みなさんは「bit.ly」という文字列がを含んだ短いURLを見たことはないでしょうか。それは、Webサービスのbitlyが発行している「短縮URL」です。
短縮URLとは、URLの文字列を圧縮したURLのことです。
この記事では、短縮URLの仕組みやメリット、クリックする際の注意点について網羅的にご紹介します。
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この記事のもくじ
短縮URLの概要
まずは、短縮URLの概要や仕組みについて、かんたんにご紹介します。
短縮URLとは
短縮URLとは、URLに加工を施し、文字列を圧縮したURLです。
たとえば、Googleの地図機能で「四ツ谷駅」の場所を示すURLは、正規のURLだと以下のように、かなりの長さです。
上記のURLを短縮すると、以下のようになります。
上記の二つのURLは、文字列は違えど、同じページを示すURLです。
短縮URLの仕組み
短縮URLについて理解を深めるためには、URLについて知っておく必要があります。URLとは、「Webページの住所」のようなものだと考えてください。URLには、どのサーバーにあるどのファイルを呼び出すか、がわかりやすく書かれています。
短縮URLは、正規のURLの情報を、「短縮URL発行サービス」のサーバーに登録することで発行できます。短縮URLと正規のURLは、短縮URL発行サービスのサーバーの中で紐づけられます。
短縮URLで検索すると、まずは短縮URL発行サービスを経由し、正規のURLの情報を要求します。正規のURLに到達した後は、先ほどご紹介した道筋で、目的のWebページに到達します。
短縮URLから目的のページまでの間には、2つのサーバーを経由しています。
短縮URLを使うメリット
この章では、短縮URLを使うメリットをご紹介します。短縮URLのメリットと注意点を知って、短縮URLを使うかどうかを判断しましょう。
デバイスを問わず綺麗なレイアウトを保てる
短縮URLは、オウンドメディアなどのブログ記事やメルマガ、SNSで広く活用できます。
先ほどGoogleマップのURLをご紹介しましたが、このようにURLの中には、非常に長いものもあります。長いURLを短縮せず、そのまま貼り付けてしまうと、画面の大部分をURLが埋め尽くしてしまうこともあります。
短縮URLを使えば、読者に読んでいただきたい本文が目立つようになります。
予期せぬ改行によるリンク切れを防げる
URLの中には、特に長い文字列を持つものがあります。先ほどご紹介した、GoogleマップのURLや、AmazonのURLが代表的です。
長い文字列を持つURLは、予期せぬ改行が入ることがあります。メーラーによっては、長文の改行が勝手に行われてしまいます。URLに予期せぬ改行が入ると、正しいURLとして認識されなくなってしまいます。正しいURLとして認識されなくなったURLは、いわゆる「リンク切れ」という状態に陥ってしまいます。リンク切れとは、何らかの原因で、URLをクリックしても、遷移先のWebページにアクセスできない現象です。
また、WikipediaのURLが代表的ですが、URLの文字列の合間に日本語が挟まると、同じくリンク切れを起こしてしまう可能性があります。
リンク切れを防ぐためにも、文字列の長いURLを添付する際は、短縮URLを利用しましょう。
短縮URL発行サービスによっては、クリック数を把握できる
短縮URL発行サービスによっては、URLのクリック数を把握できます。短縮URLは、前の章でもお伝えした通り、短縮URL発行元のデータベースを通過して目的のリンク先にたどり着きます。短縮URL発行サービスによっては、ユーザーがデータベースを通過した履歴を記録します。それゆえ、クリック数が可視化されます。
URLのクリック率の分析を行いたいマーケティング担当者には、クリック率を把握できるサービスがおすすめです。当社が開発販売しているマーケティングオートメーションツール「Kairos3 Marketing」でも、短縮URL機能をONにすることで、メルマガなどに記載するURLのクリック数を把握できます。
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短縮URLの注意点
短縮URL発行サービスは、かんたんに短縮URLを生成できますが、いくつか注意点もあります。この章では、短縮URLを使う際の注意点についてご紹介します。
短縮URLは、ユーザーから警戒されやすい
短縮URLは、見た目ではどこのサイトに繋がるのか判断ができないので、検索ユーザーにとっては素性がわからず警戒される可能性があります。開く前にリンク先の情報が確認できないと、危険なサイトと区別がつかなくなってしまいます。
実際、短縮URLはスパムメールやフィッシング詐欺などに利用されることもあります。
短縮URLを使う際は、警戒されないよう、URLの前後にどのようなリンク先に遷移するか丁寧に書いておくとよいでしょう。
また、のちにご紹介する短縮URL発行サービスは、自社のドメインを表示しながらURLを短縮してくれます。自社のドメインを表示しながらURLを短縮できれば、遷移先が自社のWebページであることを強調できます。
短縮URLは、Webページの表示までの時間が長くなる
短縮URLは、Webページを表示するまでの時間が長くなりがちです。短縮URLは、短縮URLのサーバーを経由した上で、目的のURLまでたどり着くからです。
短縮URLサービスが終了するとアクセス不可になる
短縮URLは、URLを短縮化した際のサービスが終了してしまうと、アクセスができなくなり、リンク切れを起こしてしまいます。リンク切れを起こしたURLは、すべて書き換えなければなりません。
過去にもPixivが提供していたp.tlという短縮URLサービスが終了し、それまでに生成された880万件のURLがアクセス不可になりました。
サービスの終了による不利益は、他社のサービスを利用する以上仕方のないことです。すべてのURLを書き換えなければならない、という事態に陥らないよう、使う場面を見極めましょう。短縮URLを活用する場面は、次の章でご説明します。
短縮URLを活用できる場面
短縮URLは、今までご説明してきた通り、メリットも注意点もあります。この章では、短縮URLのメリットと注意点を意識して、活用できる場面をご紹介します。
メルマガのURL
一般的に、メルマガには、読者にクリックしていただきたいリンクを記載します。メルマガに記載されたURLが長く、内容を圧迫してしまうと、見栄えが悪くなります。読者は、リンクをクリックしないでしょう。
短縮URLは、本文を圧迫することがありません。読みやすいメルマガのためには、短縮URLを活用しましょう。
短縮URLは、クリック数の解析ができる点もメルマガと相性がよく、メルマガの評価をしたいメルマガ担当者にはおすすめです。Bit.lyの提供するサービスでは、発行したURLの末尾に「+」をつけるとアクセス解析を見ることができます。
メルマガのクリック率を高める方法は、短縮URLの活用以外にもさまざまな方法があります。クリック率の計測方法や、クリック率を高める具体的な方法は、別記事「メルマガクリック率を上げる4つの工夫と平均クリック率の取り扱い」にございます。メルマガ担当者の皆様は、ぜひごらんください。
FacebookやInstagramなどのSNS
SNSは、スマートフォンなど画面の小さなデバイスで閲覧するユーザーも多くいらっしゃいます。画面の小さなデバイスでは、URLが長くなればなるほど、スクロールを繰り返さなければなりません。
見やすい画面構成のために、短縮URLを活用しましょう。
参考:TwitterはURL短縮がサービスの一環に含まれている
Twitterは、文字数制限が140字なので、「短縮URLを使った方がいいかも」と思っていらっしゃるマーケターも多いかもしれません。
しかし、Twitterは、URL付きのツイートをするだけで、内部で自動的に独自の短縮URLを生成しているので、他社の短縮URL発行サービスを活用する必要はありません。
たとえば、私たちが主催する「メールマーケティングセミナー」についてのURLは以下のように、少し長めです。
しかし、このURLをTwitterに投稿して、「リンクのアドレスをコピー」して確認すると、
という30文字弱の短縮URLになっています。
Twitterの短縮URLは、見た目は元のURLのままですが、裏ではt.coというTwitter独自の短縮URLが適用されています。
Twitterの短縮URLは、https://analytics.twitter.com/aboutで解析が可能です。
無料で使える短縮URLサービス
最後に、短縮URLを無料で発行できるサービスをご紹介します。
Bitly
Bitlyは、世界中の多くのユーザーに使われている、基本的な機能をもつURL短縮サービスです。
使い方はかんたんです。トップページの「Shorten your Link」と書かれたウィンドウに、短縮したいリンクをペーストするだけで、短縮URLがすぐに作成できます。
短縮URLを発行するだけであれば、ログインも不要です。
00m.in(ゼロミン)
00m.inは、日本語対応しているため、直感的に使いやすいツールです。
00m.inも、Bitlyと同様に、トップページから短縮したいURLを入力ウィンドウに入力するだけで、かんたんに短縮URLを発行できます。
00m.inは、ログインすると、短縮URLを好きな文字にカスタマイズできることも魅力です。警戒されない短縮URLを作りたい時は、ログインして活用しましょう。
00m.inは、アクセス分析も日本語で閲覧可能です。アクセス解析では、クリックされた回数に加え、メディア、国、ユーザー環境もチェックできます。