展示会後のフォローのはじめかた〜営業案件を生み出すために〜

「展示会の来場者のうち、商品検討を目的に参加する来場者はわずか10%に満たない。」このデータは、とある展示会の主催者が発表したアンケート結果から明らかになりました。

この事実を聞くと、「じゃあ、展示会に出展しても営業案件につながらないってこと?」「展示会に参加しても、出展効果がないじゃないか」と思う展示会担当者さまも多いはずです。

しかし、いますぐ案件にならないからといって、出店効果がないと判断するのは早計です。展示会の来場者が今すぐ営業案件につながらないとしても、展示会のフォローを十分に行うことで後々、営業案件につなげられます。

この記事では、私たちが展示会出展でお客さまと関わる中で得た知見をもとに、あなたの展示会のフォローに関する疑問やお悩みを解消します。

展示会のフォローの目的

展示会のフォローはなぜ必要なのでしょうか。

展示会の来場者の中で、すぐに商談になりそうな「今すぐ客」は10人に1人もいません。展示会の来場者のうち70%は、情報収集や勉強目的で来場しているからです。

展示会で出会った来場者を営業案件につなげるためには、来場者へのリードナーチャリングが必要です。リードナーチャリングは、まだ顕在化していない見込み客(まだまだ客やお悩み客)のニーズやウォンツを育成して、顕在顧客(今すぐ客)にするプロセスのことです。

展示会のフォローの目的は、「今すぐ客」ではない来場者をナーチャリングし、購買意欲を高め、営業案件を生み出すためです。

リードナーチャリングに関してさらに詳しい情報は
リードナーチャリングとは、手順、成功事例は「5分でわかるリードナーチャリング。どこよりもわかりやすい徹底解説」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。

展示会のフォローの代表的な手法とその特徴

この章では、「展示会のフォローって具体的にどんな手法があるの?」「こういう場合は、どんなフォロー手法を使えばいいんだろう。」という疑問にお答えします。

展示会フォローの手法は、フォロー対象者の興味関心や購買意欲の度合いにあわせて選びましょう。複数の手法を組み合わせて使うこともあります。ここでは3つの代表的な手法をご紹介します。

展示会のフォローでステップメールを配信する

ステップメールは、展示会のフォローでよく使われる手法の1つです。ステップメールは、最適な接触タイミングで、メールを配信することができるからです。

ステップメールとは、ある行動を起点として、「事前に設定したスケジュールで」「事前に作成したメールを」「自動で」配信する仕組みのことです。展示会のフォローにおける、ステップメールのおすすめの使い方は2つあります。

ステップメールの1つ目の使い方は、展示会のフォロー対象者の購買意欲を、短期的に高める使い方です。ステップメールで、展示会のフォロー対象者の購買意欲を短期的に高めたい場合は、展示会の来場者限定の情報を配信しましょう。たとえば、展示会の来場者限定のセールやノベルティプレゼントなどの情報です。

展示会のフォロー対象者に、来場者限定の情報を届けるステップメールを届けようとすると、売り込み色が強いメールになってしまいます。売り込み色の強いメールは、興味関心の低い方には嫌われがちです。最悪の場合、メールの配信停止を招いてしまうでしょう。

したがって、来場者限定の情報を届けるステップメールは、自社製品やサービスへの興味関心が比較的高い展示会のフォロー対象者に限定しましょう。

ステップメールの2つ目の使い方は、展示会のフォロー対象者の自社への興味を、長期的に高める使い方です。ステップメールで、展示会のフォロー対象者のナーチャリングを行い、営業案件化をめざします。

展示会のフォロー対象者へのステップメールの配信が終わったら、自社のメルマガ配信リストに加えましょう。事前にステップメールを送ることで、展示会のフォロー対象者のメルマガ解約率を下げることができます。ステップメールで、展示会のフォロー対象者の自社に対する興味関心を高めた後に、メルマガを配信するからです。

ステップメールを配信するためには、メール配信ツールやマーケティングオートメーションが必要です。マーケティングオートメーションは、見込み客一人ひとりのオンライン行動を検知できるため、「特定のWebページを閲覧した見込み客にステップメールを配信する」というような、単なるメール配信ツールではできないステップメールまで実行できます。

ステップメールに関してさらに詳しい情報は
ステップメールのメリットや設計ノウハウ、成功事例は「ステップメールとは?設計方法や成功事例、ツールをまとめました」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。

展示会のフォローでメルマガを配信する

メルマガ配信は、展示会のフォローにおいてよく用いられる手法です。メルマガ配信は、他の手法に比べ費用が安く、かんたんだからです。

メルマガで、展示会のフォローの効果を上げるためには、対象者を興味関心や購買意欲の度合いなどでセグメントしましょう。セグメント配信では、セグメントごとに届けるコンテンツを変えると、効果が高まります。

メルマガは、「今すぐ客」ではない展示会のフォロー対象者を長期的にナーチャリングにするために使われます。

メルマガに関してさらに詳しい情報は
メルマガのメリットや始め方・書き方・注意点は「メルマガとは?これだけ読めばメルマガがわかる、徹底解説」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。

展示会のフォローで電話をかける

電話も、展示会のフォローでよく使われる手法の1つです。展示会のフォロー対象者に電話をかけるメリットは2つあります。

1つ目のメリットは、展示会のフォロー対象者の課題の認識を促すことです。電話をかけることで、展示会のアンケート結果や展示会中のヒアリングでは聞けなかった、より詳しい現状やお悩みを聞けます。展示会のフォロー対象者の詳しい話を聞く中で、現状やお悩みを整理して、課題を明らかにできます。

2つ目のメリットは、展示会のフォロー対象者との認識違いを減らせることです。電話は、リアルタイムで話すことになるので、メールよりもかんたんに前提条件や現状などの認識を合わせられます。認識違いを減らすことで、展示会のフォロー対象者の課題やニーズを正確に知ることができます。

とはいえ、展示会のフォロー対象者全員に電話をかけるのは効率がよいとは言えません。展示会のフォロー対象者をセグメンテーションして、どのセグメントに電話をかけるか決めましょう。

その際、自社にインサイドセールスの部門があれば、「今すぐ客」以外の展示会のフォロー対象者には、営業ではなくインサイドセールスから電話をかけましょう。

展示会のフォローのステップ

前の章では、展示会のフォローの具体的な手法に関してご説明しました。この章から、展示会のフォローのステップをご説明します。展示会のフォローは、以下のようなステップで進みます。

展示会のフォローの事前準備・ヒアリング

展示会のフォローは、展示会来場者の興味がさめる前、つまり展示会後すぐに実施すべきです。そのためには展示会前から事前に準備しておく必要があります。

展示会後のフォロー手法を決定する

展示会後のフォローは、フォロー対象者のセグメンテーションごとに行います。フォロー対象者のセグメンテーションを興味関心や購買意欲の度合いで決めたのちに、展示会後のフォロー手法を決定しましょう。

展示会に参加する前に、展示会のフォロー対象者のセグメントの基準決めを行い、セグメントに合わせたフォロー手法を事前に決めておきましょう。たとえば、当社では購買意欲の度合いでA、B、Cの3つのグループにセグメントしています。

セグメントを決める基準は、説明員の主観による判断を避けるため、具体性を持たせる必要があります。以下の例の判断基準のように、明確な事実を元に判断を行いましょう。具具体的な判断基準を作ることで、フォロー対象者のセグメントに合わせた適切なフォローができます。

展示会のアンケートシートやヒアリングシートを作成する

展示会のフォローのためには、フォロー対象者の情報収集が必要です。展示会中にアンケートシートの記入をお願いしたり、ヒアリングしたりして情報収集を行います。

知りたい情報を事前に決め、アンケートシートやヒアリングシートを事前に作成しておきましょう。アンケートシートやヒアリングシートの項目を決めるときは、BANTを意識した項目を考えます。

アンケートシートやヒアリングシートは、なるべく文章を書かなくて済むようにチェック式で作りましょう。チェック式であれば、短い時間で記入ができ、得られる情報を統一できます。

展示会のお礼メールを作成する

展示会のお礼メールは、展示会のフォロー対象者と接触する最初の接点です。展示会のフォローは対象者に自社の展時内容やご紹介内容を忘れられる前に、始める必要があります。展示会のお礼メールは、フォロー対象者が自社を忘れる前に、なるべく早く送りましょう。

展示会に参加する前に、お礼メールのコンテンツや文面を作成しておきます。お礼メールを用意するときは、展示会のフォロー対象者のセグメントごとに異なるコンテンツを用意すると、より効果が高まります。

展示会のお礼メールに関してさらに詳しい情報は
展示会のお礼メールの書き方・活用法・文例・送り方は「展示会のお礼メールの書き方と活用法〜営業案件につなげるために〜」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。

展示会中にフォローのためのヒアリングを行う

展示会中は、事前準備で用意したヒアリングシートをもとにヒアリングを行います。

ヒアリングに関してさらに詳しい情報は
ヒアリングの目的や手順・質問は「営業は「ヒアリング」で決まる!成果アップにつながるヒアリングをしよう」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。

展示会フォローのための名刺のデータ化

展示会で集めたフォロー対象者の名刺情報をデータ化します。なるべく早く展示会のお礼メールを送信する必要があるため、できる限り早く取り込みます。

展示会のフォロー対象者の名刺をデータ化するためには、名刺管理アプリを使うと非常にかんたんです。展示会のフォロー対象者の名刺をデータ化するのと同時に、アンケートやヒアリングシートをもとにフォロー対象者のセグメンテーションを行いましょう。

展示会後のフォローを実行する

いよいよ展示会のフォローを行います。なるべく早くお礼メールを送り、フォローをはじめましょう。

展示会後にお礼メールを送る

展示会のフォローでは、かならずお礼メールを送りましょう。また、お礼メールを送ることで、その後のマーケティング手法のためのセグメンテーションを行えます。たとえば、お礼メールの中にリンクを設定した場合、クリック率などを調べることができます。クリック率を調べることで、展示会のフォロー対象者の自社に対する興味関心の度合いを判断できます。

「興味がまったくなさそうだった来場者には送っても意味ないから、送らない」と考える展示会担当者さまもいらっしゃると思います。しかし、「興味がまったくなさそう来場者にお礼メールを送らない」というのは間違いです。展示会のお礼メールは、展示会で名刺情報を得たすべてのフォロー対象者に送りましょう。

仮に展示会のフォロー対象者に、お客さまになっていただけなかったとしても、好意を持っていただければ自社や製品のブランディングに貢献していただけるかもしれないからです。

セグメントごとに展示会のフォローを行う

展示会のお礼メールを送った後、それぞれのセグメントごとにフォロー手法を行います。
展示会のフォロー手法は、同じ手法を使う場合でもフォロー対象者のセグメントに合わせてコンテンツを変えます。コンテンツを変えることで、フォロー対象者にとって必要な情報を届けられます。

おわりに

この記事では展示会のフォローについてご紹介いたしました。展示会に関して、以下のような記事もございます。よろしければご覧ください。

展示会のお礼メールに関してさらに詳しい情報は
営業案件につながる展示会のお礼メールの書き方は「展示会のお礼メールの書き方と活用法〜営業案件につなげるために〜」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。
展示会見学の報告書に関してさらに詳しい情報は
展示会見の報告書の書き方の事前準備・ポイントは「展示会の報告書の書き方 事前準備からポイントまで徹底解説」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。
展示会の案内状・招待状に関してさらに詳しい情報は
展示会の案内状・招待状メールの書き方・送り方・例文は「展示会の案内状・招待状メールの書き方・送り方(例文つき)」にまとめてございます。あわせてごらんくださいませ。