「メルマガで何をどう書けばわからない」というお悩みは、企画を組み立てられれば解決します。
私たちマケフリ編集部は、独自の企画テンプレートを元にメルマガを作成しています。この記事では、メルマガを8年間企画してきた私たちが、試行錯誤の上で定着させた「メルマガ企画の作り方」を、すぐに使えるテンプレートとともにご紹介します。
この記事のもくじ
すぐに使えるメルマガ企画テンプレート
早速、メルマガの企画を練る際に使えるテンプレートをご紹介します。
- 送信予定日・担当者
- テーマ
- ターゲット
- お悩み
- 答える内容
- 読了後の姿
- 私たちが答える理由
ぜひ上記の項目をコピペして、メルマガの企画にお役立てください。
次の章から、各項目を埋める目的と、具体的な記入方法をまとめます。各項目の目的を知ることで、メルマガ本文に執筆への活かし方や埋める分量がわかります。
メルマガ企画テンプレートの具体的な使い方
この章では、メルマガの企画テンプレートを活用するために知っておくべき各項目の意味と、具体的な埋め方をご紹介します。
メルマガ企画テンプレート項目1:送信予定日と担当者を明記する
過去に配信したメルマガは、以下のタイミングで確認が必要です。
- 似たテーマで過去に配信したかどうか知りたい時
- 参考にしたいメルマガの担当者に内容の確認をしたい時
- メルマガの効果測定時に配信時の意図をヒアリングしたい時
メルマガの企画に送信日や担当者を記載しておけば、過去に配信したメルマガの記憶があいまいになっても、すぐに配信記録を参照できます。
メルマガ企画テンプレート項目2:テーマを書く
「テーマ」には、メルマガで書く内容を一言でまとめます。
「テーマ」を企画に書くメリットは、メルマガの効果の維持です。
メルマガには、読者にクリックしていただきたいリンク(CTA)が必要です。CTAは、読者の関心にばらつきが出ないよう、1通のメルマガにつき1つ設定します。
メルマガのテーマが偏ると、誘導したいリンク(CTA)にも偏りが出ます。似たテーマのメルマガばかり送っていると、そのテーマに関心のある読者を刈り取ってしまい、リンクのクリック数が減少しかねません。「テーマ」を企画に入れておけば、次回以降のテーマ決めの判断材料ができます。
もしメールマーケティング用語の理解に不安がある場合は、別記事「メールマーケティング用語20のまとめ|初心者向けに役立つまとめ」をごらんください。この記事では、初心者が覚えておきたいメールマーケティング用語20選を集めました。
もしまだメルマガのテーマが見つかっていないのなら、テーマ決定から着手しましょう。テーマがなければ、書く内容もお届けするターゲットも決まりません。
メルマガのテーマの詳しい探し方は「メルマガのネタ切れを防ぐ4つのシンプルな方法」にございます。
メルマガ企画テンプレート項目3:難しく考えずターゲットを決める
「ターゲット」の項目には、メルマガを届けたい理想の相手を書きましょう。
ターゲットの設定はマーケティングの基本です。あらゆるコンテンツ制作は、ターゲット設定から始まります。
ターゲットをあらかじめ設定しておけば、メルマガに書く情報を取捨選択できます。ターゲットが初心者なら、上級者が知りたい応用的な話題を避けられます。反対に、メルマガが上級者向けなら、初心者が知りたいような用語説明を削れます。
ターゲットの設定を難しく考える必要はありません。私たちも、3、4文程度で書くことがほとんどです。
私たちがターゲット設定をシンプルにしている理由は、作成時間と成果が見合わないと考えているからです。かんたんな所属や状況を想定するだけなら、時間はそこまでかかりません。しかし、年齢や給料、家族構成まで細かく設定していると、時間がかかりすぎてしまいます。業種や企業風土、家族構成まで設定する顧客像をペルソナと呼びます。
私たちは、細かいペルソナ設定に要した時間は、質にそのまま直結しないと考えています。
たとえばセミナー資料やダウンロード資料は、コンテンツの分量が多いため、細かく設定したターゲットを反映できます。一方で、メルマガの分量は多くてもせいぜい2000文字程度です。メルマガでは、せっかく時間をかけて設定したターゲットを内容に反映しきれず、所用時間に見合うほどのクオリティにはなりません。
ターゲット設定に悩んだら、自分の知り合いや自分自身を想像して「この人にもわかるように書こう」と考えてみるのもおすすめです。私たちは、「最近入社した新人」や「まだ業務に慣れていなかった、過去の自分たち」「実際のお客さま」をターゲットにすることがあります。
ターゲット設定がなかなか進まない場合、別記事「OATHの法則とは?ターゲット設定に欠かせないコピーライティングのフレームワーク」が参考になります。OATHの法則とは、ターゲットを4つの層にわけ、どこにアプローチするかを考えるフレームワークです。まずは、アプローチしたいターゲットが4層のうちどこに属しているかを考えましょう。
メルマガ企画テンプレート項目4:ターゲットが抱えるお悩みを明確にする
「お悩み」とは、想定ターゲットが抱える解決したい課題です。
お悩みを決めていないと、メルマガが自社の売り上げを起点とした発想になります。たとえば、「自社のメインターゲットである20代男性にメルマガを打とう」と決めても、お悩みを言語化しないと、せっかく設定したターゲットを有効に使えず、自社製品の売り込みメルマガになります。
自社の売り上げだけを考えているメルマガは、読者視点を持たない独りよがりなメルマガです。
「お悩み」には、ターゲットが悩みを解決すると、購買へのステップが1段階引き上がるような内容を盛り込みましょう。「お悩み」に何段階も先のお悩みを設定してしまうと、ターゲットは「まだそこまでは興味はない」と感じてしまいます。
たとえば、製品への知識が全くないターゲットには、「まずは用語を知りたい」というお悩みを解決できるコンテンツがおすすめです。また、ターゲットが製品を比較検討したい人なら、「購入時にチェックしておきたい項目〇選を知りたい」などのコンテンツがお悩み解決に役立つでしょう。
メルマガ配信の最終目的が製品購入やサービス契約である場合、ターゲットがどのような経緯で購買に至るかを想定しておきましょう。消費者がサービスや商品を認知、発見してから、購入にいたるまでの過程を表したモデルを「購買行動モデル」と呼びます。「購買行動モデルとは?7つの購買行動モデルまとめ」では、現在抑えておきたい7種類の購買行動モデルと、その特徴について詳しくお伝えしています。
メルマガ企画テンプレート項目5:メルマガの内容をメモする
メルマガの企画には、本文に書く予定の内容をかんたんにメモします。
「ターゲット」と「お悩み」がコンテンツの方向性を決める「コンパス」のようなものだとすると、このメモは地図のようなものです。コンパスがあれば進むべき方向はわかりますが、どのようなルートで進むべきかまではわかりません。「内容」は、メルマガ全体の流れを見失わないよう、箇条書きなどシンプルな形式でまとめましょう。
メルマガ企画テンプレート項目6:読者の読了後の姿を設定する
「読了後の姿」には、メルマガ読者に読了後にどう感じて欲しいか、どのような行動を取っていただきたいかを書きます。
「読了後の姿」の設定は、メルマガを読者にとって有益なものにするために重要です。
メルマガに限らずあらゆるコンテンツは、読者が読了後に何かを感じ、行動することで価値が生まれます。メルマガの価値を高めるために、メルマガの企画にはかならず「読了の姿」を設定しましょう。
読者に「読了後の姿」は、「勉強になったと思い、メルマガ発信元をなんとなく記憶している」程度でも大丈夫です。
「読了後の姿」を埋める際は、注意点が1つあります。
それは、「読了後の姿」を、クリックしていただきたいリンクの説明だけで終わらせないことです。
たとえば「読了後の姿」に「〇〇セミナーに参加したくなる」とCTAだけ書いても、ターゲットがメルマガを読んで本当にセミナー参加したくなるかはわかりません。読了後にターゲットが抱く感情を無視し、CTAだけを意識してメルマガを書くと、売り込み色の強いメルマガになってしまいます。
私たちは過去に、「「メルマガのネタがない」を解決する秘密は「社内」にある|メルマガのネタ探しの方法」というメルマガを配信しました。このメルマガのCTAはメルマガに関するウェビナーです。ですがこのメルマガの「読了後の姿」は、メルマガ本文内で触れている、「自社でメルマガのネタを探す方法を実践したくなる」になります。
メルマガ企画テンプレート項目7:自社が答えるべき理由を探す
最後の項目は「私たちが答える理由」です。
「答える理由」を書くべき理由は、2つあります。
1つ目は、担当者のモチベーションアップに繋がるからです。「自分にしか作れないコンテンツだ」という思いで取り組むのと取り組まないのとでは、アウトプットの質が違います。
2つ目は、メルマガが自社独自のコンテンツになるからです。世の中にはノウハウがあふれています。やろうと思えば、他社記事の寄せ集めのようなメルマガを書くことも可能です。しかし、それでは独自の価値が出ません。
- 「他社が出している情報以外で、自社独自のノウハウはないか。」
- 「少しでも、独自の要素を盛り込めないか。」
担当者の「答える理由」を探す姿勢が、メルマガの独自性を高めます。
メルマガ企画のおすすめの運用方法
せっかく作ったメルマガの企画は、常に担当者の目に入るところに配置しましょう。
私たちは、メルマガを作成しているドキュメントの最上部に企画を載せています。
企画をメルマガのドキュメントに載せている理由は、書いている時にすぐに企画立案時の考えに立ち戻れるからです。何も見ずにメルマガを書いていると、気づかないうちにターゲットやお悩みから外れてしまうことがあります。
企画を練り終えたら、メルマガ本文執筆とタイトル作成に入りましょう。
メルマガの具体的な書き方は別記事「メルマガの書き方の完全ガイド|「件名」から「エンディング」までの5パートを順番にご紹介」をご参考ください。