イベントマーケティングの調査レポートまとめ|セミナーや展示会の効果を解説

イベントマーケティングとは、セミナー展示会などのイベントを通じてリードを獲得・育成するマーケティング手法です。

今回は、主に「Harvard Business Review」「BIZZABO」「aventri」の3つの調査レポートを参考に、イベントマーケティングに関する情報を網羅的にまとめました。

イベントマーケティングの実施を検討している担当者さまのお役に立てば幸いです。

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イベントマーケティングの概要にまつわる調査レポート

まずは、イベントマーケティングの概要にまつわる調査レポートをご紹介します。

イベントマーケティングの主目的は見込み客や商談機会の獲得

調査によると、イベントマネージャーの46%が、イベントマーケティングの主目的を「リードジェネレーション(リードの獲得)のため」としています。

また、別の調査でも、64%のマーケターが、リードの獲得、または商談機会の創出を目的に展示会やイベントに参加していると回答しています。

つまり、大半の企業では、リードの獲得や商談機会の創出を目的として、イベントマーケティング取り組んでいます。

1 Dayセミナー・カンファレンスが、イベントの手法としてもっとも人気がある

イベントマーケティングには、さまざまな手法があります。数あるイベントマーケティングの手法の中でも、マーケターに人気のあるイベントの手法が、調査によって判明しています。

イベントマーケティングにおいて、もっとも主催されるイベントは、1Dayカンファレンス・セミナーです。ついで、製品のトレーニング、ビジネスパートナー向けイベントと続きます。

もっとも共催されるイベントは、展示会です。ついで、1Day カンファレンス・セミナー、ビジネスパートナー向けイベントと続きます。

主催・共催のどちらにおいても、1Dayカンファレンス・セミナーは人気のあるイベントマーケティングの手法です。

イベントマーケティングについて、さらに詳しくは
イベントマーケティングの手法やメリット、成功の秘訣は、「イベントマーケティングとは?メリットや手法、企画方法をわかりやすく解説します」で詳しくまとめています。合わせてごらんください。

BtoB企業は、BtoC企業よりもイベントマーケティングに価値を感じている

BtoB企業は、BtoC企業よりもイベントマーケティングに価値を感じやすい傾向があります。

調査によると、BtoB向けビジネスに携わるマーケターの54%が、「他のどのマーケティング施策よりも、イベントマーケティングにもっとも価値を感じる」と回答しています。その一方で、BtoC向けビジネスに携わるマーケターで、同様の回答をしている割合は、48%でした。

BtoB企業は、セールスファネルがBtoC企業よりも長いため、顧客との接点を多く持つ必要があります。イベントは、顧客と接点を持つ場所としてぴったりです。そのため、BtoB企業はイベントマーケティングに価値を感じやすいのだと考えられます。

イベントマーケティングは「非対面顧客」を「対面顧客」に転換する

調査回答者の95%が、イベントマーケティングのような対面施策は、「『デジタルと非デジタル』をつなぐ貴重な機会を参加者に提供している」と考えています。

Webの発達、購買行動の多様化により、企業は以前にも増して非対面のマーケティング施策に力を入れています。非対面のマーケティング施策とは、メールマーケティングオウンドメディア等を活用したコンテンツマーケティングや、オンライン広告などの、Webを活用したマーケティング手法です。

調査によると、見込み客が営業担当者に接触するタイミングでは、すでに意思決定の60%程度が済んでいることがわかっています。以下の図を見ると、以前は営業が担っていた情報収集のステップを、今ではWebが担っていることがわかるはずです。

しかし、購買行動において、Webが担う範囲が拡大したとはいえ、顧客の意思決定の40%程度は、いまだ対面で行われます。Webが発達したからといって、顧客の購買行動のすべてがWebで完結するわけではないのです。特に、BtoB向けのビジネスや、高額な商材を扱っているBtoC向けビジネスは、顧客が購買にいたるまでの道のり(セールスファネル)が長いため、非対面と対面の両面からアプローチする必要があります。

上記内容を踏まえると、「非対面で興味関心を持ったお客さま(非対面顧客)を、どのようにして対面顧客に転換させるか」が重要になってきます。そこで、イベントマーケティングが活躍します。イベントは、非対面顧客が対面顧客になるきっかけ作りになります。

調査レポートからわかるイベントマーケティングの注目度

イベントマーケティングの注目度は、調査レポートに表れています。この章では、調査レポートからわかるイベントマーケティングの注目度をご紹介します。

多くのマーケターがイベントマーケティングの効果を実感している

BIZZABOが1000人以上のマーケターを対象とした調査によると、調査対象となった41%のマーケターが、「イベントマーケティングは、ビジネスを成長させるためにもっとも重要なマーケティングチャネルだ」と回答しています。

「イベントマーケティングは、ビジネスを成長させるためにもっとも重要なマーケティングチャネルだ」と回答したマーケターは、2017年の調査と比較して、1.3倍になりました。

さらに同調査では、回答者の85%が、「イベントは、自分たちのマーケティング戦略上欠かせない要素だ」と答えています。

上記の調査レポートの通り、多くのマーケターがイベントマーケティングの効果を実感していると言えそうです。

多くの企業で、イベントマーケティングの専任担当者を設けている

調査対象となった企業の51%は、イベントマーケティングの企画運営ために、1人〜10人の専任担当者を雇用しています。さらに、27%の企業は11人以上を専任担当者として雇用しています。

イベントマーケティング専任担当者の割合は、企業規模別のマーケティング部門の平均人数を考えると、20%〜25%程度に当たります。つまり、企業はマーケティング部門の4分の1程度の人員を、イベントマーケティングに割いているのです。

調査レポートから、企業がいかにイベントマーケティングに大きなリソースを割いているかがうかがえます。

マーケティング予算の1/4がイベントマーケティングに割かれている

調査によると、1/3の企業が、マーケティング予算の20%以上をイベントマーケティングに費やしています。

別の調査でも、大半の回答者が、「マーケティング予算の21%をイベントマーケティングに費やしている」と回答しています。イベントマーケティング予算の内訳は、 イベントの主催が49%、共催・展示会が30%、イベントヘの出席が19%です。

イベントマーケティングのKPIについて

調査によって、イベントマーケティングのKPIとして人気のある項目が判明しています。

  • 参加者のエンゲージメントと満足度33%
  • 商談機会の創出23%
  • SQLの数14%
  • チケット収益などの、イベントそのものの収益10%

イベントマーケティングの目的は、業界によって異なる傾向があります。ソフトウェア業界やサービス業界は、リードの獲得や商談の創出をイベントマーケティングの目的としています。その一方、メディア業界はチケットの売上からの収益をイベントマーケティングの目的としています。

別の調査では、獲得リード数や獲得商談数が、イベントマーケティングの目的として、もっとも採用されているとしています。

イベントマーケティングの集客について

イベントの集客は、イベントマーケティングのROIを左右する重要な要素です。この章では、イベントマーケティングの集客に関する調査レポートをご紹介します。

イベント集客には、メールマーケティングやソーシャルメディアが活用されている

調査によると、もっとも多くのマーケター(40%)が、イベントの告知方法としてもっとも有効なチャネルはメールマーケティングだと感じています。

メールマーケティングは、費用対効果の高いマーケティング施策です。メールマーケティングは、月々数千円〜数万円のコストで、リストのすべてのお客さまにアプローチできます。当社では、メールマーケティングで成果を上げるためのセミナーを開催していますので、興味がある担当者様はぜひご参加ください。

Aventriの調査では、73%のマーケターが、ソーシャルメディアをもっとも効果的なイベント集客ツールとして挙げています。ついで、メールマーケティング(65.5%)、ウェブサイト(59.5%)と続きます。

イベントの集客は、イベントで扱うトピックが大切

調査によると、集客力のあるイベントを作るためには、イベントで扱うトピックが大切だと判明しています。

イベントに参加する主な理由として、もっとも多く挙げられた理由はイベントのトピックでした。ついで、講演者(59%)、イベントの知名度(50%)が挙げられます。

イベントマーケティングとイベントツールに関して

イベントマーケティングとイベントツールは、イベント企画・実施を効率化するためには切っても切れない関係です。

イベントツールの利用がイベントマーケティング成功の鍵

イベントマーケティングを効率よく実施するには、イベントツールの利用が鍵です。イベントツールとは、イベントの企画や管理、フォローを効率化するためのツールです。イベントツールを利用している企業の95%が、「イベントツールを使うと、イベントの目的を達成しやすくなる」と回答しています。さらに、「イベントツールは、組織の生産性を上げる」とも回答しています。

調査によると、イベントツールを使うと、平均で月18.6時間、イベント企画に関する時間を節約できます。イベントツールを使うことによって節約できる時間は、1年間で平均223時間にも上ります。

また、イベントツールは、イベントツールを使わなかった場合にくらべ、イベントのROIを24%改善することもわかっています。

もしイベントツール導入を検討するなら、マーケティングオートメーションも視野に入れてみましょう。マーケティングオートメーションは、イベントの管理だけでなく、メールマーケティングも実施できるツールです。

マーケターが実感する、イベントツールの効果

普段からイベントを企画・実施するマーケターは、イベントツールの効果を実感しています。イベントマーケティングにテクノロジー(ツール)を導入している企業へのアンケート結果によると、「イベントマーケティングにテクノロジーを導入した効果」としてもっとも挙がった項目は、以下の通りです。

  • イベントの効果測定がしやすくなった(40%)
  • イベントの申込み数や参加数が改善された(39%)
  • イベントを実施する際の生産性が上がった(31%)
  • 参加者の満足度が高まった(30%)
  • 企画しやすくなった、目的を達成しやすくなった(26%)
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