AREAの法則は、「わかりやすく」「説得力のある」説明をするためのフレームワークです。AREAの法則は、さまざまなビジネスシーンに応用できます。
この記事のもくじ
AREAの法則とは
AREAの法則とは、Assertion(主張)、Reasoning(理由)、Evidence(証拠)、Assertion(主張)の頭文字をとった、説明の構成のフレームワークです。AREAの「E」をExample(具体例)と捉えることもあります。
AREAの法則を用いると、わかりやすく、説得力のある説明ができます。
AREAの法則を用いた説明が「わかりやすい」理由
AREAの法則を用いた説明がわかりやすい理由は、「主張→理由→証拠(具体例)→主張」という流れが、聞き手の思考プロセスに沿っているためです。
説明の最初に「主張」があると、聞き手は、最初の段階で「これは何についての説明なのか」を理解できるため、その後の説明を聞きやすくなります。先に説明のゴールを提示すれば、聞き手が迷子にならずに済みます。
主張の次に理由を述べる、という流れも、聞き手の思考プロセスに沿っています。たとえば、上司が「新たなプロジェクトを立ち上げようと思う」と主張したとしたならば、聞き手は「なぜそのように主張するのか?」と、上司の主張の「理由」が気になるでしょう。
理由を述べられたら、「本当にその理由は正しいのか?」と、理由の正当性が気になりますよね。理由の正しさを裏付ける「証拠・具体例」があってこそ、より「主張」が際立ちます。
長々と説明を聞いている聞き手は、「結局、なんの話だったっけ?」とテーマを見失ってしまうことがあります。説明の最後にもう一度主張することで、改めてこの説明が何についての説明だったのかを、聞き手に再確認していただきましょう。
AREAの法則を用いて、わかりにくい説明を改善する
AREAの法則を用いなかったわかりにくい説明の例を紹介します。
1つめは「理由」「証拠・具体例」がなく、説得力に欠ける説明です。
主張があれば、「話し手の言いたいこと」は伝わります。しかし、「理由」と「証拠・具体例」がなければ、聞き手を説得することはできません。
2つめは、「主張」ではなく、「証拠・具体例」から始めてしまう例です。「まずはこちらのデータをご覧ください」という言葉で始まるプレゼンテーションを聞いたことがあるのではないでしょうか。
データはあらゆる解釈が可能なため、そこから導き出される主張は1つとは限りません。いきなりデータを示す説明では、「話し手はどんな主張がしたいのか」がわかりにくくなってしまいます。
AREAの法則にならった説明は以下です。
AREAの法則を営業トークに応用する
この章では、AREAの法則を活用した営業トーク例を紹介します。
AREAの法則の「A」Assertion(主張)
まずは「主張」をしましょう。始めに主張をすることで、「この説明は何についての説明なのか」を商談相手に伝えます。
AREAの法則の「R」Reasoning(理由)
営業担当の「主張」を聞いた商談相手は、「なぜこのように主張するのだろう?」と疑問を抱きます。聞き手の思考プロセスに沿って、主張の次に「理由」を述べましょう。理由を述べることで、主張に説得力を持たせます。
AREAの法則の「E」Evidence・Example(証拠・具体例)
次に「理由」に対する「証拠・具体例」を述べましょう。「理由」を「証拠・具体例」で論理的に支えることで、より主張の正しさが際立ちます。
AREAの法則の「A」Assertion(再主張)
最後に、もう一度主張をしましょう。再度主張することで、「これまでの説明がなんの説明だったのか」を、改めて商談相手に伝えます。
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※この記事は、2023年5月10日に更新しました。