の時間をいただいてしまうと、「これ以上は悪いな」と感じ、解決したい疑問をそのまま放置してしまうかもしれません。質問が複数出る時は、「質問したいことがいくつかあるのですが、30分お時間いただけますか?」と声をかけましょう。質問のためにまとまった時間をとっておけば、話しながら湧いてきた新たな疑問も共有できます。
4つ目の工夫は、何がわからないのかわからないときは、その状態を素直に伝えることです。
漠然と「困っています」という質問や共有は、部下の立場ではしにくいと思うかもしれません。しかし、これは上司にとってはありがたい共有です。部下の進捗や心理的状況が上司と共有されていれば、上司は部下の心理的な問題に対処できます。何がわからないかわからない時は、素直に「何がわからないのかわからないんです。でもやっている仕事が全然進まなくて、困っています。」と伝えましょう。
仕事の優先度を把握する
私たちは、仕事をするうえで、とにかく手を動かしていれば安心してしまうことがあります。手を動かして安心を得る事ばかりに気をとられると、仕事の優先度を忘れてしまいます。
仕事の優先度を意識していないと、意味もなくメールボックスを開いたり、必要以上に調べ物に時間を費やしたりと、無駄な時間が発生します。
仕事中は、作業の優先度を考えながら行動しましょう。
仕事の優先度を把握するためには、日頃のスケジュール管理が大切です。締め切りがある仕事ならば、締め切りから逆算し、スケジュールを設定しましょう。スケジュールを組む時は、締め切りギリギリにしないことも大切です。
設定したスケジュールはチーム内で共有しましょう。私たちマケフリ編集部は、タスク管理アプリasanaを使い、他のメンバーと進捗やスケジュールを共有しています。チームメンバーの仕事の進み具合がわかれば、風通しがよくなります。「asanaの活用方法を徹底解剖!基本的な使い方から応用編までご紹介」では、asanaの便利な使い方をお伝えしています。
QCDのどれを優先するか考える
QCDは成果物を提出する業務で活用できるフレームワークです。3つのアルファベットはそれぞれQuality, Cost, Deliveryの頭文字で、成果物の質、費用、時間の3要素を指します。
それぞれの要素はトレードオフの関係で、この3つの要素すべてを優先することはほぼ不可能です。質の高いものを作ろうとすれば時間とコストがかかります。コストと時間を削減すれば、成果物の質もそこそこになります。
私たちは、今やっている仕事がQCDの何を優先するべきなのか考えて取り掛かるようにしています。何を優先すべきかわからなければ上司に尋ねます。ゴールが違えば、取り組み方も変わるからです。
資料作成などを頼まれた時は、明日までにとりあえず作っておいてほしい資料なのか、来週の大きな会議に向けて丁寧な資料を作ってほしいのか確認しましょう。
別記事「QCDのフレームワークとは?ビジネスでの活用方法も徹底解説」では、QCDのフレームワークの活用法をわかりやすくまとめています。ご参考ください。
失敗したとき
ビジネスパーソンには失敗はつきものです。仕事の失敗はそのままにするのではなく、成長に繋げましょう。
隠さない、嘘をつかない
失敗は隠さずにすぐに報告しましょう。報告を遅らせたり、失敗を隠したくて嘘をついたりすると、失敗の対処が遅れ、問題が大きくなってしまいます。それどころか公的数字の虚偽報告は、自分やチームだけでなく、会社の信用問題に発展します。最悪の場合、訴訟になることもあります。
失敗をチームで共有し、次に繋げる
失敗は反省するだけでなく次に活かしましょう。
失敗を自分のうちに留めておかず、共有することが大切です。直属の上司や上長とだけでなく、チーム全体で共有すれば、失敗は全員の財産になります。
チームへの共有は、失敗の内容に加え、「なぜ失敗したか」「失敗を防ぐために今後どうするか」も報告しましょう。失敗の原因や回避策をチーム全体で共有することで、チーム全体が失敗を未然に防ぐ意識を持てるからです。
他のメンバーが共有した失敗から「自分ならどうしただろうか」「今後、同じ失敗をするかもしれないから気をつけよう」と考えれば、あなたの成長にも繋がります。
ミスを環境や他人のせいにしない
失敗したときは、環境や他人のせいにせず、まず自分に原因がないか考えましょう。
物事の原因を自分に引きつけて考える思考法を自責思考と言います。自責思考とは自分を変えようと思うことです。
自責思考のビジネスパーソンは、成長の機会を常に伺っているので、成長スピードが速いといえます。
反対に、他責思考の人は成長の機会を失っています。人のせいにして考えると、自分を変えようとは思わないからです。
自責思考をすると、
- 自分に関係のある業務へのアンテナが広がる。
- チーム全体の業務を把握できて、広い視野を持ちながら自分の仕事ができる。
- 他の人の仕事も自分ごととして捉えることで、業務の属人化を防げる。
- 自分の仕事の目的や役割がわかり、責任感が持てる。
といったメリットがあります。
何が問題なのか、因数分解する
因数分解とは、漠然とした大きな課題や問題を、細かい問題に分けて考える方法です。
たとえばあなたが「記事が書けない」と悩んでいるとします。記事が書けない要因はさまざまです。しかし、ただ「書けない」とだけ悩んでいても、どこを改善するべきかは見えてきません。「記事が書けない」という悩みを「タイトルが思いつかない」「企画に説得力を持たせられない」「文章の書き方がわからない」と、細かい問題に因数分解して考えると、対処法がわかります。分解した問題に優先順位をつけ、1つずつ対処していきましょう。
因数分解して考えるとメリットが二つあります。
- 細かく分解した問題を1つずつ対処できる。
- 問題を局所的に除去・対処できる。課題すべてに対処する必要がなくなる。